基礎問題集
数学3 積分法「定積分・面積」の問題113 解説
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解説
方針・初手
与えられた式の右辺では、積分部分はいずれも $x$ に依らない定数である。したがって、まず
$$ A=\int_0^1 \frac{1}{e^t+1},dt,\qquad B=\int_0^1 \frac{f(t)}{e^t+1},dt
$$
とおくと、関係式は
$$ f(x)=Ae^x+B
$$
という形に直せる。あとはこの形を積分の定義に戻して $A,B$ を決定すればよい。
解法1
まず
$$ A=\int_0^1 \frac{1}{e^t+1},dt
$$
を計算する。ここで $u=e^t$ とおくと、$du=e^t\,dt=u\,dt$ より $dt=\frac{du}{u}$ であり、$t=0,1$ のとき $u=1,e$ であるから
$$ A=\int_1^e \frac{1}{u+1}\cdot \frac{1}{u},du =\int_1^e \frac{1}{u(u+1)},du =\int_1^e \left(\frac{1}{u}-\frac{1}{u+1}\right),du.
$$
よって
$$ A=\left[\ln u-\ln(u+1)\right]_1^e = \left(1-\ln(e+1)\right)-\left(0-\ln2\right) = \ln\frac{2e}{e+1}.
$$
次に、$f(x)=Ae^x+B$ を用いて $B$ を求める。
$$ B=\int_0^1 \frac{f(t)}{e^t+1},dt =\int_0^1 \frac{Ae^t+B}{e^t+1},dt =A\int_0^1 \frac{e^t}{e^t+1},dt +B\int_0^1 \frac{1}{e^t+1},dt.
$$
ここで
$$ \frac{e^t}{e^t+1}=1-\frac{1}{e^t+1}
$$
であるから
$$ \int_0^1 \frac{e^t}{e^t+1},dt =\int_0^1 \left(1-\frac{1}{e^t+1}\right),dt =1-A.
$$
したがって
$$ B=A(1-A)+BA.
$$
これを整理すると
$$ B(1-A)=A(1-A).
$$
今、$A=\ln\frac{2e}{e+1}$ であり、明らかに $A\neq 1$ だから、$1-A\neq 0$ である。よって両辺を $1-A$ で割って
$$ B=A
$$
を得る。
したがって
$$ f(x)=Ae^x+B=Ae^x+A=A(e^x+1).
$$
以上より
$$ f(x)=\left(\ln\frac{2e}{e+1}\right)(e^x+1) $$
である。
解説
右辺の積分がどちらも $x$ を含まないことに気づけば、$f(x)$ の形が「$e^x$ の一次式」に限られることがすぐ分かる。この種の問題では、積分方程式をそのまま扱うよりも、まず積分部分を定数とおいて関数の形を決めるのが基本方針である。
また、$\int_0^1 \frac{e^t}{e^t+1},dt$ を直接計算するのではなく、
$$ \frac{e^t}{e^t+1}=1-\frac{1}{e^t+1}
$$
と変形して既に求めた $A$ を使うのが自然である。
答え
$$ f(x)=\left(\ln\frac{2e}{e+1}\right)(e^x+1) $$