基礎問題集
数学A 確率「期待値」の問題33 解説
数学Aの確率「期待値」にある問題33の基礎問題と解説ページです。問題と保存済み解説を公開し、ログイン後はAI質問と学習履歴も利用できます。
MathGrAIl の基礎問題集にある公開問題ページです。ログイン前でも問題と保存済み解説を確認でき、ログイン後はAI質問と学習履歴の保存を利用できます。
- 基礎問題の問題画像と保存済み解説を公開
- ログイン後にAI質問で復習
- ログイン後に学習履歴を保存
解説
方針・初手
赤い本そのものの並び方や青い本どうしの並び方は、$X$ の値には影響しない。重要なのは、$n+2$ 個の位置のうち、赤い本が入る $2$ つの位置である。
したがって、まず赤い本の位置を $2$ つ選び、その間に何冊の青い本があるかを数える。
解法1
本棚の左から $1,2,\ldots,n+2$ 番目の位置を考える。
赤い本が入る $2$ つの位置は、全体で
$$ {}_{n+2}\mathrm{C}_{2}
$$
通りあり、どの組も同様に確からしい。
赤い本の間に青い本が $k$ 冊あるとは、赤い本の位置の差が $k+1$ であることを意味する。
赤い本の左側の位置を $i$ とすると、右側の赤い本の位置は $i+k+1$ である。これが $n+2$ 以下であるためには
$$ i+k+1\leq n+2
$$
すなわち
$$ 1\leq i\leq n+1-k
$$
である。
よって、$X=k$ となる赤い本の位置の組は
$$ n+1-k
$$
通りである。
したがって、$k=0,1,2,\ldots,n$ に対して
$$ P(X=k)=\frac{n+1-k}{{}_{n+2}\mathrm{C}_{2}}
$$
である。これを整理すると、
$$ P(X=k)=\frac{2(n+1-k)}{(n+1)(n+2)}
$$
となる。
次に期待値を求める。
$$ \begin{aligned} E(X) &=\sum_{k=0}^{n} kP(X=k)\\ &=\sum_{k=0}^{n} k\cdot \frac{2(n+1-k)}{(n+1)(n+2)}\\ &=\frac{2}{(n+1)(n+2)}\sum_{k=0}^{n} k(n+1-k) \end{aligned}
$$
ここで
$$ \begin{aligned} \sum_{k=0}^{n} k(n+1-k) &=(n+1)\sum_{k=0}^{n}k-\sum_{k=0}^{n}k^2\\ &=(n+1)\cdot \frac{n(n+1)}{2}-\frac{n(n+1)(2n+1)}{6}\\ &=\frac{n(n+1)(n+2)}{6} \end{aligned}
$$
である。
よって
$$ E(X) =\frac{2}{(n+1)(n+2)}\cdot \frac{n(n+1)(n+2)}{6} =\frac{n}{3}
$$
となる。
解説
この問題では、すべての本の並べ方を直接数えようとすると余計な情報が多くなる。$X$ は赤い本の位置だけで決まるため、赤い本が入る $2$ つの位置の選び方に注目するのが最も簡潔である。
$X=k$ となるのは、赤い本の位置の差が $k+1$ のときである。この条件を満たす位置の組を数えると $n+1-k$ 通りとなり、$k$ が大きいほど起こりにくいことが分かる。
期待値は確率分布から直接計算すればよい。結果は
$$ E(X)=\frac{n}{3}
$$
であり、青い本の冊数 $n$ に比例する形になる。
答え
**(1)**
$k=0,1,2,\ldots,n$ に対して
$$ P(X=k)=\frac{2(n+1-k)}{(n+1)(n+2)}
$$
**(2)**
$$ E(X)=\frac{n}{3}
$$