基礎問題集
数学A 確率「確率」の問題52 解説
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解説
方針・初手
$n$ は差の積であるから、$n=0$ となるのは、3回の出目のうち少なくとも2つが等しいときである。
また、$|n|$ を考えるときは、出目の並び順ではなく、3つの出目の集合を小さい順に並べたときの差に注目するとよい。
解法1
さいころを3回投げるので、全事象の数は
$$ 6^3=216
$$
である。
(1) $n=0$ である確率
$$ n=(a_1-a_2)(a_2-a_3)(a_3-a_1)
$$
であるから、$n=0$ となるのは
$$ a_1=a_2 \quad \text{または} \quad a_2=a_3 \quad \text{または} \quad a_3=a_1
$$
となるときである。
これは、3つの出目のうち少なくとも2つが等しい場合である。そこで、余事象として3つの出目がすべて異なる場合を数える。
3つの出目がすべて異なる場合の数は
$$ 6\cdot 5\cdot 4=120
$$
である。したがって、$n=0$ となる場合の数は
$$ 216-120=96
$$
である。
よって求める確率は
$$ \frac{96}{216}=\frac{4}{9}
$$
である。
(2) $|n|=30$ である確率
$|n|=30$ となるには、まず3つの出目がすべて異なる必要がある。
3つの出目を小さい順に
$$ x<y<z
$$
とする。このとき、3つの差の絶対値は
$$ y-x,\quad z-y,\quad z-x
$$
である。
ここで
$$ p=y-x,\quad q=z-y
$$
とおくと、$p,q$ は正の整数であり、
$$ z-x=p+q
$$
である。よって
$$ |n|=pq(p+q)
$$
となる。
したがって
$$ pq(p+q)=30
$$
を満たす正の整数 $p,q$ を考えればよい。
$p+q$ は最大でも $5$ である。実際、出目は $1$ から $6$ までなので、最大の差は $6-1=5$ である。
正の整数 $p,q$ について調べると、
$$ 2\cdot 3\cdot 5=30
$$
より
$$ (p,q)=(2,3),(3,2)
$$
のみが条件を満たす。
したがって、小さい順に並べた3つの出目は、隣り合う差が $2,3$ または $3,2$ である。
**(i)**
$(p,q)=(2,3)$ のとき
$$ x,\ x+2,\ x+5
$$
であり、$1\leq x$、$x+5\leq 6$ より $x=1$ である。
したがって
$$ (x,y,z)=(1,3,6)
$$
である。
**(ii)**
$(p,q)=(3,2)$ のとき
$$ x,\ x+3,\ x+5
$$
であり、同様に $x=1$ である。
したがって
$$ (x,y,z)=(1,4,6)
$$
である。
よって、出目の集合は
$$ {1,3,6},\quad {1,4,6}
$$
の2通りである。
それぞれの集合について、$a_1,a_2,a_3$ への並べ方は
$$ 3!=6
$$
通りある。したがって、$|n|=30$ となる場合の数は
$$ 2\cdot 6=12
$$
である。
よって求める確率は
$$ \frac{12}{216}=\frac{1}{18}
$$
である。
解説
この問題では、$n=0$ は差の積が $0$ になる条件を直接読むのが早い。少なくとも2つの出目が等しい場合を直接包除原理で数えてもよいが、余事象である「3つとも異なる」を数える方が簡潔である。
一方、$|n|=30$ では、出目の順番に直接こだわると場合分けが多くなる。そこで、3つの出目を小さい順に並べ、隣り合う差を $p,q$ とおくことで、条件を
$$ pq(p+q)=30
$$
に変換できる。この変換により、数え上げるべき候補が大幅に絞られる。
答え
**(1)**
$$ \frac{4}{9}
$$
**(2)**
$$ \frac{1}{18}
$$