基礎問題集
数学3 積分法「定積分・面積」の問題115 解説
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解説
方針・初手
与えられた等式は積分方程式であるが,被積分関数が $(x-t)f'(t)$ の形なので,$x$ で微分すると大きく簡単になる。
まず $x=0$ を代入して $f(0)$ を求める。次に積分の微分公式を用いて $f'(x)$ に関する微分方程式を得る。そこから積分因子 $e^x$ を用いて $f(x)$ を決定する。
解法1
**(1)**
与式
$$ f(x)=x^2-\int_0^x (x-t)f'(t),dt
$$
に $x=0$ を代入すると,
$$ f(0)=0^2-\int_0^0 (0-t)f'(t),dt=0
$$
となる。よって,
$$ f(0)=0
$$
である。
次に与式を $x$ で微分する。積分部分を
$$ I(x)=\int_0^x (x-t)f'(t),dt
$$
とおくと,ライプニッツの公式より
$$ I'(x)=(x-x)f'(x)+\int_0^x \frac{\partial}{\partial x}{(x-t)f'(t)},dt =\int_0^x f'(t),dt
$$
である。したがって,
$$ I'(x)=f(x)-f(0)=f(x)
$$
となる。ここで $f(0)=0$ を用いた。
よって与式を微分して
$$ f'(x)=2x-I'(x)=2x-f(x)
$$
を得る。すなわち,
$$ f'(x)=2x-f(x)
$$
が成り立つ。
**(2)**
(1) で得た式
$$ f'(x)+f(x)=2x
$$
の両辺に $e^x$ を掛けると,
$$ e^x f'(x)+e^x f(x)=2xe^x
$$
となる。左辺は積の微分そのものであるから,
$$ {e^x f(x)}'=2xe^x
$$
が示された。
**(3)**
(2) を積分する。
$$ {e^x f(x)}'=2xe^x
$$
を $0$ から $x$ まで積分すると,
$$ e^x f(x)-e^0 f(0)=\int_0^x 2te^t,dt
$$
となる。ここで $f(0)=0$ であるから,
$$ e^x f(x)=\int_0^x 2te^t,dt
$$
を得る。
右辺を計算する。部分積分により
$$ \int 2te^t,dt=2(t-1)e^t+C
$$
だから,
$$ \int_0^x 2te^t,dt =2(x-1)e^x-2(0-1)e^0 =2(x-1)e^x+2
$$
である。したがって,
$$ e^x f(x)=2(x-1)e^x+2
$$
より,
$$ f(x)=2(x-1)+2e^{-x}
$$
となる。すなわち,
$$ f(x)=2x-2+2e^{-x}
$$
である。
解説
この問題の要点は,積分方程式をそのまま扱うのではなく,微分して一次の微分方程式に直すことである。
特に
$$ \int_0^x (x-t)f'(t),dt
$$
は上端にも $x$ があり,被積分関数にも $x$ が含まれているので,微分の際にはライプニッツの公式を正確に使う必要がある。そこから
$$ f'(x)+f(x)=2x
$$
が得られれば,あとは積分因子 $e^x$ を用いる典型問題になる。
答え
$$ \text{(1) } f(0)=0,\qquad f'(x)=2x-f(x)
$$
$$ \text{(2) } {e^x f(x)}'=2xe^x
$$
$$ \text{(3) } f(x)=2x-2+2e^{-x}
$$