基礎問題集
数学3 積分法「体積」の問題115 解説
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解説
方針・初手
断面積を調べるのが最も自然である。
$xy$ 平面や $xz$ 平面ではなく、$x$ 軸に垂直な平面 $x=t$ で立体を切る。すると、その断面は $x$ 軸を中心とする円板になる。よって、各 $t$ における断面円の半径を求めて積分すれば体積が出る。
解法1
$yz$ 平面に関して対称であり、さらに $x$ 軸の正負についても対称であるから、まず $x \geqq 0$ の部分を考え、最後に $2$ 倍する。
点 $P$ を
$$ P=(a,0,0)\qquad (0\leqq a\leqq 1)
$$
とおく。このとき条件 $|OP|+|OQ|=1$ より、点 $Q=(0,b,c)$ は
$$ \sqrt{b^2+c^2}=1-a
$$
を満たす。
ここで、固定した $t\in[0,1]$ に対して、平面 $x=t$ と線分 $PQ$ の交点を $R$ とする。 線分上の点は内分で表せるので、$R$ は
$$ R=\frac{t}{a}P+\left(1-\frac{t}{a}\right)Q \qquad (0\leqq t\leqq a)
$$
と書ける。したがって、$R$ の $x$ 軸からの距離を $\rho$ とすると、
$$ \rho=\sqrt{y^2+z^2} =\left(1-\frac{t}{a}\right)\sqrt{b^2+c^2} =\left(1-\frac{t}{a}\right)(1-a) =\frac{(a-t)(1-a)}{a}
$$
となる。
よって、平面 $x=t$ における断面は、半径
$$ f_t(a)=\frac{(a-t)(1-a)}{a} \qquad (t\leqq a\leqq 1)
$$
の円板を動かしてできる図形であり、その断面円の最大半径は $f_t(a)$ の最大値である。
そこで
$$ f_t(a)=1+t-a-\frac{t}{a}
$$
と変形して微分すると、
$$ f_t'(a)=-1+\frac{t}{a^2}
$$
である。したがって、
$$ f_t'(a)=0 \iff a^2=t \iff a=\sqrt{t}
$$
となる。さらに $f_t''(a)=-\dfrac{2t}{a^3}<0$ であるから、$a=\sqrt{t}$ で最大となる。
よって、断面円の半径 $r(t)$ は
$$ r(t)=f_t(\sqrt{t}) =\frac{(\sqrt{t}-t)(1-\sqrt{t})}{\sqrt{t}} =(1-\sqrt{t})^2
$$
である。
以上より、$x\geqq 0$ 側の体積は
$$ \begin{aligned} \int_0^1 \pi r(t)^2,dt &= \pi\int_0^1 (1-\sqrt{t})^4,dt \end{aligned} $$
であり、全体の体積 $V$ は
$$ V =
2\pi\int_0^1 (1-\sqrt{t})^4,dt
$$
となる。
ここで $u=\sqrt{t}$ とおくと、$t=u^2,\ dt=2u,du$ であるから、
$$ \begin{aligned} V = \\ 2\pi\int_0^1 (1-u)^4\cdot 2u,du \\ 4\pi\int_0^1 u(1-u)^4,du \end{aligned} $$
である。被積分関数を展開すると
$$ u(1-u)^4=u-4u^2+6u^3-4u^4+u^5
$$
だから、
$$ \begin{aligned} \int_0^1 u(1-u)^4,du &= \left[ \frac{u^2}{2} -\frac{4u^3}{3} +\frac{6u^4}{4} -\frac{4u^5}{5} +\frac{u^6}{6} \right]_0^1 &= \frac{1}{30} \end{aligned} $$
となる。したがって、
$$ V=4\pi\cdot\frac{1}{30}=\frac{2\pi}{15}
$$
である。
解説
この問題の本質は、線分 $PQ$ 全体を直接追うのではなく、平面 $x=t$ で切ったときの断面を考えることである。
固定した $t$ に対し、どの線分 $PQ$ がその断面に最も遠い点を与えるかを調べると、半径は $a$ の関数
$$ \frac{(a-t)(1-a)}{a}
$$
の最大値に帰着する。ここで微分して最適な $a=\sqrt{t}$ を見つけるのが決定的である。
断面が円板になる理由は、点 $Q$ が $yz$ 平面内を自由に回転できるためであり、この回転対称性を見抜けると計算が整理しやすい。
答え
体積は
$$ \frac{2\pi}{15}
$$
である。