基礎問題集
数学A 確率「期待値」の問題37 解説
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解説
方針・初手
サイコロの目そのものではなく、奇数か偶数かだけを見ればよい。奇数を $+$、偶数を $-$ と表すと、持ち点はそれぞれ $1$ 増減し、各記号が出る確率はともに $\frac12$ である。
5回サイコロをふることができるためには、少なくとも5回目をふる直前まで、すなわち最初の4回の途中で持ち点が $0$ にならないことが必要十分である。
解法1
奇数を $+$、偶数を $-$ と表す。初期の持ち点は $2$ であるから、途中で持ち点が $0$ になるとは、それまでの $-$ の数が $+$ の数より $2$ 個多くなることである。
まず、5回サイコロをふることができる確率を求める。
最初の4回について考える。持ち点が初めて $0$ になる可能性があるのは、2回目または4回目である。
(i) 2回目に初めて $0$ になる場合
最初の2回がともに $-$ であればよい。残りの2回は何でもよいので、最初の4回の列としては
$$ 2^2=4
$$
通りである。
(ii) 4回目に初めて $0$ になる場合
最初の4回で、$+$ が1回、$-$ が3回出る必要がある。ただし、最初の2回がともに $-$ である列は、すでに2回目で持ち点が $0$ になっているので除く。
したがって可能な列は
$$ +---,\quad -+--
$$
の2通りである。
よって、最初の4回までに持ち点が $0$ になる列は
$$ 4+2=6
$$
通りである。
一方、最初の4回の奇偶の出方は全部で
$$ 2^4=16
$$
通りであるから、5回サイコロをふることができる確率は
$$ 1-\frac{6}{16}=\frac{10}{16}=\frac58
$$
である。
次に、ゲームが終わった時の持ち点の期待値を求める。
途中で持ち点が $0$ になった後も、形式的に持ち点 $0$ のまま残りの回数を進めると考える。このとき、5回終了後の持ち点は、実際にゲームが終わった時の持ち点と一致する。
$n$ 回目終了時の持ち点を $X_n$ とする。持ち点が $s>0$ のとき、次の1回で持ち点は確率 $\frac12$ ずつ $s+1,\ s-1$ になるから、
$$ \begin{aligned} E(X_{n+1}\mid X_n=s) &= \frac12(s+1)+\frac12(s-1) =s \end{aligned} $$
である。
また、$X_n=0$ のときはその後も $0$ のままと見なせるので、
$$ E(X_{n+1}\mid X_n=0)=0=X_n
$$
である。
したがって、どの状態にあっても
$$ E(X_{n+1}\mid X_n)=X_n
$$
が成り立つ。よって期待値は各回の前後で変わらない。
初期値は $X_0=2$ であるから、
$$ E(X_5)=E(X_0)=2
$$
である。
したがって、ゲームが終わった時の持ち点の期待値は $2$ である。
解説
この問題では、サイコロの目の大きさは関係なく、奇数・偶数がそれぞれ確率 $\frac12$ で出ることだけを使う。
5回ふることができる確率では、「5回の結果を直接数える」のではなく、「5回目をふる前に終了する場合」を除くと簡潔である。初期値が $2$ なので、初めて $0$ になる時刻は2回目または4回目に限られる。
期待値については、途中で終了した後も持ち点 $0$ のまま進むと考えるのが重要である。持ち点が正である限り、次の操作による増加と減少が対称なので、期待値は変化しない。
答え
5回サイコロをふることができる確率は
$$ \frac58
$$
である。
ゲームが終わった時の持ち点の期待値は
$$ 2
$$
である。