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数学3 積分法「定積分・面積」の問題204 解説

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数学3積分法定積分・面積問題204
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数学3 積分法 定積分・面積 問題204の問題画像
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解説

方針・初手

(1) は $\log(1+x)$ と一次式・二次式との差を考える補助関数を作り,その単調性を調べればよい。

(2) は各項を

$$ \log(n\sqrt{n}+\sqrt{k})-\log(n\sqrt{n})=\log\left(1+\frac{\sqrt{k}}{n\sqrt{n}}\right)

$$

と変形し,(1) の評価を項別に適用する。すると $S_n$ はリーマン和で評価できる。

解法1

**(1)**

まず上側の不等式 $\log(1+x)\leqq x$ を示す。

$$ f(x)=x-\log(1+x)\qquad (x\geqq 0)

$$

とおくと,

$$ f'(x)=1-\frac{1}{1+x}=\frac{x}{1+x}\geqq 0

$$

である。したがって $f(x)$ は $x\geqq 0$ で単調増加する。また

$$ f(0)=0

$$

であるから,

$$ f(x)\geqq 0

$$

すなわち

$$ \log(1+x)\leqq x

$$

が成り立つ。

次に下側の不等式 $x-\dfrac{x^2}{2}\leqq \log(1+x)$ を示す。

$$ g(x)=\log(1+x)-x+\frac{x^2}{2}\qquad (x\geqq 0)

$$

とおくと,

$$ g'(x)=\frac{1}{1+x}-1+x =\frac{1-(1+x)+x(1+x)}{1+x} =\frac{x^2}{1+x}\geqq 0

$$

である。よって $g(x)$ も $x\geqq 0$ で単調増加し,

$$ g(0)=0

$$

であるから,

$$ g(x)\geqq 0

$$

すなわち

$$ x-\frac{x^2}{2}\leqq \log(1+x)

$$

が成り立つ。

以上より,

$$ x-\frac{x^2}{2}\leqq \log(1+x)\leqq x \qquad (x\geqq 0)

$$

である。

**(2)**

各項をまとめると,

$$ \begin{aligned} S_n &=\sum_{k=1}^n \log(n\sqrt{n}+\sqrt{k})-n\log(n\sqrt{n}) \\ &=\sum_{k=1}^n \left\{\log(n\sqrt{n}+\sqrt{k})-\log(n\sqrt{n})\right\} \\ &=\sum_{k=1}^n \log\left(1+\frac{\sqrt{k}}{n\sqrt{n}}\right) \end{aligned}

$$

となる。

ここで

$$ x_k=\frac{\sqrt{k}}{n\sqrt{n}}\geqq 0

$$

とおくと,(1) より各 $k$ について

$$ x_k-\frac{x_k^2}{2}\leqq \log(1+x_k)\leqq x_k

$$

である。したがって

$$ \sum_{k=1}^n x_k-\frac12\sum_{k=1}^n x_k^2 \leqq S_n \leqq \sum_{k=1}^n x_k

$$

を得る。

まず右辺・左辺に共通に現れる $\sum x_k$ を計算する。

$$ \sum_{k=1}^n x_k =\sum_{k=1}^n \frac{\sqrt{k}}{n\sqrt{n}} =\frac{1}{n}\sum_{k=1}^n \sqrt{\frac{k}{n}}

$$

これは区間 $[0,1]$ における関数 $\sqrt{x}$ のリーマン和であるから,

$$ \lim_{n\to\infty}\sum_{k=1}^n x_k =\int_0^1 \sqrt{x},dx =\left[\frac{2}{3}x^{3/2}\right]_0^1 =\frac23

$$

となる。

次に $\sum x_k^2$ を計算すると,

$$ \sum_{k=1}^n x_k^2 =\sum_{k=1}^n \frac{k}{n^3} =\frac{1}{n^3}\cdot \frac{n(n+1)}{2} =\frac{n+1}{2n^2}

$$

ゆえに

$$ \frac12\sum_{k=1}^n x_k^2 =\frac{n+1}{4n^2}\to 0 \qquad (n\to\infty)

$$

である。

以上より,

$$ \sum_{k=1}^n x_k-\frac12\sum_{k=1}^n x_k^2 \leqq S_n \leqq \sum_{k=1}^n x_k

$$

の両端はともに $\dfrac23$ に収束するので,はさみうちの原理より

$$ \lim_{n\to\infty}S_n=\frac23

$$

となる。

解説

この問題の要点は,$\log(1+x)$ をそのまま扱わず,$x$ が小さいときの基本評価

$$ x-\frac{x^2}{2}\leqq \log(1+x)\leqq x

$$

を先に確立することである。

(2) では各対数を $\log\left(1+\dfrac{\sqrt{k}}{n\sqrt{n}}\right)$ の形に直すと,この評価をそのまま使える。主項は

$$ \frac{1}{n}\sum_{k=1}^n \sqrt{\frac{k}{n}}

$$

となり,これは $\int_0^1 \sqrt{x},dx$ に対応するリーマン和である。二次の誤差項は $\sum k/n^3$ で評価でき,$0$ に収束するので極限値は主項だけで決まる。

答え

**(1)**

$$ x-\frac{x^2}{2}\leqq \log(1+x)\leqq x \qquad (x\geqq 0)

$$

**(2)**

$$ \lim_{n\to\infty}S_n=\frac23

$$

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