基礎問題集
数学3 積分法「定積分・面積」の問題60 解説
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解説
方針・初手
(1) は部分積分を用いて直接計算する。
(2) は積をそのまま扱うより、対数をとって和に直すのが自然である。 すると
$$ \frac{1}{n}\log a_n
$$
がリーマン和の形になり、(1) の結果をそのまま用いることができる。
解法1
**(1)**
部分積分を用いる。 $u=\log x,\ dv=dx$ とおけば、$du=\dfrac{1}{x}dx,\ v=x$ であるから、
$$ \int \log x,dx = x\log x-\int 1,dx = x\log x-x
$$
となる。
したがって、
$$ \int_1^s \log x,dx = \left[x\log x-x\right]_1^s = (s\log s-s)-(\log 1-1)
$$
である。ここで $\log 1=0$ より、
$$ \int_1^s \log x,dx=s\log s-s+1
$$
を得る。
**(2)**
$$ a_n=(n+1)(n+2)\cdots(n+n)=\prod_{k=1}^{n}(n+k)
$$
であるから、
$$ a_n =\prod_{k=1}^{n}n\left(1+\frac{k}{n}\right) =n^n\prod_{k=1}^{n}\left(1+\frac{k}{n}\right)
$$
となる。よって、
$$ \frac{(a_n)^{1/n}}{n} =\left(\prod_{k=1}^{n}\left(1+\frac{k}{n}\right)\right)^{1/n}
$$
である。
ここで両辺の対数をとると、
$$ \log \left(\frac{(a_n)^{1/n}}{n}\right) =\frac{1}{n}\sum_{k=1}^{n}\log \left(1+\frac{k}{n}\right)
$$
となる。右辺は、区間 $[0,1]$ における関数 $\log(1+x)$ のリーマン和であるから、
$$ \lim_{n\to\infty}\frac{1}{n}\sum_{k=1}^{n}\log \left(1+\frac{k}{n}\right) =\int_0^1 \log(1+x),dx
$$
である。変数変換 $t=1+x$ を用いれば、
$$ \int_0^1 \log(1+x),dx =\int_1^2 \log t,dt
$$
となる。
(1) の結果に $s=2$ を代入すると、
$$ \int_1^2 \log t,dt =2\log 2-2+1 =2\log 2-1
$$
である。したがって、
$$ \lim_{n\to\infty}\log \left(\frac{(a_n)^{1/n}}{n}\right) =2\log 2-1
$$
となるので、指数をとって
$$ \lim_{n\to\infty}\frac{(a_n)^{1/n}}{n} =e^{,2\log 2-1} =\frac{4}{e}
$$
を得る。
解説
(2) では、積の極限をそのまま扱うのではなく、対数をとって和に変えることが核心である。 すると
$$ \frac{1}{n}\sum_{k=1}^{n}\log \left(1+\frac{k}{n}\right)
$$
が現れ、これは典型的なリーマン和になる。
また、(1) は単独の積分計算で終わる問題ではなく、(2) の評価に使うための準備になっている。したがって、両者は独立ではなく、(1) を踏まえて (2) を処理する流れが自然である。
答え
**(1)**
$$ \int_1^s \log x,dx=s\log s-s+1
$$
**(2)**
$$ \lim_{n\to\infty}\frac{(a_n)^{1/n}}{n}=\frac{4}{e}
$$