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数学3 積分法「定積分・面積」の問題88 解説

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数学3積分法定積分・面積問題88
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解説

方針・初手

積分の中にパラメータ $\theta$ が入っているので、まず $\theta$ で微分して単調性を調べるのが自然である。

被積分関数は $(\theta-t)\sin 2t$ であり、上端 $t=\theta$ では $\theta-t=0$ となるため、微分がきれいに処理できる。

解法1

$f(\theta)$ を $\theta$ で微分する。積分上端にも $\theta$ が入っているので、Leibniz の公式を用いると

$$ \begin{aligned} f'(\theta) &= \int_0^\theta \frac{\partial}{\partial \theta}\bigl((\theta-t)\sin 2t\bigr),dt + (\theta-\theta)\sin 2\theta \end{aligned} $$

である。

ここで

$$ \frac{\partial}{\partial \theta}\bigl((\theta-t)\sin 2t\bigr)=\sin 2t

$$

かつ境界項は $0$ だから、

$$ f'(\theta)=\int_0^\theta \sin 2t,dt

$$

となる。これを計算すると

$$ \begin{aligned} f'(\theta) &= \left[-\frac{1}{2}\cos 2t\right]_0^\theta \\ &= \frac{1-\cos 2\theta}{2} \\ &= \sin^2\theta \end{aligned} $$

である。

したがって、$0\leqq \theta\leqq 2\pi$ において

$$ f'(\theta)=\sin^2\theta\geqq 0

$$

であるから、$f(\theta)$ は区間 $[0,2\pi]$ で単調増加である。よって最大値は右端 $\theta=2\pi$ でとる。

あとはその値を求めればよい。$f(0)=0$ であり、$f'(\theta)=\sin^2\theta$ だから

$$ f(\theta)=\int_0^\theta \sin^2 x,dx

$$

と書ける。よって

$$ \begin{aligned} f(2\pi)=\int_0^{2\pi}\sin^2 x,dx &= \int_0^{2\pi}\frac{1-\cos 2x}{2},dx \\ &= \pi \end{aligned} $$

となる。

以上より、最大値は $\pi$、そのときの $\theta$ は $2\pi$ である。

解法2

積分を直接計算する。

$$ \begin{aligned} f(\theta)=\int_0^\theta (\theta-t)\sin 2t,dt &= \theta\int_0^\theta \sin 2t,dt-\int_0^\theta t\sin 2t,dt \end{aligned} $$

まず

$$ \int_0^\theta \sin 2t,dt=\frac{1-\cos 2\theta}{2}

$$

である。

次に $\int_0^\theta t\sin 2t,dt$ を部分積分で求める。$u=t,\ dv=\sin 2t,dt$ とすると

$$ du=dt,\quad v=-\frac{1}{2}\cos 2t

$$

より

$$ \begin{aligned} \int_0^\theta t\sin 2t,dt &= \left[-\frac{t}{2}\cos 2t\right]_0^\theta +\frac{1}{2}\int_0^\theta \cos 2t,dt \\ &= -\frac{\theta}{2}\cos 2\theta+\frac{1}{4}\sin 2\theta \end{aligned} $$

したがって

$$ \begin{aligned} f(\theta) &= \theta\cdot \frac{1-\cos 2\theta}{2} -\left(-\frac{\theta}{2}\cos 2\theta+\frac{1}{4}\sin 2\theta\right) \\ &= \frac{\theta}{2}-\frac{1}{4}\sin 2\theta \end{aligned} $$

となる。

これを微分すると

$$ f'(\theta)=\frac{1}{2}-\frac{1}{2}\cos 2\theta=\sin^2\theta\geqq 0 $$

であるから、やはり $f(\theta)$ は $[0,2\pi]$ で単調増加であり、最大は $\theta=2\pi$ でとる。

その値は

$$ f(2\pi)=\frac{2\pi}{2}-\frac{1}{4}\sin 4\pi=\pi $$

である。

解説

この問題の要点は、積分の中に含まれるパラメータ $\theta$ をそのまま扱わず、まず微分して単調性を見ることである。

実際、

$$ f'(\theta)=\sin^2\theta $$

まで落ちれば、非負であることが一目で分かり、最大値は端点で判定できる。直接積分して式を出してもよいが、最大値を問う問題としては微分による処理が最も自然である。

答え

最大値は

$$ \pi $$

であり、そのとき

$$ \theta=2\pi $$

である。

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