基礎問題集
数学3 積分法「定積分・面積」の問題155 解説
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解説
方針・初手
$F(x)=\displaystyle\int_{x-\pi}^{x}f(t),dt$ は積分区間の両端が $x$ に依存するので、まず微分して $F'(x)$ を求める。
すると、与えられた関係
$$ f(x)-f(x-\pi)=e^{2x}\sin x \qquad (x\geqq 0)
$$
がそのまま使える形になる。
また、$F(0)$ は積分区間が $[-\pi,0]$ となり、この範囲では $f(t)=0$ であることから直ちに求まる。
解法1
(1) $F'(x)$ を求める
微分積分学の基本公式より、
$$ F'(x)=\frac{d}{dx}\int_{x-\pi}^{x}f(t),dt=f(x)-f(x-\pi)
$$
である。
したがって、
$$ F'(x)=f(x)-f(x-\pi)
$$
特に $x\geqq 0$ では条件より
$$ F'(x)=e^{2x}\sin x
$$
となる。
(2) $F(0)$ を求める
定義より、
$$ F(0)=\int_{-\pi}^{0}f(t),dt
$$
ここで、$-\pi\leqq t\leqq 0$ では $t\leqq 0$ であるから、条件 $f(t)=0$ より
$$ F(0)=\int_{-\pi}^{0}0,dt=0
$$
(3) $x\geqq 0$ に対して $F(x)$ を求める
(1) より、$x\geqq 0$ では
$$ F'(x)=e^{2x}\sin x
$$
であるから、
$$ F(x)=\int e^{2x}\sin x,dx + C
$$
を求めればよい。
$$ \int e^{2x}\sin x,dx=\frac{1}{5}e^{2x}(2\sin x-\cos x)+C
$$
したがって、
$$ F(x)=\frac{1}{5}e^{2x}(2\sin x-\cos x)+C
$$
ここで (2) の結果 $F(0)=0$ を用いると、
$$ 0=\frac{1}{5}e^0(2\sin 0-\cos 0)+C =\frac{1}{5}(0-1)+C =-\frac{1}{5}+C
$$
より
$$ C=\frac{1}{5}
$$
したがって、$x\geqq 0$ に対して
$$ F(x)=\frac{1}{5}e^{2x}(2\sin x-\cos x)+\frac{1}{5}
$$
すなわち
$$ F(x)=\frac{e^{2x}(2\sin x-\cos x)+1}{5}
$$
解説
この問題の要点は、$F(x)$ を直接計算しようとするのではなく、まず微分して
$$ F'(x)=f(x)-f(x-\pi)
$$
の形を作ることである。
すると、問題文で与えられている関係式がそのまま使え、$F'(x)$ が具体的に定まる。あとは初期値 $F(0)$ を用いて積分定数を決めればよい。
積分区間が動く形の
$$ \int_{a(x)}^{b(x)}f(t),dt
$$
では、
$$ \frac{d}{dx}\int_{a(x)}^{b(x)}f(t),dt=f(b(x))b'(x)-f(a(x))a'(x)
$$
を使う発想が典型である。
答え
**(1)**
$$ F'(x)=f(x)-f(x-\pi)
$$
特に $x\geqq 0$ では
$$ F'(x)=e^{2x}\sin x
$$
**(2)**
$$ F(0)=0
$$
**(3)**
$x\geqq 0$ に対して
$$ F(x)=\frac{e^{2x}(2\sin x-\cos x)+1}{5}
$$