基礎問題集
数学3 積分法「定積分・面積」の問題179 解説
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解説
方針・初手
交点 $\alpha$ で上側の境界が切り替わる。したがって、まず $C_1$ と $C_2$ の交点を求め、面積は
$$ \int_0^\alpha \frac{1}{k}\sin x,dx+\int_\alpha^{\pi/2} k\cos x,dx
$$
として計算する。
最大値は、得られた $S(k)$ を $k+\dfrac{1}{k}$ の形に変形して調べる。
解法1
交点では
$$ k\cos \alpha=\frac{1}{k}\sin \alpha
$$
が成り立つ。$k>0$ であり、$0\leq \alpha\leq \dfrac{\pi}{2}$ だから、
$$ \tan \alpha=k^2
$$
である。
したがって、直角三角形を考えると、隣辺を $1$、対辺を $k^2$ としてよいので、斜辺は $\sqrt{1+k^4}$ である。よって
$$ \cos\alpha=\frac{1}{\sqrt{1+k^4}},\qquad \sin\alpha=\frac{k^2}{\sqrt{1+k^4}}
$$
である。
次に面積を求める。$0\leq x\leq \alpha$ では $C_2$ が下側の曲線、$\alpha\leq x\leq \dfrac{\pi}{2}$ では $C_1$ が下側の曲線になる。よって、求める面積は
$$ S(k)=\int_0^\alpha \frac{1}{k}\sin x,dx+\int_\alpha^{\pi/2} k\cos x,dx
$$
である。
これを計算すると、
$$ \begin{aligned} S(k) &=\frac{1}{k}\left[-\cos x\right]*0^\alpha+k\left[\sin x\right]*\alpha^{\pi/2}\\ &=\frac{1}{k}(1-\cos\alpha)+k(1-\sin\alpha) \end{aligned}
$$
となる。
ここに
$$ \cos\alpha=\frac{1}{\sqrt{1+k^4}},\qquad \sin\alpha=\frac{k^2}{\sqrt{1+k^4}}
$$
を代入すると、
$$ \begin{aligned} S(k) &=\frac{1}{k}\left(1-\frac{1}{\sqrt{1+k^4}}\right) +k\left(1-\frac{k^2}{\sqrt{1+k^4}}\right)\\ &=k+\frac{1}{k}-\frac{k^3+\frac{1}{k}}{\sqrt{1+k^4}}\\ &=k+\frac{1}{k}-\frac{\sqrt{1+k^4}}{k} \end{aligned}
$$
である。したがって
$$ S(k)=\frac{k^2+1-\sqrt{1+k^4}}{k}
$$
である。
これを最大化しやすい形に変形する。分子を有理化すると、
$$ \begin{aligned} S(k) &=\frac{k^2+1-\sqrt{k^4+1}}{k}\\ &=\frac{(k^2+1)^2-(k^4+1)}{k{k^2+1+\sqrt{k^4+1}}}\\ &=\frac{2k}{k^2+1+\sqrt{k^4+1}} \end{aligned}
$$
となる。さらに分母を $k$ で割ると、
$$ S(k)=\frac{2}{k+\frac{1}{k}+\sqrt{k^2+\frac{1}{k^2}}}
$$
である。
ここで
$$ t=k+\frac{1}{k}
$$
とおく。$k>0$ より、相加相乗平均から
$$ t\geq 2
$$
であり、等号は $k=1$ のときに成り立つ。また、
$$ k^2+\frac{1}{k^2}=t^2-2
$$
なので、
$$ S(k)=\frac{2}{t+\sqrt{t^2-2}}
$$
である。
$t\geq 2$ において、分母 $t+\sqrt{t^2-2}$ は $t$ が大きくなるほど大きくなる。したがって、$S(k)$ は $t$ が最小のとき、すなわち $t=2$ のとき最大となる。
よって最大となるのは
$$ k+\frac{1}{k}=2
$$
すなわち
$$ k=1
$$
のときである。
このとき
$$ S(1)=\frac{2}{2+\sqrt{2}}
$$
であり、
$$ \frac{2}{2+\sqrt{2}}=2-\sqrt{2}
$$
だから、最大値は
$$ 2-\sqrt{2}
$$
である。
解説
この問題では、交点 $\alpha$ で面積を分けて積分することが重要である。$C_1$ と $C_2$ のどちらが図形の上側境界になるかを見誤ると、面積の式が逆になる。
また、最大値を求める場面では、微分しても処理できるが、
$$ S(k)=\frac{2}{k+\frac{1}{k}+\sqrt{k^2+\frac{1}{k^2}}}
$$
と変形すると、$k+\dfrac{1}{k}\geq 2$ により自然に $k=1$ が最大点であると分かる。
答え
**(1)**
$$ \cos\alpha=\frac{1}{\sqrt{1+k^4}},\qquad \sin\alpha=\frac{k^2}{\sqrt{1+k^4}}
$$
**(2)**
$$ S(k)=\frac{k^2+1-\sqrt{1+k^4}}{k}
$$
**(3)**
$$ k=1
$$
のとき最大となり、最大値は
$$ 2-\sqrt{2}
$$