基礎問題集
数学3 積分法「体積」の問題131 解説
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解説
方針・初手
円 $C_1,\ C_2$ はともに $z$ 軸を中心とする円であるから,点 $P(x,y,z)$ から見た距離は,$r=\sqrt{x^2+y^2}$ を用いれば $rz$ 平面で考えられる。
まず (1) では,円までの最短距離・最長距離を,水平方向の距離と鉛直方向の距離に分けて表す。
つぎに (2) では,$rz$ 平面での条件を楕円の内部条件に直し,その図形を $z$ 軸のまわりに回転してできる立体の体積を円筒座標で求める。
解法1
**(1)**
円 $C_1$ は平面 $z=\sqrt{2}$ 上の半径 $\sqrt{2}$,中心 $(0,0,\sqrt{2})$ の円である。
点 $P(x,y,z)$ から平面 $z=\sqrt{2}$ への鉛直距離は $|z-\sqrt{2}|$ であり,その平面内で点 $(x,y)$ から円 $x^2+y^2=2$ までの最短距離は $|r-\sqrt{2}|$ である。したがって
$$ m=\sqrt{(z-\sqrt{2})^2+(r-\sqrt{2})^2}
$$
となる。
同様に,円 $C_2$ は平面 $z=-\sqrt{2}$ 上の半径 $\sqrt{2}$,中心 $(0,0,-\sqrt{2})$ の円である。
このとき,平面 $z=-\sqrt{2}$ 内で点 $(x,y)$ から円 $x^2+y^2=2$ 上の点までの最大距離は $r+\sqrt{2}$ であるから
$$ M=\sqrt{(z+\sqrt{2})^2+(r+\sqrt{2})^2}
$$
である。
**(2)**
$rz$ 平面で点
$$ A(-\sqrt{2},-\sqrt{2}),\qquad B(\sqrt{2},\sqrt{2})
$$
をとると,
$$ M=PA,\qquad m=PB
$$
とみなせる。
条件は
$$ |M-2\sqrt{6}|\ge m
$$
であるが,三角不等式より
$$ M-m\le AB
$$
であり,
$$ AB=\sqrt{(2\sqrt{2})^2+(2\sqrt{2})^2}=4
$$
だから
$$ M-m\le 4<2\sqrt{6}
$$
となる。よって
$$ M-2\sqrt{6}\ge m
$$
は不可能である。したがって条件は
$$ 2\sqrt{6}-M\ge m
$$
すなわち
$$ M+m\le 2\sqrt{6}
$$
に等しい。
これは,$rz$ 平面において焦点 $A,\ B$ をもち,長軸の長さが $2\sqrt{6}$ の楕円の内部を表す。
ここで
$$ u=\frac{r+z}{\sqrt{2}},\qquad v=\frac{r-z}{\sqrt{2}}
$$
とおくと,焦点は $(-2,0),\ (2,0)$ に移る。したがって楕円の方程式は
$$ \frac{u^2}{6}+\frac{v^2}{2}\le 1
$$
である。これを $r,\ z$ に戻すと
$$ \frac{(r+z)^2}{12}+\frac{(r-z)^2}{4}\le 1
$$
すなわち
$$ (r+z)^2+3(r-z)^2\le 12
$$
であり,整理して
$$ r^2-rz+z^2\le 3
$$
を得る。
よって立体 $H$ は,円筒座標で
$$ r^2-rz+z^2\le 3,\qquad r\ge 0
$$
で表される。
これを $z$ について解くと
$$ z=\frac{r\pm \sqrt{12-3r^2}}{2}
$$
であるから,固定した $r$ に対する高さは
$$ \sqrt{12-3r^2}
$$
となる。また $12-3r^2\ge 0$ より
$$ 0\le r\le 2
$$
である。
したがって体積 $V$ は円筒座標より
$$ V=2\pi\int_0^2 r\sqrt{12-3r^2},dr
$$
となる。ここで
$$ t=12-3r^2
$$
とおくと
$$ dt=-6r,dr
$$
であるから,
$$ \begin{aligned} V &=2\pi\int_0^2 r\sqrt{12-3r^2},dr \\ &=\frac{\pi}{3}\int_0^{12}\sqrt{t},dt \\ &=\frac{\pi}{3}\cdot \frac{2}{3}t^{3/2}\Big|_0^{12} \\ &=\frac{2\pi}{9}\cdot 12^{3/2} \\ &=\frac{2\pi}{9}\cdot 24\sqrt{3} \\ &=\frac{16\pi\sqrt{3}}{3}. \end{aligned}
$$
解説
この問題の要点は,三次元の条件をそのまま扱わず,$r=\sqrt{x^2+y^2}$ を用いて $rz$ 平面の二次元問題に落とすことである。
(1) は,円までの距離を「平面内の距離」と「鉛直方向の距離」に分ければ直ちに求まる。
(2) では,$M,\ m$ を $rz$ 平面上の2点からの距離とみると,条件が楕円の内部条件になる。さらに,体積は固定した $r$ での高さを使う円筒座標の積分にすると計算が最も素直である。
答え
**(1)**
$$ m=\sqrt{(r-\sqrt{2})^2+(z-\sqrt{2})^2},\qquad M=\sqrt{(r+\sqrt{2})^2+(z+\sqrt{2})^2}
$$
**(2)**
$$ H:\ r^2-rz+z^2\le 3\quad (r\ge 0)
$$
より,体積は
$$ \frac{16\pi\sqrt{3}}{3}
$$
である。