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数学3 積分法「定積分・面積」の問題93 解説

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数学3積分法定積分・面積問題93
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数学3 積分法 定積分・面積 問題93の問題画像
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解説

方針・初手

$t=\tan \dfrac{x}{2}$ とおくと,半角の公式

$$ \sin x=2\sin \frac{x}{2}\cos \frac{x}{2},\qquad \cos x=\cos^2\frac{x}{2}-\sin^2\frac{x}{2}

$$

を用いて $\sin x,\cos x$ を $t$ で表せる。

さらに,$t=\tan \dfrac{x}{2}$ を微分すれば $\dfrac{dx}{dt}$ も求まる。 (3) はこれらを用いて $x$ の積分を $t$ の有理式の積分に直す。

解法1

まず

$$ t=\tan \frac{x}{2} =\frac{\sin \frac{x}{2}}{\cos \frac{x}{2}}

$$

より,

$$ \sin \frac{x}{2}=t\cos \frac{x}{2}

$$

である。また,

$$ \sin^2\frac{x}{2}+\cos^2\frac{x}{2}=1

$$

に代入すると,

$$ t^2\cos^2\frac{x}{2}+\cos^2\frac{x}{2}=1

$$

したがって,

$$ \cos^2\frac{x}{2}=\frac{1}{1+t^2},\qquad \sin^2\frac{x}{2}=\frac{t^2}{1+t^2}

$$

を得る。

(1) $\sin x,\cos x$ を $t$ で表す

$\sin x=2\sin \dfrac{x}{2}\cos \dfrac{x}{2}$ より,

$$ \sin x =2\left(t\cos \frac{x}{2}\right)\cos \frac{x}{2} =2t\cos^2\frac{x}{2} =\frac{2t}{1+t^2}

$$

である。

また,

$$ \cos x=\cos^2\frac{x}{2}-\sin^2\frac{x}{2} =\frac{1}{1+t^2}-\frac{t^2}{1+t^2} =\frac{1-t^2}{1+t^2}

$$

となる。

(2) $\dfrac{dx}{dt}$ を $t$ で表す

$$ t=\tan \frac{x}{2}

$$

を $x$ で微分すると,

$$ \frac{dt}{dx} =\frac{1}{2}\sec^2\frac{x}{2} =\frac{1}{2}\left(1+\tan^2\frac{x}{2}\right) =\frac{1+t^2}{2}

$$

よって,

$$ \frac{dx}{dt}=\frac{2}{1+t^2}

$$

である。

(3) 不定積分を求める

求める積分を

$$ I=\int \frac{5}{3\sin x+4\cos x},dx

$$

とする。

(1) の結果を用いると,

$$ 3\sin x+4\cos x =3\cdot \frac{2t}{1+t^2}+4\cdot \frac{1-t^2}{1+t^2} =\frac{6t+4-4t^2}{1+t^2}

$$

である。また (2) より,

$$ dx=\frac{2}{1+t^2},dt

$$

だから,

$$ I =\int \frac{5}{\dfrac{6t+4-4t^2}{1+t^2}}\cdot \frac{2}{1+t^2},dt =\int \frac{10}{-4t^2+6t+4},dt

$$

となる。

ここで分母を因数分解すると,

$$ -4t^2+6t+4=-2(2t+1)(t-2)

$$

であるから,

$$ I=\int \frac{-5}{(2t+1)(t-2)},dt

$$

となる。これを部分分数分解すると,

$$ \frac{-5}{(2t+1)(t-2)} =\frac{2}{2t+1}-\frac{1}{t-2}

$$

である。したがって,

$$ I =\int \left(\frac{2}{2t+1}-\frac{1}{t-2}\right)dt

$$

$$ =\log|2t+1|-\log|t-2|+C

$$

$$ =\log \left|\frac{2t+1}{t-2}\right|+C

$$

最後に $t=\tan \dfrac{x}{2}$ を戻して,

$$ I=\log \left|\frac{2\tan \frac{x}{2}+1}{\tan \frac{x}{2}-2}\right|+C

$$

を得る。

解説

この問題の要点は,$t=\tan \dfrac{x}{2}$ とおくと $\sin x,\cos x,dx$ がすべて $t$ の有理式になることである。すると三角関数を含む積分が,部分分数分解で処理できる有理関数の積分に変わる。

特に

$$ \sin x=\frac{2t}{1+t^2},\qquad \cos x=\frac{1-t^2}{1+t^2},\qquad dx=\frac{2}{1+t^2},dt

$$

は半角置換の基本公式として重要である。

答え

**(1)**

$$ \sin x=\frac{2t}{1+t^2},\qquad \cos x=\frac{1-t^2}{1+t^2}

$$

**(2)**

$$ \frac{dx}{dt}=\frac{2}{1+t^2}

$$

**(3)**

$$ \int \frac{5}{3\sin x+4\cos x},dx =\log \left|\frac{2\tan \frac{x}{2}+1}{\tan \frac{x}{2}-2}\right|+C

$$

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