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数学3 積分法「定積分・面積」の問題280 解説

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数学3積分法定積分・面積問題280
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数学3 積分法 定積分・面積 問題280の問題画像
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解説

方針・初手

まず

$$ x=\sin t,\qquad y=\sin t\cos\left(t-\frac{\pi}{6}\right)

$$

をそれぞれ $t$ で微分し,接線が水平・鉛直になる点を調べる。

概形は,$x=\sin t$ が $0\le t\le \pi$ で $0\to 1\to 0$ と動くこと,および $y$ の増減と $x$ 軸との交点を押さえれば決まる。

面積は,$y\ge 0$ となる $t$ の範囲を求め,その部分について

$$ S=\int y,dx

$$

で計算するのが自然である。

解法1

(1) $\dfrac{dx}{dt}=0$ または $\dfrac{dy}{dt}=0$ となる $t$

まず

$$ \frac{dx}{dt}=\cos t

$$

であるから,

$$ \frac{dx}{dt}=0 \iff \cos t=0 \iff t=\frac{\pi}{2}

$$

である。

次に

$$ y=\sin t\cos\left(t-\frac{\pi}{6}\right)

$$

より,

$$ \frac{dy}{dt} =\cos t\cos\left(t-\frac{\pi}{6}\right)-\sin t\sin\left(t-\frac{\pi}{6}\right) =\cos\left(2t-\frac{\pi}{6}\right)

$$

となる。

したがって

$$ \frac{dy}{dt}=0 \iff \cos\left(2t-\frac{\pi}{6}\right)=0

$$

であり,

$$ 2t-\frac{\pi}{6}=\frac{\pi}{2}+n\pi

$$

より

$$ t=\frac{\pi}{3}+\frac{n\pi}{2}

$$

を得る。$0\le t\le \pi$ の範囲では

$$ t=\frac{\pi}{3},\ \frac{5\pi}{6}

$$

である。

よって求める $t$ は

$$ t=\frac{\pi}{3},\ \frac{\pi}{2},\ \frac{5\pi}{6}

$$

である。

(2) $C$ の概形

まず代表的な点を求める。

$t=0,\pi$ では

$$ (x,y)=(0,0)

$$

である。

$t=\dfrac{\pi}{3}$ では

$$ x=\sin\frac{\pi}{3}=\frac{\sqrt3}{2},\qquad y=\cos\frac{\pi}{6}\sin\frac{\pi}{3} =\frac{\sqrt3}{2}\cdot\frac{\sqrt3}{2} =\frac34

$$

となる。ここで $\dfrac{dy}{dt}=0$ なので,この点で接線は水平である。

$t=\dfrac{\pi}{2}$ では

$$ x=1,\qquad y=\cos\frac{\pi}{3}\cdot 1=\frac12

$$

となる。ここで $\dfrac{dx}{dt}=0$ なので,この点で接線は鉛直である。

$t=\dfrac{2\pi}{3}$ では

$$ y=\sin\frac{2\pi}{3}\cos\frac{\pi}{2}=0

$$

より,

$$ \left(x,y\right)=\left(\frac{\sqrt3}{2},0\right)

$$

となる。ここで曲線は $x$ 軸と交わる。

$t=\dfrac{5\pi}{6}$ では

$$ x=\frac12,\qquad y=\cos\frac{2\pi}{3}\sin\frac{5\pi}{6} =-\frac12\cdot\frac12 =-\frac14

$$

となり,ここでも接線は水平である。

さらに,

$$ x=\sin t\ge 0\qquad (0\le t\le \pi)

$$

であるから,曲線全体は $y$ 軸の右側にある。

また

$$ y=0 \iff \sin t=0 \ \text{または}\ \cos\left(t-\frac{\pi}{6}\right)=0

$$

より,$0\le t\le \pi$ では

$$ t=0,\ \frac{2\pi}{3},\ \pi

$$

で $x$ 軸と交わる。

以上より,曲線 $C$ は

という閉じた1つのループになる。

(3) $C$ の $y\ge 0$ の部分と $x$ 軸で囲まれた図形の面積

$0\le t\le \pi$ では $\sin t\ge 0$ なので,

$$ y\ge 0 \iff \cos\left(t-\frac{\pi}{6}\right)\ge 0

$$

である。

ここで $0\le t\le \pi$ においては

$$ -\frac{\pi}{6}\le t-\frac{\pi}{6}\le \frac{5\pi}{6}

$$

だから,

$$ \cos\left(t-\frac{\pi}{6}\right)\ge 0 \iff 0\le t\le \frac{2\pi}{3}

$$

となる。

したがって求める面積 $S$ は

$$ S=\int_0^{2\pi/3} y,\frac{dx}{dt},dt

$$

で与えられる。実際,$0\le t\le \dfrac{\pi}{2}$ では $x$ は増加し,$\dfrac{\pi}{2}\le t\le \dfrac{2\pi}{3}$ では $x$ は減少するので,この積分はちょうど上側の部分と $x$ 軸で囲まれた面積になる。

よって

$$ S=\int_0^{2\pi/3}\sin t\cos\left(t-\frac{\pi}{6}\right)\cos t,dt

$$

である。

$\cos\left(t-\dfrac{\pi}{6}\right)=\dfrac{\sqrt3}{2}\cos t+\dfrac12\sin t$ を用いると,

$$ S=\int_0^{2\pi/3}\left(\frac{\sqrt3}{2}\sin t\cos^2 t+\frac12\sin^2 t\cos t\right)dt

$$

となる。

それぞれ計算すると,

$$ \int_0^{2\pi/3}\sin t\cos^2 t,dt =\left[-\frac13\cos^3 t\right]_0^{2\pi/3} =\frac38

$$

であり,

$$ \int_0^{2\pi/3}\sin^2 t\cos t,dt =\left[\frac13\sin^3 t\right]_0^{2\pi/3} =\frac{\sqrt3}{8}

$$

である。

したがって

$$ S=\frac{\sqrt3}{2}\cdot\frac38+\frac12\cdot\frac{\sqrt3}{8} =\frac{3\sqrt3}{16}+\frac{\sqrt3}{16} =\frac{\sqrt3}{4}

$$

を得る。

解説

この問題では,媒介変数表示のまま微分して,接線の向きと増減を調べるのが基本である。

特に

$$ \frac{dy}{dt} =\cos t\cos\left(t-\frac{\pi}{6}\right)-\sin t\sin\left(t-\frac{\pi}{6}\right) =\cos\left(2t-\frac{\pi}{6}\right)

$$

とまとめられることが重要である。これにより $y$ の極大・極小がすぐに分かる。

また面積では,$x=\sin t$ が途中で増加から減少に変わるため,単純に「$x$ の関数」と見て処理しにくい。媒介変数のまま

$$ \int y,dx=\int y\frac{dx}{dt},dt

$$

とするのが最も自然である。

答え

**(1)**

$$ \frac{dx}{dt}=0 \text{ となるのは } t=\frac{\pi}{2}, \qquad \frac{dy}{dt}=0 \text{ となるのは } t=\frac{\pi}{3},\ \frac{5\pi}{6}

$$

したがって

$$ t=\frac{\pi}{3},\ \frac{\pi}{2},\ \frac{5\pi}{6}

$$

である。

**(2)**

曲線 $C$ は

$$ (0,0)\to \left(\frac{\sqrt3}{2},\frac34\right)\to (1,\tfrac12)\to \left(\frac{\sqrt3}{2},0\right)\to \left(\frac12,-\frac14\right)\to (0,0)

$$

の順にたどる,右半平面内の閉じたループである。

$\left(\dfrac{\sqrt3}{2},\dfrac34\right)$,$\left(\dfrac12,-\dfrac14\right)$ で水平接線,$(1,\dfrac12)$ で鉛直接線をもつ。

**(3)**

$$ \frac{\sqrt3}{4}

$$

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