基礎問題集
数学3 積分法「定積分・面積」の問題1 解説
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解説
方針・初手
積分項は $x$ によらない定数である。そこで
$$ I=\int_0^1 f(t)\,dt
$$
とおくと、$f(x)$ は
$$ f(x)=x-e^x+aI
$$
という「$x-e^x$ に定数を足した形」になる。したがって、まず $I$ を求め、その後で $f(x)$ の単調性を調べれば、区間 $[0,1]$ での最小値が決まる。
解法1
$$ I=\int_0^1 f(t)\,dt
$$
とおくと、与式より
$$ f(x)=x-e^x+aI
$$
である。これを $0\le t\le 1$ で積分すると
$$ I=\int_0^1 (t-e^t+aI)\,dt
$$
となるから、
$$ I=\int_0^1 t\,dt-\int_0^1 e^t\,dt+aI
$$
すなわち
$$ I=\frac12-(e-1)+aI=\frac32-e+aI
$$
を得る。よって、$a\ne 1$ より
$$ (1-a)I=\frac32-e
$$
したがって
$$ I=\frac{\frac32-e}{1-a}
$$
である。
ゆえに
$$ f(x)=x-e^x+\frac{a\left(\frac32-e\right)}{1-a}
$$
となる。
ここで、$f(x)$ を微分すると
$$ f'(x)=1-e^x
$$
である。$0\le x\le 1$ では $e^x\ge 1$ だから
$$ f'(x)\le 0
$$
となり、$f(x)$ は区間 $[0,1]$ で単調減少である。したがって、この区間での最小値は $x=1$ のときにとる。
よって、条件「$0\le x\le 1$ で常に $f(x)\ge 0$」は
$$ f(1)\ge 0
$$
と同値である。
$f(1)$ を計算すると
$$ f(1)=1-e+\frac{a\left(\frac32-e\right)}{1-a}
$$
であり、これを通分すると
$$ \begin{aligned} f(1) &=\frac{(1-e)(1-a)+a\left(\frac32-e\right)}{1-a} \\ &=\frac{1-e+a\left(\frac12\right)}{1-a} \\ &=\frac{\frac{a}{2}+1-e}{1-a} \end{aligned} $$
したがって求める条件は
$$ \frac{\frac{a}{2}+1-e}{1-a}\ge 0
$$
である。
分子が $0$ となるのは
$$ \frac a2+1-e=0
$$
すなわち
$$ a=2(e-1)
$$
である。また、分母が $0$ となるのは $a=1$ であり、これはもともと除かれている。
ここで $2(e-1)>1$ であるから、符号を調べると
- $a<1$ では、分子は負、分母は正
- $1<a<2(e-1)$ では、分子は負、分母は負
- $a>2(e-1)$ では、分子は正、分母は負
となる。よって不等式を満たすのは
$$ 1<a\le 2(e-1)
$$
である。
解説
積分方程式であっても、この問題では $\int_0^1 f(t)\,dt$ が $x$ に依存しない定数であることに気づけば、普通の関数の問題に直せる。
その後は $f'(x)=1-e^x\le 0$ により単調減少と分かるので、区間全体での非負条件は右端 $x=1$ だけを調べれば十分である。全点を直接扱おうとすると計算が重くなるが、単調性を使えば一気に整理できる。
答え
$$ 1<a\le 2(e-1)
$$