基礎問題集
数学3 積分法「定積分・面積」の問題57 解説
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解説
方針・初手
媒介変数表示された曲線の長さは
$$ L=\int \sqrt{\left(\frac{dx}{dt}\right)^2+\left(\frac{dy}{dt}\right)^2},dt
$$
で求める。
また、この曲線は
$$ x=r\cos\theta,\quad y=r\sin\theta
$$
と見れば $r=e^{-t},\ \theta=t$ を満たすので、極方程式 $r=e^{-\theta}$ として扱うのが面積計算の近道である。
解法1
(1) 曲線 $C$ の長さを求める。
与えられた媒介表示は
$$ x=e^{-t}\cos t,\quad y=e^{-t}\sin t \qquad \left(0\le t\le \frac{\pi}{2}\right)
$$
であるから、
$$ \frac{dx}{dt}=-e^{-t}\cos t-e^{-t}\sin t=-e^{-t}(\cos t+\sin t)
$$
$$ \frac{dy}{dt}=-e^{-t}\sin t+e^{-t}\cos t=e^{-t}(\cos t-\sin t)
$$
となる。
したがって、速さは
$$ \sqrt{\left(\frac{dx}{dt}\right)^2+\left(\frac{dy}{dt}\right)^2} =e^{-t}\sqrt{(\cos t+\sin t)^2+(\cos t-\sin t)^2}
$$
であり、
$$ (\cos t+\sin t)^2+(\cos t-\sin t)^2 =2(\cos^2 t+\sin^2 t)=2
$$
より
$$ \sqrt{\left(\frac{dx}{dt}\right)^2+\left(\frac{dy}{dt}\right)^2} =\sqrt{2},e^{-t}
$$
である。
よって
$$ L=\int_0^{\pi/2}\sqrt{2},e^{-t},dt =\sqrt{2}\left[-e^{-t}\right]_0^{\pi/2} =\sqrt{2}\left(1-e^{-\pi/2}\right)
$$
となる。
(2) 曲線 $C$ と $x$ 軸、$y$ 軸で囲まれた部分の面積 $S$ を求める。
この曲線では
$$ x=e^{-t}\cos t,\quad y=e^{-t}\sin t
$$
であるから、極座標で見れば
$$ r=\sqrt{x^2+y^2}=e^{-t},\qquad \tan\theta=\frac{y}{x}=\tan t
$$
となる。ここで $0\le t\le \dfrac{\pi}{2}$ であるから $\theta=t$ とみてよい。したがって、曲線 $C$ は極方程式
$$ r=e^{-\theta}\qquad \left(0\le \theta\le \frac{\pi}{2}\right)
$$
を表す。
よって、求める領域は
$$ 0\le \theta\le \frac{\pi}{2},\qquad 0\le r\le e^{-\theta}
$$
で表されるから、面積は極座標の公式より
$$ S=\frac12\int_0^{\pi/2}r^2,d\theta =\frac12\int_0^{\pi/2}e^{-2\theta},d\theta
$$
である。
これを計算すると
$$ S=\frac12\left[-\frac12e^{-2\theta}\right]_0^{\pi/2} =\frac14\left(1-e^{-\pi}\right)
$$
となる。
解説
この問題の要点は、媒介変数 $t$ がそのまま偏角 $\theta$ になっていることを見抜くことである。
長さについては、まず $\dfrac{dx}{dt},\dfrac{dy}{dt}$ を計算して速さを求めればよい。計算すると三角関数の項がきれいに整理され、被積分関数が単純な指数関数になる。
面積については、$x$ 軸・$y$ 軸に囲まれた領域を直交座標で処理しようとすると扱いにくいが、極方程式 $r=e^{-\theta}$ と見ればそのまま
$$ \frac12\int r^2,d\theta
$$
で処理できる。ここがこの問題の中心である。
答え
**(1)**
$$ L=\sqrt{2}\left(1-e^{-\pi/2}\right)
$$
**(2)**
$$ S=\frac14\left(1-e^{-\pi}\right)
$$