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数学3 積分法「定積分・面積」の問題253 解説

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数学3積分法定積分・面積問題253
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数学3 積分法 定積分・面積 問題253の問題画像
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解説

方針・初手

(1) は単調性を示せばよいので、まず $f'(x)$ を調べる。

(2) は逆関数そのものを求めにいくより、逆関数と元の関数のグラフの関係を使って

$$ \int g(x),dx

$$

を処理するのが自然である。端点に対応する $f$ の値を (1) で求めておくと計算が整理しやすい。

解法1

まず

$$ f(x)=\frac{2e^{3x}}{e^{2x}+1}

$$

である。

(1) 単調性の証明と $f(\log\sqrt{3})$ の計算

$f'(x)$ を求めると、

$$ f'(x) =\frac{6e^{3x}(e^{2x}+1)-2e^{3x}\cdot 2e^{2x}}{(e^{2x}+1)^2} =\frac{2e^{3x}(e^{2x}+3)}{(e^{2x}+1)^2}

$$

となる。

ここで、任意の実数 $x$ に対して

$$ e^{3x}>0,\qquad e^{2x}+3>0,\qquad (e^{2x}+1)^2>0

$$

であるから、

$$ f'(x)>0

$$

が成り立つ。

したがって $f(x)$ は実数全体で単調増加である。ゆえに $a<b$ ならば

$$ f(a)<f(b)

$$

である。

次に $x=\log\sqrt{3}$ を代入する。$e^{\log\sqrt{3}}=\sqrt{3}$ であるから、

$$ e^{2\log\sqrt{3}}=3,\qquad e^{3\log\sqrt{3}}=3\sqrt{3}

$$

より、

$$ f(\log\sqrt{3}) =\frac{2\cdot 3\sqrt{3}}{3+1} =\frac{3\sqrt{3}}{2}

$$

である。

(2) $\displaystyle \int_1^{\frac{3\sqrt{3}}{2}} g(x),dx$ の計算

$f$ は単調増加であるから逆関数 $g$ をもつ。

まず端点に対応する値を調べる。

$$ f(0)=\frac{2}{2}=1

$$

より

$$ g(1)=0

$$

である。また (1) より

$$ f(\log\sqrt{3})=\frac{3\sqrt{3}}{2}

$$

なので

$$ g\left(\frac{3\sqrt{3}}{2}\right)=\log\sqrt{3}

$$

である。

ここで、$y=f(x)$ と $y=g(x)$ は直線 $y=x$ に関して対称であるから、

$$ \int_1^{\frac{3\sqrt{3}}{2}} g(x),dx +\int_0^{\log\sqrt{3}} f(x),dx =\left(\frac{3\sqrt{3}}{2}\right)\log\sqrt{3}

$$

が成り立つ。したがって

$$ \int_1^{\frac{3\sqrt{3}}{2}} g(x),dx =\left(\frac{3\sqrt{3}}{2}\right)\log\sqrt{3} -\int_0^{\log\sqrt{3}} \frac{2e^{3x}}{e^{2x}+1},dx

$$

となる。

よって、残る積分を計算する。$t=e^x$ とおくと、

$$ dt=e^x,dx=t,dx,\qquad dx=\frac{dt}{t}

$$

であり、$x=0$ のとき $t=1$、$x=\log\sqrt{3}$ のとき $t=\sqrt{3}$ だから、

$$ \int_0^{\log\sqrt{3}} \frac{2e^{3x}}{e^{2x}+1},dx =\int_1^{\sqrt{3}} \frac{2t^3}{t^2+1}\cdot \frac{dt}{t} =\int_1^{\sqrt{3}} \frac{2t^2}{t^2+1},dt

$$

となる。

ここで

$$ \frac{2t^2}{t^2+1} =2-\frac{2}{t^2+1}

$$

であるから、

$$ \int_1^{\sqrt{3}} \frac{2t^2}{t^2+1},dt =\int_1^{\sqrt{3}} \left(2-\frac{2}{t^2+1}\right)dt =\left[2t-2\arctan t\right]_1^{\sqrt{3}}

$$

$$ =2(\sqrt{3}-1)-2\left(\frac{\pi}{3}-\frac{\pi}{4}\right) =2\sqrt{3}-2-\frac{\pi}{6}

$$

を得る。

したがって

$$ \int_1^{\frac{3\sqrt{3}}{2}} g(x),dx =\left(\frac{3\sqrt{3}}{2}\right)\log\sqrt{3} -\left(2\sqrt{3}-2-\frac{\pi}{6}\right)

$$

すなわち

$$ \int_1^{\frac{3\sqrt{3}}{2}} g(x),dx =\left(\frac{3\sqrt{3}}{2}\right)\log\sqrt{3}-2\sqrt{3}+2+\frac{\pi}{6}

$$

である。

解説

この問題の核心は 2 点である。

1 つ目は、分数関数でも導関数の符号を丁寧に見れば単調性がすぐ判定できることである。今回は

$$ f'(x)=\frac{2e^{3x}(e^{2x}+3)}{(e^{2x}+1)^2}>0

$$

が一目で分かる形まで整理するのが重要である。

2 つ目は、逆関数の積分を直接扱わず、$y=f(x)$ と $y=g(x)$ が直線 $y=x$ に関して対称であることを使う点である。逆関数の積分では

$$ \int_a^b g(x),dx+\int_{g(a)}^{g(b)} f(x),dx =b,g(b)-a,g(a)

$$

という関係が典型であり、本問もこれをそのまま使えばよい。

答え

**(1)**

$f'(x)>0$ がすべての実数 $x$ で成り立つので、$f(x)$ は単調増加である。したがって $a<b$ ならば $f(a)<f(b)$ である。

また、

$$ f(\log\sqrt{3})=\frac{3\sqrt{3}}{2}

$$

である。

**(2)**

$$ \int_1^{\frac{3\sqrt{3}}{2}} g(x),dx =\left(\frac{3\sqrt{3}}{2}\right)\log\sqrt{3}-2\sqrt{3}+2+\frac{\pi}{6}

$$

である。

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