基礎問題集
数学3 積分法「定積分・面積」の問題34 解説
数学3の積分法「定積分・面積」にある問題34の基礎問題と解説ページです。問題と保存済み解説を公開し、ログイン後はAI質問と学習履歴も利用できます。
MathGrAIl の基礎問題集にある公開問題ページです。ログイン前でも問題と保存済み解説を確認でき、ログイン後はAI質問と学習履歴の保存を利用できます。
- 基礎問題の問題画像と保存済み解説を公開
- ログイン後にAI質問で復習
- ログイン後に学習履歴を保存
解説
方針・初手
$x$ 軸に接するという条件は、接点で $y=0$ となり、かつ接線の傾き $\dfrac{dy}{dx}$ が $0$ になることを意味する。 したがって、まず媒介変数表示を微分して接点の条件を立てれば $\alpha$ が決まる。
その後、$\alpha$ を代入した曲線 $C$ と 2 直線 $y=0,\ y=x$ との交点を調べ、囲まれた部分の面積を媒介変数 $t$ を用いて積分する。
解法1
**(1)**
$\alpha$ の値を求める。
曲線 $C$ は
$$ x=t+e^{\alpha t},\qquad y=-t+e^{\alpha t}
$$
で与えられるから、
$$ \frac{dx}{dt}=1+\alpha e^{\alpha t},\qquad \frac{dy}{dt}=-1+\alpha e^{\alpha t}
$$
である。
$x$ 軸に接する点を媒介変数 $t=t_0$ に対応する点とすると、その点では
$$ y=0,\qquad \frac{dy}{dx}=0
$$
が成り立つ。
まず $y=0$ より
$$ -t_0+e^{\alpha t_0}=0
$$
すなわち
$$ e^{\alpha t_0}=t_0
$$
である。
また $\dfrac{dy}{dx}=0$ であるためには $\dfrac{dy}{dt}=0$ であればよいから、
$$ -1+\alpha e^{\alpha t_0}=0
$$
すなわち
$$ \alpha e^{\alpha t_0}=1
$$
である。
ここで $e^{\alpha t_0}=t_0$ を代入すると
$$ \alpha t_0=1
$$
を得る。よって
$$ e^{\alpha t_0}=e^1=e
$$
であるから、
$$ t_0=e
$$
となる。さらに $\alpha t_0=1$ に代入して
$$ \alpha=\frac{1}{e}
$$
を得る。
(2) 囲まれた部分の面積を求める。
以後 $\alpha=\dfrac1e$ とすると、曲線 $C$ は
$$ x=t+e^{t/e},\qquad y=-t+e^{t/e}
$$
となる。
まず交点を調べる。
曲線上では
$$ x-y=2t
$$
であるから、直線 $y=x$ との交点は $x-y=0$ より $t=0$ のときであり、
$$ (t=0)\quad \Rightarrow\quad (x,y)=(1,1)
$$
である。
また $y=0$ との交点は (1) で求めた接点であり、$t=e$ のとき
$$ (x,y)=(2e,0)
$$
である。
さらに 2 直線 $y=0,\ y=x$ の交点は $(0,0)$ である。
したがって、求める部分は $(0,0)$ から $(1,1)$ までの直線 $y=x$、 $(1,1)$ から $(2e,0)$ までの曲線 $C$、 $(2e,0)$ から $(0,0)$ までの $x$ 軸 で囲まれる。
ここで $0\le t\le e$ では
$$ x-y=2t\ge 0
$$
であるから曲線は直線 $y=x$ の右側にある。また
$$ y'(t)=-1+\frac1e e^{t/e}
$$
であり、$0\le t\le e$ では $e^{t/e}\le e$ だから
$$ y'(t)\le 0
$$
となる。よってこの区間で $y$ は $1$ から $0$ へ単調に減少する。
したがって、面積 $S$ は
$$ S=\int_0^1 \bigl(x_{\mathrm C}-y\bigr),dy
$$
である。これを媒介変数 $t$ で表すと、$y$ が減少していることに注意して
$$ S=-\int_0^e \bigl(x(t)-y(t)\bigr)y'(t),dt
$$
となる。
ここで
$$ x(t)-y(t)=2t,\qquad y'(t)=-1+\frac1e e^{t/e}
$$
であるから、
$$ \begin{aligned} S &=-\int_0^e 2t\left(-1+\frac1e e^{t/e}\right),dt \\ &=\int_0^e 2t,dt-\frac{2}{e}\int_0^e t e^{t/e},dt \end{aligned}
$$
を得る。
第1項は
$$ \int_0^e 2t,dt=e^2
$$
である。
第2項について、$u=\dfrac{t}{e}$ とおくと $t=eu,\ dt=e,du$ であるから
$$ \begin{aligned} \int_0^e t e^{t/e},dt &=e^2\int_0^1 u e^u,du \\ &=e^2\left[(u-1)e^u\right]_0^1 \\ &=e^2 \end{aligned}
$$
となる。よって
$$ S=e^2-\frac{2}{e}\cdot e^2=e^2-2e
$$
である。
解説
この問題の要点は、媒介変数表示のまま扱うことである。
$x$ 軸に接する条件を、接点で $y=0$ かつ $\dfrac{dy}{dx}=0$ と読めるかどうかが (1) の核心である。 また (2) では、曲線を $x=f(y)$ の形に直そうとすると難しいが、媒介変数のまま
$$ x-y=2t
$$
を用いると、横幅が非常に簡潔に表せる。 さらに $0\le t\le e$ で $y$ が単調減少することを確認すれば、面積をそのまま積分で処理できる。
答え
**(1)**
$$ \alpha=\frac{1}{e}
$$
**(2)**
囲まれた部分の面積は
$$ e^2-2e
$$
である。