基礎問題集
数学3 積分法「体積」の問題127 解説
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解説
方針・初手
軸が直線 $y=x$ であるため、点から $y=x$ に下ろした垂線の足を考えると、軸方向の位置と回転半径が自然に表せる。
ただし、図形 $D$ の左端には $y$ 軸があるので、回転体の断面半径は、軸上の位置によって「$y$ 軸までの距離」と「曲線 $C$ までの距離」に分かれる。
解法1
曲線 $C$ 上の点を
$$ P(t,t^2-t+1) \qquad (0\leq t\leq 1)
$$
とする。
**(1)**
$P$ から $L:y=x$ に下ろした垂線の足を $Q(q,q)$ とおく。
直線 $L$ の傾きは $1$ であるから、それに垂直な直線の傾きは $-1$ である。よって $PQ$ の傾きが $-1$ になるので、
$$ \frac{(t^2-t+1)-q}{t-q}=-1
$$
である。これを整理すると、
$$ t^2-t+1-q=-t+q
$$
より、
$$ 2q=t^2+1
$$
したがって、
$$ q=\frac{t^2+1}{2}
$$
である。
よって、
$$ OQ=\sqrt{q^2+q^2}=\sqrt{2}q
$$
だから、
$$ u=OQ=\frac{t^2+1}{\sqrt{2}}
$$
である。
(2) 線分 $PQ$ の長さは、点 $P(t,t^2-t+1)$ と $Q\left(\dfrac{t^2+1}{2},\dfrac{t^2+1}{2}\right)$ の距離である。
ここで、
$$ t-\frac{t^2+1}{2} =-\frac{(1-t)^2}{2}
$$
また、
$$ t^2-t+1-\frac{t^2+1}{2} =\frac{(1-t)^2}{2}
$$
である。したがって、
$$ \begin{aligned} PQ &= \sqrt{ \left\{-\frac{(1-t)^2}{2}\right\}^2 + \left\{\frac{(1-t)^2}{2}\right\}^2 } \end{aligned} $$
より、
$$ PQ=\frac{(1-t)^2}{\sqrt{2}}
$$
である。
(3) 直線 $y=x$ を回転軸とする。軸上の距離を $u$ として、軸に垂直な断面を考える。
まず、$y$ 軸上の点 $(0,a)$ から直線 $y=x$ への距離は $\dfrac{a}{\sqrt{2}}$ であり、その垂線の足までの原点からの距離も $\dfrac{a}{\sqrt{2}}$ である。したがって、$0\leq u\leq \dfrac{1}{\sqrt{2}}$ では断面半径は $u$ である。
よって、この部分の体積は
$$ \begin{aligned} \pi\int_0^{1/\sqrt{2}}u^2,du &= \pi\left[\frac{u^3}{3}\right]_0^{1/\sqrt{2}} \\ \frac{\pi}{6\sqrt{2}} \end{aligned} $$
である。
次に、$\dfrac{1}{\sqrt{2}}\leq u\leq \sqrt{2}$ の部分では、断面半径は (2) で求めた $PQ$ である。
(1) より
$$ u=\frac{t^2+1}{\sqrt{2}}
$$
であるから、
$$ du=\sqrt{2}t,dt
$$
である。また、$t=0$ のとき $u=\dfrac{1}{\sqrt{2}}$、$t=1$ のとき $u=\sqrt{2}$ である。
したがって、この部分の体積は
$$ \pi\int_0^1 \left\{\frac{(1-t)^2}{\sqrt{2}}\right\}^2 \sqrt{2}t,dt
$$
である。これを計算すると、
$$ \begin{aligned} \pi\int_0^1 \left\{\frac{(1-t)^2}{\sqrt{2}}\right\}^2 \sqrt{2}t,dt &= \frac{\pi}{\sqrt{2}}\int_0^1 t(1-t)^4,dt \end{aligned}
$$
ここで、
$$ \begin{aligned} \int_0^1 t(1-t)^4,dt &= \int_0^1 (1-s)s^4,ds \\ &= \int_0^1 (s^4-s^5),ds \\ &= \frac{1}{5}-\frac{1}{6} \\ &= \frac{1}{30} \end{aligned}
$$
である。ただし $s=1-t$ とおいた。
よって、この部分の体積は
$$ \frac{\pi}{30\sqrt{2}}
$$
である。
以上より、求める体積 $V$ は
$$ \begin{aligned} V= \frac{\pi}{6\sqrt{2}} + \frac{\pi}{30\sqrt{2}} &= \frac{5\pi+\pi}{30\sqrt{2}} \\ \frac{\pi}{5\sqrt{2}} \end{aligned} $$
である。
解法2
回転軸 $y=x$ からの距離を用いて、微小面積を回転させる方法でも求められる。
図形 $D$ は
$$ 0\leq x\leq 1,\qquad x\leq y\leq x^2-x+1
$$
で表される。
点 $(x,y)$ から直線 $y=x$ までの距離は
$$ \frac{y-x}{\sqrt{2}}
$$
である。微小面積 $dA$ を直線 $y=x$ の周りに回転させると、半径 $\dfrac{y-x}{\sqrt{2}}$ の薄い円環状の体積になるので、
$$ dV=2\pi\frac{y-x}{\sqrt{2}},dA
$$
である。
したがって、求める体積は
$$ V= 2\pi\int_0^1\int_x^{x^2-x+1}\frac{y-x}{\sqrt{2}},dy,dx
$$
である。これを計算すると、
$$ \begin{aligned} V &= \sqrt{2}\pi\int_0^1\int_x^{x^2-x+1}(y-x),dy,dx \\ &= \sqrt{2}\pi\int_0^1 \left[\frac{(y-x)^2}{2}\right]_{y=x}^{y=x^2-x+1} ,dx \end{aligned}
$$
ここで、
$$ (x^2-x+1)-x=x^2-2x+1=(1-x)^2
$$
であるから、
$$ \begin{aligned} V &= \sqrt{2}\pi\int_0^1\frac{(1-x)^4}{2},dx \\ &= \frac{\pi}{\sqrt{2}}\int_0^1(1-x)^4,dx \\ &= \frac{\pi}{\sqrt{2}}\cdot\frac{1}{5} \\ &= \frac{\pi}{5\sqrt{2}} \end{aligned}
$$
である。
解説
この問題では、回転軸が $x$ 軸や $y$ 軸ではなく、斜めの直線 $y=x$ である点が重要である。軸に垂直な方向の長さを半径として扱うため、点から直線 $y=x$ に下ろした垂線を考えるのが自然である。
ただし、軸に垂直な断面を使う場合、すべての断面の外端が曲線 $C$ 上にあるわけではない。原点に近い部分では外端が $y$ 軸上にあるため、$0\leq u\leq \dfrac{1}{\sqrt{2}}$ と $\dfrac{1}{\sqrt{2}}\leq u\leq \sqrt{2}$ に分ける必要がある。
一方、解法2のように回転軸からの距離を用いて微小面積を回転させると、場合分けを避けて計算できる。この問題では、体積計算だけなら解法2の方が短い。
答え
**(1)**
$$ u=\frac{t^2+1}{\sqrt{2}}
$$
**(2)**
$$ PQ=\frac{(1-t)^2}{\sqrt{2}}
$$
**(3)**
$$ \frac{\pi}{5\sqrt{2}}
$$