基礎問題集
数学3 積分法「定積分・面積」の問題87 解説
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解説
方針・初手
まず
$$ I=\int_0^1 f(t),dt
$$
とおく。すると与式は $I$ を定数として含む形になり、
$$ f(x)=(x^2+axI-1)e^x
$$
と書ける。あとはこの式を $0$ から $1$ まで積分して $I$ を決定すれば、$f(x)$ が具体的に求まる。
解法1
$ I=\displaystyle \int_0^1 f(t),dt $ とおくと、与式より
$$ f(x)=(x^2+axI-1)e^x
$$
である。
これを $x=t$ として $0$ から $1$ まで積分すると、
$$ I=\int_0^1 (t^2+atI-1)e^t,dt
$$
となる。右辺を分けると、
$$ I=\int_0^1 (t^2-1)e^t,dt+aI\int_0^1 te^t,dt
$$
である。
ここで
$$ \int_0^1 (t^2-1)e^t,dt =\left[e^t(t-1)^2\right]_0^1 =-1
$$
また
$$ \int_0^1 te^t,dt =\left[e^t(t-1)\right]_0^1 =1
$$
より、
$$ I=-1+aI
$$
したがって
$$ (1-a)I=-1
$$
である。よって、与えられた条件を満たす関数が存在するなら $a\neq 1$ であり、
$$ I=\frac{1}{a-1}
$$
となる。
したがって
$$ f(x)=\left(x^2+\frac{a}{a-1}x-1\right)e^x
$$
を得る。
次に、$x=1$ で極値をとる条件を調べる。$b=\dfrac{a}{a-1}$ とおくと
$$ f(x)=(x^2+bx-1)e^x
$$
であるから、
$$ f'(x)={2x+b+x^2+bx-1}e^x ={x^2+(b+2)x+(b-1)}e^x
$$
となる。
$x=1$ で極値をとるためには、まず $f'(1)=0$ が必要である。実際、
$$ f'(1)={1+(b+2)+(b-1)}e=2(b+1)e
$$
であるから、
$$ f'(1)=0 \iff b=-1
$$
すなわち
$$ \frac{a}{a-1}=-1
$$
より
$$ a=\frac12
$$
である。
このとき
$$ f(x)=(x^2-x-1)e^x
$$
であり、
$$ f'(x)={x^2+x-2}e^x=(x-1)(x+2)e^x
$$
となる。
$e^x>0$ であるから、$f'(x)$ の符号は $(x-1)(x+2)$ の符号で決まる。したがって、
- $x<-2$ で $f'(x)>0$
- $-2<x<1$ で $f'(x)<0$
- $x>1$ で $f'(x)>0$
である。
よって $x=-2$ で極大、$x=1$ で極小をとる。
それぞれの値は
$$ f(-2)=(4+2-1)e^{-2}=\frac{5}{e^2}
$$
$$ f(1)=(1-1-1)e=-e
$$
である。
解説
この問題の要点は、与式に現れる
$$ \int_0^1 f(t),dt
$$
をひとつの定数 $I$ とみなすことである。そうすると関数方程式が実質的に係数未定の形になり、積分して自己一致条件を作れば $I$ が決まる。
また、$x=1$ で極値をとるかどうかは、微分可能な関数である以上、まず $f'(1)=0$ を満たすかどうかで判定できる。さらに、その後は導関数の符号変化を見れば極大か極小かが確定する。
答え
**(1)**
$$ f(x)=\left(x^2+\frac{a}{a-1}x-1\right)e^x
$$
ただし、与えられた条件を満たす関数が存在するためには $a\neq 1$ である。
**(2)**
$$ a=\frac12
$$
**(3)**
$a=\dfrac12$ のとき
$$ f(x)=(x^2-x-1)e^x
$$
であり、極大値は
$$ \frac{5}{e^2}\quad (x=-2)
$$
極小値は
$$ -e\quad (x=1)
$$
である。