基礎問題集
数学3 積分法「定積分・面積」の問題112 解説
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解説
方針・初手
各項
$$ \frac{1}{n+ik}
$$
を実部と虚部に分ける。
すると $A_n,\ B_n$ はいずれも $\frac{1}{n}$ を幅とする和になり、$k/n$ を変数とみればリーマン和として極限を求められる。
解法1
まず、分母を有理化すると
$$ \frac{1}{n+ik} =\frac{n-ik}{n^2+k^2} =\frac{n}{n^2+k^2}-i\frac{k}{n^2+k^2}
$$
である。したがって
$$ A_n=\sum_{k=1}^{n}\frac{n}{n^2+k^2}, \qquad B_n=-\sum_{k=1}^{n}\frac{k}{n^2+k^2}
$$
となる。
ここで分子分母を $n^2$ で割ると
$$ A_n=\sum_{k=1}^{n}\frac{1}{n}\cdot \frac{1}{1+\left(\frac{k}{n}\right)^2}
$$
$$ B_n=-\sum_{k=1}^{n}\frac{1}{n}\cdot \frac{\frac{k}{n}}{1+\left(\frac{k}{n}\right)^2}
$$
を得る。
したがって $n\to\infty$ のとき、これらはそれぞれ区間 $[0,1]$ におけるリーマン和の極限となるので
$$ \lim_{n\to\infty}A_n=\int_{0}^{1}\frac{1}{1+x^2},dx
$$
$$ \lim_{n\to\infty}B_n=-\int_{0}^{1}\frac{x}{1+x^2},dx
$$
である。
順に計算すると
$$ \int_{0}^{1}\frac{1}{1+x^2},dx =\left[\arctan x\right]_{0}^{1} =\frac{\pi}{4}
$$
また
$$ \int_{0}^{1}\frac{x}{1+x^2},dx =\frac12\int_{0}^{1}\frac{2x}{1+x^2},dx =\frac12\left[\log(1+x^2)\right]_{0}^{1} =\frac12\log 2
$$
であるから
$$ \lim_{n\to\infty}B_n=-\frac12\log 2
$$
となる。
以上より
$$ \lim_{n\to\infty}A_n=\frac{\pi}{4}, \qquad \lim_{n\to\infty}B_n=-\frac12\log 2
$$
である。
解説
複素数の和であっても、各項を実部と虚部に分ければ実数の和として扱える。今回は
$$ \frac{1}{n+ik}
$$
の形から $k/n$ を導入すると、どちらも典型的なリーマン和になる。
特に虚部は負号を落としやすいので、
$$ \frac{1}{n+ik}=\frac{n}{n^2+k^2}-i\frac{k}{n^2+k^2}
$$
の形を最初に正確に確認することが重要である。
答え
$$ \lim_{n\to\infty}A_n=\frac{\pi}{4}, \qquad \lim_{n\to\infty}B_n=-\frac12\log 2
$$