基礎問題集
数学A 確率「確率」の問題112 解説
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解説
方針・初手
各試行列の確率は、最初の色の確率 $\frac12$ と、その後の「直前と同じ色になる回数」「直前と異なる色になる回数」で決まる。
赤を $R$、白を $W$ と書く。長さ $N$ の列において、隣り合う $N-1$ 箇所のうち、同じ色が続く回数を $s$、色が変わる回数を $t$ とすると、その列の確率は
$$ \frac12 \alpha^s(1-\alpha)^t
$$
である。このことを用いて、条件を満たす列を数え上げる。
解法1
まず $P_{2,2}$ を求める。4回の試行で赤が2個、白が2個出る列は
$$ RRWW,\ RWWR,\ RWRW,\ WWRR,\ WRRW,\ WRWR
$$
である。
それぞれについて、隣り合う色が変わる回数を数える。
$$ \begin{array}{c|c|c} \text{列} & \text{色が変わる回数} & \text{確率} \\ \hline RRWW,\ WWRR & 1 & \frac12\alpha^2(1-\alpha) \\ RWWR,\ WRRW & 2 & \frac12\alpha(1-\alpha)^2 \\ RWRW,\ WRWR & 3 & \frac12(1-\alpha)^3 \end{array}
$$
各型が2個ずつあるので、
$$ \begin{aligned} P_{2,2} &=2\cdot \frac12\alpha^2(1-\alpha) +2\cdot \frac12\alpha(1-\alpha)^2 +2\cdot \frac12(1-\alpha)^3 \\ &=\alpha^2(1-\alpha)+\alpha(1-\alpha)^2+(1-\alpha)^3 \\ &=(1-\alpha){\alpha^2+\alpha(1-\alpha)+(1-\alpha)^2} \\ &=(1-\alpha)(\alpha^2-\alpha+1). \end{aligned}
$$
次に $P_{n,1}$ を求める。これは、$n+1$ 回の試行で白がちょうど1回だけ出る確率である。
白の位置で場合分けする。
(i) 白が最初に出る場合
列は
$$ WRR\cdots R
$$
である。最初から2回目で色が変わり、その後はすべて赤が続くので、確率は
$$ \frac12(1-\alpha)\alpha^{n-1}
$$
である。
(ii) 白が最後に出る場合
列は
$$ RR\cdots RW
$$
である。この場合も確率は
$$ \frac12\alpha^{n-1}(1-\alpha)
$$
である。
(iii) 白が途中に出る場合
白の位置が2番目から $n$ 番目までのいずれかである。このような位置は $n-1$ 個ある。
列は
$$ R\cdots RWR\cdots R
$$
の形であり、白の前後で2回色が変わる。それ以外では赤が続くので、同じ色が続く回数は $n-2$ 回である。したがって、1つの列の確率は
$$ \frac12\alpha^{n-2}(1-\alpha)^2
$$
である。
よって、$n\geqq 2$ のとき
$$ \begin{aligned} P_{n,1} &=\frac12(1-\alpha)\alpha^{n-1} +\frac12\alpha^{n-1}(1-\alpha) +(n-1)\cdot \frac12\alpha^{n-2}(1-\alpha)^2 \\ &=\alpha^{n-1}(1-\alpha) +\frac{n-1}{2}\alpha^{n-2}(1-\alpha)^2. \end{aligned}
$$
また、$n=1$ のときは列 $RW,WR$ の2通りであり、
$$ P_{1,1}=1-\alpha
$$
である。上の式も第2項を $0$ とみなせば同じ値を与える。
最後に $P_{4,1}$ を最大にする $\alpha$ を求める。先ほどの式に $n=4$ を代入すると、
$$ \begin{aligned} P_{4,1} &=\alpha^3(1-\alpha)+\frac32\alpha^2(1-\alpha)^2 \\ &=\frac12\alpha^2(1-\alpha)(3-\alpha). \end{aligned}
$$
$0<\alpha<1$ において
$$ f(\alpha)=\alpha^2(1-\alpha)(3-\alpha)
$$
を最大にすればよい。
展開すると
$$ f(\alpha)=\alpha^2(3-4\alpha+\alpha^2) =3\alpha^2-4\alpha^3+\alpha^4
$$
であるから、
$$ f'(\alpha)=6\alpha-12\alpha^2+4\alpha^3 =2\alpha(2\alpha^2-6\alpha+3).
$$
$0<\alpha<1$ なので、臨界点は
$$ 2\alpha^2-6\alpha+3=0
$$
を解いて得られる。したがって
$$ \alpha=\frac{3\pm\sqrt3}{2}
$$
である。このうち $0<\alpha<1$ を満たすのは
$$ \alpha=\frac{3-\sqrt3}{2}
$$
のみである。
また、$f(\alpha)$ は $\alpha=0,1$ で $0$ となり、区間内部で正である。したがって、この臨界点で最大値をとる。
解説
この問題では、各列の確率が「赤と白の個数」だけでは決まらない点に注意する必要がある。同じ赤2個・白2個でも、$RRWW$ と $RWRW$ では色の変化回数が異なるため、確率も異なる。
$P_{n,1}$ では、白が1個だけなので、白の位置によって「色が変わる回数」が決まる。端にある場合は変化が1回、途中にある場合は変化が2回である。この区別が計算の中心である。
答え
**(1)**
$$ P_{2,2}=(1-\alpha)(\alpha^2-\alpha+1)
$$
**(2)**
$$ P_{1,1}=1-\alpha
$$
また、$n\geqq 2$ のとき
$$ P_{n,1} =\alpha^{n-1}(1-\alpha) +\frac{n-1}{2}\alpha^{n-2}(1-\alpha)^2
$$
**(3)**
$$ \alpha=\frac{3-\sqrt3}{2}
$$