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数学3 積分法「定積分・面積」の問題198 解説

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数学3積分法定積分・面積問題198
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解説

方針・初手

積分区間が $0\le x\le n$ であり、関数内に $\log\left(1+\frac{x}{n}\right)$ があるので、まず $x=nt$ とおく。すると積分区間は $0\le t\le 1$ となり、与えられた不等式や評価が使いやすくなる。

解法1

まず、$x=nt$ とおくと、$dx=n,dt$ であり、$x=0$ のとき $t=0$、$x=n$ のとき $t=1$ である。したがって

$$ \begin{aligned} \int_0^n f_n(x),dx &=\int_0^n \frac{x}{n(1+x)}\log\left(1+\frac{x}{n}\right),dx \\ &=\int_0^1 \frac{nt}{n(1+nt)}\log(1+t)\cdot n,dt \\ &=\int_0^1 \frac{nt}{1+nt}\log(1+t),dt \end{aligned}

$$

となる。

ここで $0\le t\le 1$ において

$$ 0\le \frac{nt}{1+nt}\le 1

$$

であり、また $\log(1+t)\ge 0$ である。よって

$$ \frac{nt}{1+nt}\log(1+t)\le \log(1+t)

$$

が成り立つ。したがって

$$ \int_0^n f_n(x),dx \le \int_0^1 \log(1+t),dt

$$

である。変数名を $t$ から $x$ に戻せば

$$ \int_0^n f_n(x),dx \le \int_0^1 \log(1+x),dx

$$

が示された。

次に

$$ I_n=\int_0^n f_n(x),dx

$$

とおく。先ほどの変数変換により

$$ I_n=\int_0^1 \frac{nt}{1+nt}\log(1+t),dt

$$

である。

ここで

$$ A=\int_0^1 \log(1+t),dt

$$

とおくと、

$$ \begin{aligned} A-I_n &=\int_0^1 \left(1-\frac{nt}{1+nt}\right)\log(1+t),dt \\ &=\int_0^1 \frac{1}{1+nt}\log(1+t),dt \end{aligned}

$$

となる。

$0\le t\le 1$ では $0\le \log(1+t)\le \log 2$ であるから、

$$ 0\le A-I_n \le \int_0^1 \frac{\log 2}{1+nt},dt

$$

である。右辺を計算すると

$$ \begin{aligned} \int_0^1 \frac{\log 2}{1+nt},dt &= \frac{\log 2}{n}\log(1+n) \end{aligned} $$

である。したがって

$$ 0\le A-I_n \le \frac{\log 2}{n}\log(n+1)

$$

が成り立つ。

いま

$$ \begin{aligned} \frac{\log(n+1)}{n} &= \frac{n+1}{n}\cdot \frac{\log(n+1)}{n+1} \end{aligned} $$

であり、与えられた

$$ \lim_{x\to\infty}\frac{\log x}{x}=0

$$

を用いると

$$ \lim_{n\to\infty}\frac{\log(n+1)}{n}=0

$$

である。よって、はさみうちの原理により

$$ \lim_{n\to\infty}(A-I_n)=0

$$

である。

したがって

$$ \lim_{n\to\infty}I_n=A

$$

となる。

最後に $A$ を計算する。$u=1+t$ とおくと

$$ A=\int_1^2 \log u,du

$$

である。部分積分により

$$ \int \log u,du=u\log u-u

$$

だから、

$$ \begin{aligned} A &=\left[u\log u-u\right]_1^2 \\ &=(2\log 2-2)-(0-1) \\ &=2\log 2-1 \end{aligned}

$$

である。

よって数列 ${I_n}$ は収束し、その極限値は

$$ 2\log 2-1

$$

である。

解説

この問題の中心は、$x=nt$ という変数変換で積分区間を $[0,n]$ から $[0,1]$ にそろえることである。これにより

$$ I_n=\int_0^1 \frac{nt}{1+nt}\log(1+t),dt

$$

という形になり、$\frac{nt}{1+nt}\le 1$ から第1問の不等式がすぐに従う。

第2問では、直接 $I_n$ を評価するよりも、極限候補

$$ A=\int_0^1 \log(1+t),dt

$$

との差 $A-I_n$ を調べるのが自然である。この差は

$$ A-I_n=\int_0^1 \frac{\log(1+t)}{1+nt},dt

$$

となり、問題文で指定された $\log(1+t)\le \log 2$ を使うと

$$ 0\le A-I_n\le \frac{\log 2}{n}\log(n+1)

$$

まで落とせる。あとは $\log n/n\to 0$ に帰着する。

答え

**(1)**

$$ \int_0^n f_n(x),dx \le \int_0^1 \log(1+x),dx

$$

**(2)**

数列 ${I_n}$ は収束し、

$$ \lim_{n\to\infty}I_n=2\log 2-1

$$

である。

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