基礎問題集
数学3 積分法「定積分・面積」の問題232 解説
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解説
方針・初手
$f(x)=(1-x^2)e^{-x}$ では、$e^{-x}>0$ であるため、符号や増減は多項式部分との組み合わせで判断しやすい。まず導関数 $f'(x)$ を求め、増減と極値を調べる。面積は、$y\geqq 0$ となる範囲を確認して定積分で求める。
解法1
まず、導関数を求める。
$$ \begin{aligned} f'(x) &=(-2x)e^{-x}+(1-x^2)(-e^{-x}) \\ &=(x^2-2x-1)e^{-x}. \end{aligned}
$$
ここで $e^{-x}>0$ であるから、$f'(x)$ の符号は
$$ x^2-2x-1=(x-1)^2-2
$$
の符号で決まる。
$$ x^2-2x-1=0
$$
を解くと、
$$ x=1\pm \sqrt{2}
$$
である。
したがって、$f'(x)$ の符号は次のようになる。
| $x$ | $(-\infty,1-\sqrt2)$ | $1-\sqrt2$ | $(1-\sqrt2,1+\sqrt2)$ | $1+\sqrt2$ | $(1+\sqrt2,\infty)$ | | ------- | -------------------: | ---------: | --------------------: | ---------: | ------------------: | | $f'(x)$ | $+$ | $0$ | $-$ | $0$ | $+$ | | $f(x)$ | 増加 | 極大 | 減少 | 極小 | 増加 |
よって、$x=1-\sqrt2$ で極大、$x=1+\sqrt2$ で極小をとる。
極大値は
$$ \begin{aligned} f(1-\sqrt2) &={1-(1-\sqrt2)^2}e^{-(1-\sqrt2)} \\ &={1-(3-2\sqrt2)}e^{-1+\sqrt2} \\ &=(2\sqrt2-2)e^{\sqrt2-1} \\ &=2(\sqrt2-1)e^{\sqrt2-1}. \end{aligned}
$$
極小値は
$$ \begin{aligned} f(1+\sqrt2) &={1-(1+\sqrt2)^2}e^{-(1+\sqrt2)} \\ &={1-(3+2\sqrt2)}e^{-1-\sqrt2} \\ &=(-2-2\sqrt2)e^{-1-\sqrt2} \\ &=-2(1+\sqrt2)e^{-1-\sqrt2}. \end{aligned}
$$
また、グラフの概形を考えるために、切片と極限を確認する。
$$ f(x)=0
$$
となるのは
$$ 1-x^2=0
$$
より、
$$ x=\pm 1
$$
である。したがって、グラフは $(-1,0)$、$(1,0)$ を通る。
また、
$$ f(0)=1
$$
より、$y$ 軸との交点は $(0,1)$ である。
極限について、
$$ \lim_{x\to \infty}(1-x^2)e^{-x}=0
$$
であり、$x\to\infty$ では $1-x^2<0$ だから、グラフは $x$ 軸の下側から $y=0$ に近づく。
一方、
$$ \lim_{x\to -\infty}(1-x^2)e^{-x}=-\infty
$$
である。
したがって、グラフは左下から増加して $(-1,0)$ を通り、$x=1-\sqrt2$ で極大となる。その後減少して $(1,0)$ を通り、$x=1+\sqrt2$ で極小となる。その後は増加し、$x$ 軸の下側から $y=0$ に近づく。
次に、面積を求める。
$e^{-x}>0$ より、$f(x)\geqq 0$ となる条件は
$$ 1-x^2\geqq 0
$$
である。よって、
$$ -1\leqq x\leqq 1
$$
である。
したがって、求める面積 $S$ は
$$ S=\int_{-1}^{1}(1-x^2)e^{-x},dx
$$
である。
ここで、
$$ \frac{d}{dx}{(x+1)^2e^{-x}} ={2(x+1)-(x+1)^2}e^{-x} =(1-x^2)e^{-x}
$$
であるから、
$$ \begin{aligned} S &=\left[(x+1)^2e^{-x}\right]_{-1}^{1} \\ &=4e^{-1}-0 \\ &=\frac{4}{e}. \end{aligned}
$$
解説
この問題では、$e^{-x}$ が常に正であることを使うのが重要である。増減は $f'(x)$ の符号で決まるが、$e^{-x}>0$ なので、実質的には二次式 $x^2-2x-1$ の符号だけを見ればよい。
また、面積についても $e^{-x}>0$ より、$f(x)$ の符号は $1-x^2$ の符号だけで決まる。したがって、$y\geqq0$ の部分は $-1\leqq x\leqq1$ に限定される。
積分では、$(1-x^2)e^{-x}$ をそのまま部分積分で処理してもよいが、
$$ \frac{d}{dx}{(x+1)^2e^{-x}}=(1-x^2)e^{-x}
$$
に気づくと計算が短くなる。
答え
**(1)**
増減は次の通りである。
| $x$ | $(-\infty,1-\sqrt2)$ | $1-\sqrt2$ | $(1-\sqrt2,1+\sqrt2)$ | $1+\sqrt2$ | $(1+\sqrt2,\infty)$ | | ------- | -------------------: | ---------: | --------------------: | ---------: | ------------------: | | $f'(x)$ | $+$ | $0$ | $-$ | $0$ | $+$ | | $f(x)$ | 増加 | 極大 | 減少 | 極小 | 増加 |
極大値は
$$ 2(\sqrt2-1)e^{\sqrt2-1}
$$
であり、極小値は
$$ -2(1+\sqrt2)e^{-1-\sqrt2}
$$
である。
グラフは $(-1,0)$、$(0,1)$、$(1,0)$ を通り、$x\to\infty$ で $x$ 軸の下側から $y=0$ に近づく。また、$x\to-\infty$ で $y\to-\infty$ となる。
**(2)**
求める面積は
$$ \frac{4}{e}
$$
である。