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数学A 確率「確率(反復試行)」の問題4 解説
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解説
方針・初手
くじを毎回もとに戻すので、各試行は独立であり、1回の試行で当たりが出る確率は常に
$$ \frac{2}{5}
$$
である。したがって、当たりの出る回数は二項分布で扱える。また、試行 $T$ がちょうど $n$ 回で終わるとは、「$n-1$ 回目までに当たりがちょうど $2$ 回出ており、$n$ 回目に当たりが出る」ことである。
解法1
(1) 試行 $T$ を $5$ 回繰り返すとき、当たりが $2$ 本出る確率を求める。
各回で当たりが出る確率は $\dfrac{2}{5}$、はずれが出る確率は $\dfrac{3}{5}$ である。
$5$ 回中ちょうど $2$ 回当たりが出る場合、当たりの出る回の選び方は ${}_{5}\mathrm{C}_{2}$ 通りであるから、求める確率は
$$ {}_{5}\mathrm{C}_{2}\left(\frac{2}{5}\right)^2\left(\frac{3}{5}\right)^3
$$
である。よって
$$ \begin{aligned} {}_{5}\mathrm{C}_{2}\left(\frac{2}{5}\right)^2\left(\frac{3}{5}\right)^3 &= 10\cdot \frac{4}{25}\cdot \frac{27}{125} \\ \frac{1080}{3125} \\ \frac{216}{625} \end{aligned} $$
となる。
**(2)**
$n\geqq 3$ とする。$p_n$ を求める。
試行 $T$ がちょうど $n$ 回で終わるためには、$n$ 回目で当たりが出て、これが通算 $3$ 回目の当たりでなければならない。
したがって、$1$ 回目から $n-1$ 回目までには、当たりがちょうど $2$ 回出ている必要がある。
$n-1$ 回中ちょうど $2$ 回当たりが出る確率は
$$ {}_{n-1}\mathrm{C}_{2}\left(\frac{2}{5}\right)^2\left(\frac{3}{5}\right)^{n-3}
$$
である。また、$n$ 回目に当たりが出る確率は $\dfrac{2}{5}$ である。
よって
$$ \begin{aligned} p_n &= {}_{n-1}\mathrm{C}_{2}\left(\frac{2}{5}\right)^2\left(\frac{3}{5}\right)^{n-3}\cdot \frac{2}{5} \end{aligned} $$
となる。したがって
$$ \begin{aligned} p_n &= {}_{n-1}\mathrm{C}_{2}\left(\frac{2}{5}\right)^3\left(\frac{3}{5}\right)^{n-3} \end{aligned} $$
である。
**(3)**
$p_n$ が最大となる $n$ を求める。
隣り合う項の比を調べる。$n\geqq 3$ に対して
$$ \begin{aligned} \frac{p_{n+1}}{p_n} &= \frac{{}_{n}\mathrm{C}_{2}}{{}_{n-1}\mathrm{C}_{2}}\cdot \frac{3}{5} \end{aligned} $$
である。ここで
$$ \begin{aligned} \frac{{}_{n}\mathrm{C}_{2}}{{}_{n-1}\mathrm{C}_{2}} &= \frac{\frac{n(n-1)}{2}}{\frac{(n-1)(n-2)}{2}} \\ \frac{n}{n-2} \end{aligned} $$
より、
$$ \begin{aligned} \frac{p_{n+1}}{p_n} &= \frac{3n}{5(n-2)} \end{aligned} $$
となる。
$p_{n+1}\geqq p_n$ となる条件は
$$ \frac{3n}{5(n-2)}\geqq 1
$$
である。$n\geqq 3$ より $5(n-2)>0$ なので、
$$ 3n\geqq 5n-10
$$
すなわち
$$ n\leqq 5
$$
である。
したがって、$p_n$ は $n=5$ までは増加し、$n=5$ から $n=6$ では
$$ \begin{aligned} \frac{p_6}{p_5} &= \frac{3\cdot 5}{5(5-2)} \\ 1 \end{aligned} $$
となる。その後は減少する。
よって、$p_n$ が最大となるのは
$$ n=5,\ 6
$$
である。
解説
この問題は、くじを毎回もとに戻すため、各試行を独立なベルヌーイ試行として扱える点が重要である。
(1) は単純な二項分布であり、$5$ 回中ちょうど $2$ 回当たりが出る確率を数える。
(2) は「3回目の当たりが $n$ 回目に出る」確率である。これは、最後の $n$ 回目を当たりに固定し、それ以前の $n-1$ 回で当たりがちょうど $2$ 回出ると考えるのが自然である。
(3) では $p_n$ の具体値をすべて計算するのではなく、隣り合う項の比 $\dfrac{p_{n+1}}{p_n}$ を調べると、増減が簡潔に判定できる。最大値をとる $n$ が $1$ つとは限らない点に注意する必要がある。
答え
**(1)**
$$ \frac{216}{625}
$$
**(2)**
$$ \begin{aligned} p_n &= {}_{n-1}\mathrm{C}_{2}\left(\frac{2}{5}\right)^3\left(\frac{3}{5}\right)^{n-3} \qquad (n\geqq 3) \end{aligned} $$
**(3)**
$$ n=5,\ 6
$$