基礎問題集
数学A 場合の数「場合の数」の問題57 解説
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解説
方針・初手
正 $6n$ 角形の頂点を円周上に並べて考える。頂点間の間隔を「辺の個数」で測ると、半円は $3n$、円周の $3$ 等分は $2n$ に対応する。
正三角形は頂点間隔がすべて $2n$、直角三角形は斜辺が直径、鈍角三角形はある角の対する弧が半円より長いことを利用する。
また、二等辺三角形は通常通り「少なくとも $2$ 辺が等しい三角形」として数え、正三角形も含める。
解法1
正 $6n$ 角形の頂点数は $6n$ 個である。
まず正三角形を数える。正三角形になるには、円周を $3$ 等分する頂点を選べばよい。したがって、ある頂点から $2n$ 個ずつ進んだ
$$ A,\ A+2n,\ A+4n
$$
の形で定まる。
始点 $A$ は $6n$ 通りあるが、同じ正三角形は $3$ つの頂点のどれを始点にしても同じなので、$3$ 回ずつ数えている。よって正三角形の個数は
$$ \frac{6n}{3}=2n
$$
である。
次に直角三角形を数える。円に内接する三角形が直角三角形になるのは、斜辺が円の直径になるときである。
正 $6n$ 角形には、向かい合う頂点の組、すなわち直径が
$$ \frac{6n}{2}=3n
$$
本ある。
直径の両端を選んだあと、残りの頂点から第 $3$ の頂点を選べば直角三角形ができる。残りの頂点は $6n-2$ 個であるから、直角三角形の個数は
$$ 3n(6n-2)=6n(3n-1)
$$
である。
次に二等辺三角形を数える。頂点 $A$ を頂角とする二等辺三角形を考えると、残りの $2$ 頂点は $A$ から左右に同じだけ離れた頂点でなければならない。
$A$ から左右に $k$ 個進んだ頂点を選ぶとする。このとき $k$ は
$$ 1\leqq k\leqq 3n-1
$$
を満たす。$k=3n$ とすると左右の頂点が同じ向かい側の頂点になってしまい、三角形にならないためである。
したがって、頂角 $A$ を固定したときの選び方は $3n-1$ 通りであり、$A$ は $6n$ 通りあるので
$$ 6n(3n-1)
$$
通りの数え方がある。
ただし、この数え方では正三角形は $3$ つの頂点のどれを頂角としても二等辺三角形と見なされるため、$1$ 個の正三角形を $3$ 回ずつ数えている。一方、正三角形でない二等辺三角形は頂角が一意に定まるので $1$ 回だけ数えている。
正三角形は $2n$ 個あるから、過剰に数えた分は
$$ 2\cdot 2n=4n
$$
である。よって二等辺三角形の個数は
$$ 6n(3n-1)-4n=18n^2-10n=2n(9n-5)
$$
である。
最後に鈍角三角形を数える。ある頂点 $A$ を鈍角の頂点として固定する。$A$ 以外の頂点を円周上の順に
$$ 1,2,\ldots,6n-1
$$
と番号づける。
$1\leqq i<j\leqq 6n-1$ として、$i$ 番目と $j$ 番目の頂点を選ぶ。このとき、角 $A$ が見込む弧の長さは $j-i$ である。半円に対応する長さは $3n$ なので、角 $A$ が鈍角になる条件は
$$ j-i>3n
$$
である。
差を $d=j-i$ とおくと、
$$ d=3n+1,3n+2,\ldots,6n-2
$$
である。差が $d$ である組 $(i,j)$ の個数は $6n-1-d$ 個であるから、頂点 $A$ を固定したときの個数は
$$ \sum_{d=3n+1}^{6n-2}(6n-1-d)
$$
である。これは
$$ (3n-2)+(3n-3)+\cdots+1
$$
に等しいので、
$$ \frac{(3n-2)(3n-1)}{2}
$$
である。
鈍角三角形には鈍角がただ $1$ つしかないので、鈍角の頂点による重複はない。したがって、鈍角三角形の個数は
$$ 6n\cdot \frac{(3n-2)(3n-1)}{2} =3n(3n-1)(3n-2)
$$
である。
解説
正多角形の頂点で作る三角形では、円周上の頂点間隔で角の大きさを管理すると数えやすい。
直角三角形は「直径を斜辺にもつ」という円周角の定理を使えばすぐに数えられる。鈍角三角形も同様に、ある角が鈍角であることを「その角が見込む弧が半円より長い」と言い換えるのが要点である。
二等辺三角形では、頂角を固定して左右対称に頂点を選ぶ。ただし、正三角形はどの頂点も頂角として数えられるため、重複補正が必要である。
答え
**(1)**
$$ \boxed{2n}
$$
**(2)**
$$ \boxed{6n(3n-1)}
$$
**(3)**
$$ \boxed{2n(9n-5)}
$$
**(4)**
$$ \boxed{3n(3n-1)(3n-2)}
$$