基礎問題集
数学3 積分法「定積分・面積」の問題3 解説
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解説
方針・初手
全体の面積は
$$ \int_0^\pi \sin x,dx=2
$$
であるから、求める曲線によって切り取られる一方の面積が $1$ になればよい。
曲線 $y=k\sin\dfrac{x}{2}$ が、領域の内部を通って面積を分けるためには、$y=\sin x$ と交わる点を考えるのが自然である。
解法1
曲線 $y=k\sin\dfrac{x}{2}$ と $y=\sin x$ の交点を、原点以外で $x=a$ とする。ただし $0<a<\pi$ である。
交点では
$$ k\sin\frac{a}{2}=\sin a
$$
が成り立つ。ここで
$$ \sin a=2\sin\frac{a}{2}\cos\frac{a}{2}
$$
であり、$0<a<\pi$ より $\sin\dfrac{a}{2}>0$ だから、
$$ k=2\cos\frac{a}{2}
$$
となる。
この曲線が原点から $x=a$ までの部分で領域内を通り、下側に切り取る面積は
$$ \int_0^a k\sin\frac{x}{2},dx
$$
である。これが全体の半分、すなわち $1$ になればよい。
計算すると、
$$ \begin{aligned} \int_0^a k\sin\frac{x}{2},dx &=k\left[-2\cos\frac{x}{2}\right]_0^a \\ &=2k\left(1-\cos\frac{a}{2}\right) \end{aligned}
$$
である。交点条件より $\cos\dfrac{a}{2}=\dfrac{k}{2}$ だから、
$$ \begin{aligned} 2k\left(1-\cos\frac{a}{2}\right) &= 2k\left(1-\frac{k}{2}\right) \\ 2k-k^2 \end{aligned} $$
となる。
これが $1$ に等しいので、
$$ 2k-k^2=1
$$
すなわち
$$ k^2-2k+1=0
$$
である。よって
$$ (k-1)^2=0
$$
より
$$ k=1
$$
を得る。
このとき交点は
$$ 1=2\cos\frac{a}{2}
$$
より
$$ \cos\frac{a}{2}=\frac{1}{2}
$$
となるので、
$$ \frac{a}{2}=\frac{\pi}{3},\qquad a=\frac{2\pi}{3}
$$
であり、確かに $0<a<\pi$ を満たす。
解説
この問題では、曲線 $y=k\sin\dfrac{x}{2}$ が領域全体にずっと入っているわけではない点に注意する必要がある。$y=\sin x$ との交点までが領域内の分割線となる。
したがって、単に
$$ \int_0^\pi k\sin\frac{x}{2},dx=1
$$
とするのは誤りである。$x=\pi$ では $y=\sin x$ は $0$ だが、$y=k\sin\dfrac{x}{2}$ は $k$ となるため、一般には領域の外に出てしまう。
交点を $a$ と置き、交点条件 $k=2\cos\dfrac{a}{2}$ を面積の式に代入することで、未知数を $k$ だけに整理できる。
答え
$$ k=1
$$