基礎問題集
数学A 確率「確率」の問題100 解説
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解説
方針・初手
カードを戻しながら引くので、$A,B,C,D$ はそれぞれ独立に $1,2,3,4$ のいずれかを等確率でとる。
まず、積 $AB$ が $n$ で割り切れる確率を求める。$AB$ と $CD$ は同じ分布をもち、互いに独立であるから、積 $AB$ と積 $CD$ の両方が $n$ で割り切れる確率は、その確率の2乗で求められる。
解法1
積 $AB$ が $n$ で割り切れる確率を $q_n$ とする。このとき、$n$ が積 $AB$ と積 $CD$ の公約数であるとは、$AB$ と $CD$ がともに $n$ で割り切れるということである。
したがって
$$ P_n=q_n^2
$$
である。
まず $n=2$ の場合を考える。$AB$ が偶数でないのは、$A,B$ がともに奇数のときである。奇数は $1,3$ の2枚であるから、
$$ q_2=1-\left(\frac{2}{4}\right)^2 =1-\frac{1}{4} =\frac{3}{4}
$$
よって
$$ P_2=q_2^2 =\left(\frac{3}{4}\right)^2 =\frac{9}{16}
$$
である。
次に $n=3$ の場合を考える。$AB$ が $3$ で割り切れるのは、$A,B$ の少なくとも一方が $3$ であるときである。したがって、その余事象は $A,B$ がともに $3$ でないときであるから、
$$ q_3=1-\left(\frac{3}{4}\right)^2 =1-\frac{9}{16} =\frac{7}{16}
$$
よって
$$ P_3=q_3^2 =\left(\frac{7}{16}\right)^2 =\frac{49}{256}
$$
である。
次に $n=6$ の場合を考える。$AB$ が $6$ で割り切れるには、$AB$ が $2$ と $3$ の両方で割り切れる必要がある。
$1,2,3,4$ の中で $3$ の因数をもつのは $3$ だけであり、偶数は $2,4$ である。したがって、$AB$ が $6$ で割り切れるのは
$$ (A,B)=(3,2),(2,3),(3,4),(4,3)
$$
の4通りである。全体は $4^2=16$ 通りだから、
$$ q_6=\frac{4}{16} =\frac{1}{4}
$$
よって
$$ P_6=q_6^2 =\left(\frac{1}{4}\right)^2 =\frac{1}{16}
$$
である。
次に、積 $AB$ と積 $CD$ が互いに素になる確率を求める。
積 $AB$ と積 $CD$ に現れる可能性のある素因数は $2,3$ だけである。したがって、積 $AB$ と積 $CD$ が互いに素でないのは、共通因数として $2$ または $3$ をもつときである。
「共通因数として $2$ をもつ」確率は $P_2$、「共通因数として $3$ をもつ」確率は $P_3$ である。また、両方が同時に起こるのは、共通因数として $6$ をもつときであり、その確率は $P_6$ である。
よって、包除原理より、互いに素でない確率は
$$ P_2+P_3-P_6
$$
である。したがって、互いに素である確率は
$$ 1-(P_2+P_3-P_6)
$$
である。
求めた値を代入すると、
$$ \begin{aligned} 1-\left(P_2+P_3-P_6\right) &=1-\left(\frac{9}{16}+\frac{49}{256}-\frac{1}{16}\right)\\ &=1-\left(\frac{144}{256}+\frac{49}{256}-\frac{16}{256}\right)\\ &=1-\frac{177}{256}\\ &=\frac{79}{256} \end{aligned}
$$
である。
解説
この問題では、$AB$ と $CD$ を直接すべて列挙するよりも、まず $AB$ が $n$ で割り切れる確率を求め、それを2乗するのが効率的である。
カードを戻すため、$AB$ を作る2回の試行と $CD$ を作る2回の試行は独立である。この独立性を使えることが重要である。
また、互いに素でない場合は「共通の素因数をもつ場合」と考える。今回のカードは $1,2,3,4$ だけなので、関係する素因数は $2,3$ のみである。したがって、最後は $P_2,P_3,P_6$ を使った包除原理で処理できる。
答え
**(1)**
$$ P_2=\frac{9}{16},\qquad P_3=\frac{49}{256},\qquad P_6=\frac{1}{16}
$$
**(2)**
$$ \frac{79}{256}
$$