基礎問題集
数学3 積分法「定積分・面積」の問題157 解説
数学3の積分法「定積分・面積」にある問題157の基礎問題と解説ページです。問題と保存済み解説を公開し、ログイン後はAI質問と学習履歴も利用できます。
MathGrAIl の基礎問題集にある公開問題ページです。ログイン前でも問題と保存済み解説を確認でき、ログイン後はAI質問と学習履歴の保存を利用できます。
- 基礎問題の問題画像と保存済み解説を公開
- ログイン後にAI質問で復習
- ログイン後に学習履歴を保存
解説
方針・初手
共有点は $f(x)=g(x)$ から求める。増減はそれぞれ微分して調べる。
面積は、区間 $1\leqq x\leqq e$ において $f(x)-g(x)$ の符号が途中で変わるため、共有点 $x=2$ で積分区間を分ける。
解法1
まず共有点を求める。$x>0$ であるから、$f(x)=g(x)$ は
$$ \frac{\log x}{x}=\frac{2\log x}{x^2}
$$
である。両辺に $x^2$ をかけると、
$$ x\log x=2\log x
$$
すなわち
$$ (x-2)\log x=0
$$
となる。よって
$$ x=1,\ 2
$$
である。
それぞれの $y$ 座標は
$$ f(1)=g(1)=0
$$
および
$$ f(2)=g(2)=\frac{\log 2}{2}
$$
である。したがって共有点は
$$ (1,0),\ \left(2,\frac{\log 2}{2}\right)
$$
である。
次に増減を調べる。
$f(x)$ について、
$$ f(x)=\frac{\log x}{x}
$$
より、
$$ f'(x)=\frac{1-\log x}{x^2}
$$
である。$x^2>0$ であるから、$f'(x)$ の符号は $1-\log x$ の符号で決まる。
よって
$$ \begin{cases} f'(x)>0 & (0<x<e),\\ f'(x)=0 & (x=e),\\ f'(x)<0 & (x>e) \end{cases}
$$
である。したがって $f(x)$ は $0<x<e$ で増加し、$x>e$ で減少する。また、$x=e$ で極大値
$$ f(e)=\frac{1}{e}
$$
をとる。極小値は存在しない。
$g(x)$ について、
$$ g(x)=\frac{2\log x}{x^2}
$$
より、
$$ g'(x)=\frac{2(1-2\log x)}{x^3}
$$
である。$x^3>0$ であるから、$g'(x)$ の符号は $1-2\log x$ の符号で決まる。
よって
$$ \begin{cases} g'(x)>0 & (0<x<\sqrt{e}),\\ g'(x)=0 & (x=\sqrt{e}),\\ g'(x)<0 & (x>\sqrt{e}) \end{cases}
$$
である。したがって $g(x)$ は $0<x<\sqrt{e}$ で増加し、$x>\sqrt{e}$ で減少する。また、$x=\sqrt{e}$ で極大値
$$ g(\sqrt{e})=\frac{1}{e}
$$
をとる。極小値は存在しない。
グラフの位置関係を調べるため、
$$ f(x)-g(x)=\frac{\log x}{x}-\frac{2\log x}{x^2} =\frac{(x-2)\log x}{x^2}
$$
とする。$x^2>0$ より、符号は $(x-2)\log x$ で決まる。
したがって
$$ \begin{cases} f(x)>g(x) & (0<x<1),\\ f(x)<g(x) & (1<x<2),\\ f(x)>g(x) & (x>2) \end{cases}
$$
である。
また、
$$ \lim_{x\to\infty}f(x)=0
$$
であり、さらに
$$ g(x)=\frac{2}{x}\cdot\frac{\log x}{x}
$$
だから、
$$ \lim_{x\to\infty}g(x)=0
$$
である。一方、$x\to +0$ のときは $\log x\to -\infty$ であり、$f(x),g(x)$ はともに $-\infty$ に発散する。
以上より、グラフの概形は次のようになる。
$f(x)$ は $x\to +0$ で $-\infty$ から始まり、$(1,0)$ を通り、$x=e$ で最大値 $1/e$ をとり、その後減少して $0$ に近づく。
$g(x)$ は $x\to +0$ で $-\infty$ から始まり、$(1,0)$ を通り、$x=\sqrt{e}$ で最大値 $1/e$ をとり、その後減少し、$\left(2,\dfrac{\log 2}{2}\right)$ を通って $0$ に近づく。
最後に面積を求める。区間 $1\leqq x\leqq 2$ では $f(x)<g(x)$、区間 $2\leqq x\leqq e$ では $f(x)>g(x)$ であるから、求める面積を $S$ とすると、
$$ S=\int_1^2 {g(x)-f(x)},dx+\int_2^e {f(x)-g(x)},dx
$$
である。
ここで
$$ f(x)-g(x)=\frac{(x-2)\log x}{x^2} =\frac{\log x}{x}-\frac{2\log x}{x^2}
$$
である。原始関数を求めると、
$$ \int\left(\frac{\log x}{x}-\frac{2\log x}{x^2}\right),dx =\frac{1}{2}(\log x)^2+\frac{2(\log x+1)}{x}
$$
である。
これを
$$ F(x)=\frac{1}{2}(\log x)^2+\frac{2(\log x+1)}{x}
$$
とおくと、
$$ S={F(1)-F(2)}+{F(e)-F(2)}
$$
である。
各値を計算すると、
$$ F(1)=2
$$
$$ F(2)=\frac{1}{2}(\log 2)^2+\log 2+1
$$
$$ F(e)=\frac{1}{2}+\frac{4}{e}
$$
である。したがって
$$ \begin{aligned} S &=2+\left(\frac{1}{2}+\frac{4}{e}\right) -2\left\{\frac{1}{2}(\log 2)^2+\log 2+1\right\}\\ &=\frac{1}{2}+\frac{4}{e}-2\log 2-(\log 2)^2 \end{aligned}
$$
となる。
解説
この問題では、$f(x)-g(x)$ を
$$ f(x)-g(x)=\frac{(x-2)\log x}{x^2}
$$
と整理できることが重要である。共有点の計算と、上下関係の判定が同じ式で処理できる。
特に面積では、区間 $1\leqq x\leqq e$ 全体を考えるため、$x=2$ で上下が入れ替わることを見落としてはならない。単に $\int_1^e{f(x)-g(x)},dx$ とすると、面積ではなく符号付き面積になってしまう。
答え
**(1)**
$$ (1,0),\ \left(2,\frac{\log 2}{2}\right)
$$
**(2)**
$f(x)$ は $0<x<e$ で増加し、$x>e$ で減少する。$x=e$ で極大値
$$ \frac{1}{e}
$$
をとる。極小値は存在しない。
$g(x)$ は $0<x<\sqrt{e}$ で増加し、$x>\sqrt{e}$ で減少する。$x=\sqrt{e}$ で極大値
$$ \frac{1}{e}
$$
をとる。極小値は存在しない。
グラフは $x=1,2$ で交わり、$1<x<2$ では $g(x)>f(x)$、$x>2$ では $f(x)>g(x)$ である。
**(3)**
$$ \frac{1}{2}+\frac{4}{e}-2\log 2-(\log 2)^2
$$