基礎問題集
数学A 確率「条件付き確率」の問題2 解説
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解説
方針・初手
各ゲームの勝者を、甲が勝つとき $A$、乙が勝つとき $B$ と書く。
試合が終了するのは、勝者の列に初めて $AA$ または $BB$ が現れたときである。したがって、ゲーム数を指定して試合終了を考えるには、勝者の列を直接列挙するのが最も確実である。
解法1
まず、1回目のゲームでは
$$ P(A)=\frac{2}{3},\qquad P(B)=\frac{1}{3}
$$
である。また、直前に甲が勝った後は
$$ P(A\mid A)=\frac{2}{3},\qquad P(B\mid A)=\frac{1}{3}
$$
直前に乙が勝った後は
$$ P(A\mid B)=\frac{1}{5},\qquad P(B\mid B)=\frac{4}{5}
$$
である。
(1) 3回以内に試合が終了する確率
2回で試合が終了するのは、勝者の列が $AA$ または $BB$ となる場合である。
$$ P(AA)=\frac{2}{3}\cdot\frac{2}{3}=\frac{4}{9}
$$
$$ P(BB)=\frac{1}{3}\cdot\frac{4}{5}=\frac{4}{15}
$$
よって、2回で終了する確率は
$$ \begin{aligned} \frac{4}{9}+\frac{4}{15} &= \frac{20}{45}+\frac{12}{45} \\ \frac{32}{45} \end{aligned} $$
である。
次に、3回で試合が終了する場合を考える。2回で終了していてはいけないので、最初の2回は $AB$ または $BA$ でなければならない。そのうえで3回目に2回目と同じ人が勝てばよい。
したがって、該当する勝者の列は $ABB$ と $BAA$ である。
$$ \begin{aligned} P(ABB) &= \frac{2}{3}\cdot\frac{1}{3}\cdot\frac{4}{5} \\ \frac{8}{45} \end{aligned} $$
$$ \begin{aligned} P(BAA) &= \frac{1}{3}\cdot\frac{1}{5}\cdot\frac{2}{3} \\ \frac{2}{45} \end{aligned} $$
よって、3回で終了する確率は
$$ \begin{aligned} \frac{8}{45}+\frac{2}{45} &= \frac{10}{45} \\ \frac{2}{9} \end{aligned} $$
である。
したがって、3回以内に試合が終了する確率は
$$ \begin{aligned} \frac{32}{45}+\frac{10}{45} &= \frac{42}{45} \\ \frac{14}{15} \end{aligned} $$
である。
(2) 4回のゲームで試合が終了したとき、甲が勝者となる確率
4回で試合が終了するには、最初の3回では連勝が出ず、4回目で初めて連勝が出ればよい。
最初の3回で連勝が出ない勝者の列は $ABA$ または $BAB$ である。4回目で試合が終了するには、4回目の勝者が3回目の勝者と同じでなければならない。
よって、4回で終了する列は
$$ ABAA,\qquad BABB
$$
である。
このうち、甲が勝者となるのは $ABAA$ の場合である。
$$ \begin{aligned} P(ABAA) &= \frac{2}{3}\cdot\frac{1}{3}\cdot\frac{1}{5}\cdot\frac{2}{3} \\ \frac{4}{135} \end{aligned} $$
また、乙が勝者となるのは $BABB$ の場合である。
$$ \begin{aligned} P(BABB) &= \frac{1}{3}\cdot\frac{1}{5}\cdot\frac{1}{3}\cdot\frac{4}{5} \\ \frac{4}{225} \end{aligned} $$
したがって、4回で試合が終了したという条件のもとで、甲が勝者となる条件付き確率は
$$ \begin{aligned} \frac{P(ABAA)}{P(ABAA)+P(BABB)} &= \frac{\frac{4}{135}}{\frac{4}{135}+\frac{4}{225}} \end{aligned} $$
ここで分母を整理すると
$$ \begin{aligned} \frac{4}{135}+\frac{4}{225} &= \frac{20}{675}+\frac{12}{675} \\ \frac{32}{675} \end{aligned} $$
であるから、
$$ \begin{aligned} \frac{\frac{4}{135}}{\frac{32}{675}} &= \frac{4}{135}\cdot\frac{675}{32} \\ \frac{5}{8} \end{aligned} $$
である。
解説
この問題では、各ゲームの勝率が直前の勝者によって変わるため、単純な独立試行として扱ってはいけない。
ただし、試合終了条件は「同じ人が2回続けて勝つこと」なので、短いゲーム数については勝者の列を列挙する方法が最も安全である。
特に(2)では、「4回目までに終了した」ではなく「4回のゲームで試合が終了した」とあるため、1回目から3回目までは連勝が出ていないことを条件に入れる必要がある。この点を落とすと、余分な列を数えてしまう。
答え
**(1)**
$$ \frac{14}{15}
$$
**(2)**
$$ \frac{5}{8}
$$