基礎問題集
数学A 場合の数「場合の数」の問題54 解説
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解説
方針・初手
円周上の $n$ 等分点から $3$ 点を選ぶと、その $3$ 点は円周を $3$ つの弧に分ける。各弧に含まれる等分区間の個数を $a,b,c$ とすると、
$$ a+b+c=n,\qquad a,b,c\geqq 1
$$
であり、三角形の内角はそれぞれ
$$ \frac{\pi a}{n},\quad \frac{\pi b}{n},\quad \frac{\pi c}{n}
$$
となる。したがって、$a,b,c$ の中に $\frac n2$ より大きいものがあれば鈍角三角形、$\frac n2$ に等しいものがあれば直角三角形、すべて $\frac n2$ より小さければ鋭角三角形である。
解法1
まず、$3$ 点の選び方は、$n$ 個の点から異なる $3$ 点を選ぶので
$$ {}_{n}\mathrm{C}_{3}=\frac{n(n-1)(n-2)}{6}
$$
通りである。
次に、選んだ $3$ 点を円周上の順に並べ、その間の等分区間の個数を $a,b,c$ とする。$a,b,c$ は正の整数で、
$$ a+b+c=n
$$
を満たす。
このような順序つきの組 $(a,b,c)$ と始点を決めると、円周上の $3$ 点が定まる。ただし、同じ $3$ 点の組は始点の選び方が $3$ 通りあるので、点の選び方の数は
$$ \frac{n}{3}\times {(a,b,c) \text{ の個数}}
$$
で数えられる。
$n$ が偶数のとき、$n=2m$ とおく。
直角三角形になるのは、選んだ $3$ 点のうち $2$ 点が直径の両端になるときである。直径の選び方は $m$ 通りあり、残りの $1$ 点はその両端以外の $n-2$ 点から選べる。よって、直角三角形となる点の選び方は
$$ m(n-2)=\frac{n}{2}(n-2)=\frac{n(n-2)}{2}
$$
通りである。
鈍角三角形になるのは、$a,b,c$ のうち $1$ つが $m$ より大きいときである。例えば
$$ a=m+s
$$
とおくと、$a>m$ より $s\geqq 1$ であり、残りは
$$ b+c=2m-(m+s)=m-s
$$
を満たす正の整数である。したがって $m-s\geqq 2$ より、$1\leqq s\leqq m-2$ である。このとき、$(b,c)$ の選び方は $m-s-1$ 通りである。
$a,b,c$ のどれが $m$ より大きいかは $3$ 通りあるので、順序つきの組 $(a,b,c)$ の個数は
$$ 3\sum_{s=1}^{m-2}(m-s-1) =\frac{3(m-1)(m-2)}{2}
$$
である。よって、鈍角三角形となる点の選び方は
$$ \frac{2m}{3}\cdot \frac{3(m-1)(m-2)}{2} =m(m-1)(m-2) =\frac{n(n-2)(n-4)}{8}
$$
通りである。
したがって、$n$ が偶数のとき、鋭角三角形となる点の選び方は、全体から直角三角形と鈍角三角形を除いて
$$ {}_{2m}\mathrm{C}_{3}-2m(m-1)-m(m-1)(m-2)
$$
である。これを整理すると
$$ \frac{m(m-1)(m-2)}{3} =\frac{n(n-2)(n-4)}{24}
$$
である。
次に、$n$ が奇数のとき、$n=2m+1$ とおく。この場合、$\frac n2=m+\frac12$ であり、$a,b,c$ は整数なので直角三角形は存在しない。
鈍角三角形になるのは、$a,b,c$ のうち $1$ つが $m+1$ 以上になるときである。例えば
$$ a=m+1+s
$$
とおくと、$s\geqq 0$ であり、残りは
$$ b+c=2m+1-(m+1+s)=m-s
$$
を満たす正の整数である。したがって $m-s\geqq 2$ より、$0\leqq s\leqq m-2$ である。このとき、$(b,c)$ の選び方は $m-s-1$ 通りである。
よって、順序つきの組 $(a,b,c)$ の個数は
$$ 3\sum_{s=0}^{m-2}(m-s-1) =\frac{3m(m-1)}{2}
$$
である。したがって、鈍角三角形となる点の選び方は
$$ \frac{2m+1}{3}\cdot \frac{3m(m-1)}{2} =\frac{(2m+1)m(m-1)}{2} =\frac{n(n-1)(n-3)}{8}
$$
通りである。
鋭角三角形となる点の選び方は、全体から鈍角三角形を除いて
$$ {}_{2m+1}\mathrm{C}_{3}-\frac{(2m+1)m(m-1)}{2}
$$
である。これを整理すると
$$ \frac{(2m+1)m(m+1)}{6} =\frac{n(n^2-1)}{24}
$$
である。
解説
この問題の中心は、三角形の形を辺の長さではなく、円周上の弧の長さで判定することである。
円周上の $3$ 点が作る三角形では、内角はそれぞれ対する弧の大きさに比例する。したがって、$3$ 点が円周を分ける区間数 $a,b,c$ を使えば、鋭角・直角・鈍角の判定は
$$ a,b,c \quad \text{と} \quad \frac n2
$$
の大小比較に帰着する。
$n$ が偶数のときだけ、$a,b,c$ のいずれかが $\frac n2$ になることがあり、直角三角形が存在する。一方、$n$ が奇数のときは $\frac n2$ が整数でないため、直角三角形は存在しない。
答え
$$ \boxed{\text{ア}={}_{n}\mathrm{C}_{3}=\frac{n(n-1)(n-2)}{6}}
$$
$n$ が偶数のとき、
$$ \boxed{\text{イ}=\frac{n(n-2)}{2}}
$$
$$ \boxed{\text{ウ}=\frac{n(n-2)(n-4)}{8}}
$$
$$ \boxed{\text{エ}=\frac{n(n-2)(n-4)}{24}}
$$
$n$ が奇数のとき、
$$ \boxed{\text{ケ}=\frac{n(n-1)(n-3)}{8}}
$$
$$ \boxed{\text{コ}=\frac{n(n^2-1)}{24}}
$$