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数学3 積分法「定積分・面積」の問題206 解説

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数学3積分法定積分・面積問題206
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数学3 積分法 定積分・面積 問題206の問題画像
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解説

方針・初手

まず $f(x)=\cos x+\sin x-1$ を

$$ f(x)=\sqrt{2}\sin\left(x+\frac{\pi}{4}\right)-1

$$

と変形し、$0\leqq x\leqq 2\pi$ における符号を調べる。

絶対値を含む積分では、$f(x)=0$ となる点で区間を分ける。また、$g(x)$ については

$$ I=\int_0^{2\pi} t g(t),dt

$$

とおくと、$g(x)$ は $|f(x)|$ から定数を引いた形になるので、$I$ に関する一次方程式を作ればよい。

解法1

(1)

$$ f(x)=\cos x+\sin x-1=\sqrt{2}\sin\left(x+\frac{\pi}{4}\right)-1

$$

であるから、$f(x)>0$ は

$$ \sqrt{2}\sin\left(x+\frac{\pi}{4}\right)-1>0

$$

すなわち

$$ \sin\left(x+\frac{\pi}{4}\right)>\frac{1}{\sqrt{2}}

$$

と同値である。

$0\leqq x\leqq 2\pi$ より

$$ \frac{\pi}{4}\leqq x+\frac{\pi}{4}\leqq \frac{9\pi}{4}

$$

である。この範囲で

$$ \sin\left(x+\frac{\pi}{4}\right)>\frac{1}{\sqrt{2}}

$$

となるのは

$$ \frac{\pi}{4}<x+\frac{\pi}{4}<\frac{3\pi}{4}

$$

の場合である。したがって

$$ 0<x<\frac{\pi}{2}

$$

である。

(2)

求める不定積分は

$$ \int x f(x),dx=\int x(\cos x+\sin x-1),dx

$$

である。

部分積分により

$$ \int x\cos x,dx=x\sin x+\cos x

$$

また

$$ \int x\sin x,dx=-x\cos x+\sin x

$$

である。よって

$$ \begin{aligned} \int x f(x),dx &=\int x(\cos x+\sin x-1),dx\\ &=x\sin x+\cos x-x\cos x+\sin x-\frac{x^2}{2}+C\\ &=x\sin x-x\cos x+\cos x+\sin x-\frac{x^2}{2}+C \end{aligned}

$$

となる。

(3)

まず、(1)より $f(t)>0$ となるのは $0<t<\dfrac{\pi}{2}$ であり、それ以外の区間では $f(t)\leqq 0$ である。したがって

$$ |f(t)|= \begin{cases} f(t) & \left(0\leqq t\leqq \dfrac{\pi}{2}\right),\\ -f(t) & \left(\dfrac{\pi}{2}\leqq t\leqq 2\pi\right) \end{cases}

$$

としてよい。

(2)で求めた原始関数を

$$ F(x)=x\sin x-x\cos x+\cos x+\sin x-\frac{x^2}{2}

$$

とおくと、

$$ \int t f(t),dt=F(t)

$$

である。

各値を計算すると

$$ F(0)=1

$$

$$ F\left(\frac{\pi}{2}\right)=\frac{\pi}{2}+1-\frac{\pi^2}{8}

$$

$$ F(2\pi)=1-2\pi-2\pi^2

$$

である。

したがって

$$ \begin{aligned} \int_0^{2\pi} t|f(t)|,dt &=\int_0^{\pi/2} t f(t),dt-\int_{\pi/2}^{2\pi} t f(t),dt\\ &=\left\{F\left(\frac{\pi}{2}\right)-F(0)\right\} -\left\{F(2\pi)-F\left(\frac{\pi}{2}\right)\right\}\\ &=2F\left(\frac{\pi}{2}\right)-F(0)-F(2\pi)\\ &=2\left(\frac{\pi}{2}+1-\frac{\pi^2}{8}\right)-1-\left(1-2\pi-2\pi^2\right)\\ &=3\pi+\frac{7\pi^2}{4} \end{aligned}

$$

である。

(4)

$$ I=\int_0^{2\pi} t g(t),dt

$$

とおく。問題の条件より

$$ g(x)=|f(x)|-\frac{1}{4\pi^2}(I-3\pi)

$$

である。

この両辺に $t$ をかけて $0$ から $2\pi$ まで積分すると、

$$ I=\int_0^{2\pi} t|f(t)|,dt-\frac{I-3\pi}{4\pi^2}\int_0^{2\pi} t,dt

$$

となる。

ここで、(3)より

$$ \int_0^{2\pi} t|f(t)|,dt=3\pi+\frac{7\pi^2}{4}

$$

また

$$ \int_0^{2\pi} t,dt=2\pi^2

$$

である。したがって

$$ \begin{aligned} I &=3\pi+\frac{7\pi^2}{4}-\frac{I-3\pi}{4\pi^2}\cdot 2\pi^2\\ &=3\pi+\frac{7\pi^2}{4}-\frac{I-3\pi}{2} \end{aligned}

$$

となる。これを整理すると

$$ \frac{3}{2}I=\frac{9\pi}{2}+\frac{7\pi^2}{4}

$$

より

$$ I=3\pi+\frac{7\pi^2}{6}

$$

である。

よって

$$ \begin{aligned} \frac{I-3\pi}{4\pi^2} &= \frac{\dfrac{7\pi^2}{6}}{4\pi^2} \\ \frac{7}{24} \end{aligned} $$

となる。したがって

$$ g(x)=|f(x)|-\frac{7}{24}

$$

であり、

$$ g(x)=|\cos x+\sin x-1|-\frac{7}{24}

$$

である。

解説

この問題の中心は、$f(x)$ の符号を正確に調べることである。絶対値を含む積分では、$|f(x)|$ をそのまま扱うのではなく、$f(x)=0$ となる点を境に場合分けする必要がある。

また、$g(x)$ の定義式では、$\int_0^{2\pi}t g(t),dt$ が未知の定数として現れている。ここを関数の形のまま処理しようとすると複雑に見えるが、

$$ I=\int_0^{2\pi}t g(t),dt

$$

とおけば、$g(x)$ は $|f(x)|$ から定数を引いた形になる。あとは両辺に $t$ をかけて積分し、$I$ に関する一次方程式を解けばよい。

答え

**(1)**

$$ 0<x<\frac{\pi}{2}

$$

**(2)**

$$ \begin{aligned} \int x f(x),dx &= x\sin x-x\cos x+\cos x+\sin x-\frac{x^2}{2}+C \end{aligned} $$

**(3)**

$$ \begin{aligned} \int_0^{2\pi} t|f(t)|,dt &= 3\pi+\frac{7\pi^2}{4} \end{aligned} $$

**(4)**

$$ g(x)=|\cos x+\sin x-1|-\frac{7}{24}

$$

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