基礎問題集
数学A 確率「確率(巴戦)」の問題2 解説
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解説
方針・初手
2連勝で終了するので、2試合目以降は「直前の試合の勝者が次も勝てば終了、負ければ続行」という形になる。
したがって、優勝が決まらずに試合が続くためには、2試合目以降、直前の勝者が負け続ける必要がある。このとき、次に勝者候補になるチームは周期的に入れ替わる。
解法1
1試合目の結果で場合を分ける。
(i) 1試合目で A が勝つ場合
この確率は $\dfrac12$ である。このとき2試合目は A と C が対戦する。
A が2試合目にも勝てば、A は2連勝して優勝する。逆に、2試合目で C が勝つと優勝は決まらず、次は C と B が対戦する。
優勝が決まらないように進む場合、直前の勝者が負け続けるので、2試合目以降の「直前の勝者」は
$$ A,\ C,\ B,\ A,\ C,\ B,\ \cdots
$$
という周期で現れる。
したがって、この場合に A が優勝できる試合番号は
$$ n=2,\ 5,\ 8,\ \cdots
$$
すなわち
$$ n\equiv 2 \pmod 3
$$
の場合である。
このとき、1試合目で A が勝ち、2試合目から $n-1$ 試合目までは直前の勝者が負け続け、$n$ 試合目で A が勝つ必要がある。
よってその確率は
$$ \begin{aligned} \frac12\left(\frac12\right)^{n-2}\frac12 &= \left(\frac12\right)^n \end{aligned} $$
である。
(ii) 1試合目で B が勝つ場合
この確率も $\dfrac12$ である。このとき2試合目は B と C が対戦する。
同様に、優勝が決まらないように進む場合、2試合目以降の「直前の勝者」は
$$ B,\ C,\ A,\ B,\ C,\ A,\ \cdots
$$
という周期で現れる。
したがって、この場合に A が優勝できる試合番号は
$$ n=4,\ 7,\ 10,\ \cdots
$$
すなわち
$$ n\equiv 1 \pmod 3
$$
の場合である。
この場合も、必要な試合結果は一意に決まり、その確率は
$$ \begin{aligned} \frac12\left(\frac12\right)^{n-2}\frac12 &= \left(\frac12\right)^n \end{aligned} $$
である。
以上より、ちょうど $n$ 試合目で A が優勝する確率は
$$ \begin{cases} 2^{-n} & (n\equiv 1,2 \pmod 3),\\ 0 & (n\equiv 0 \pmod 3) \end{cases}
$$
である。
次に、条件付き確率を求める。
A が優勝する場合、その最後の対戦相手を調べる。
1試合目で A が勝つ場合、A が優勝する試合番号は
$$ 2,\ 5,\ 8,\ \cdots
$$
であり、このとき最後の対戦相手は常に C である。
一方、1試合目で B が勝つ場合、A が優勝する試合番号は
$$ 4,\ 7,\ 10,\ \cdots
$$
であり、このとき最後の対戦相手は常に B である。
よって、総試合数が $3m$ 回以下で A が優勝し、最後の対戦相手が B である確率は
$$ \begin{aligned} \sum_{r=1}^{m-1}2^{-(3r+1)} &= \frac1{16}\cdot\frac{1-8^{-(m-1)}}{1-\frac18} \\ \frac1{14}\left(1-8^{1-m}\right) \end{aligned} $$
である。
また、総試合数が $3m$ 回以下で A が優勝する確率は、最後の対戦相手が B の場合と C の場合を合わせて
$$ \sum_{r=1}^{m-1}2^{-(3r+1)} + \sum_{r=0}^{m-1}2^{-(3r+2)}
$$
である。ここで
$$ \begin{aligned} \sum_{r=0}^{m-1}2^{-(3r+2)} &= \frac14\cdot\frac{1-8^{-m}}{1-\frac18} \\ \frac27\left(1-8^{-m}\right) \end{aligned} $$
だから、求める条件付き確率は
$$ \frac{ \frac1{14}\left(1-8^{1-m}\right) }{ \frac1{14}\left(1-8^{1-m}\right) + \frac27\left(1-8^{-m}\right) }
$$
である。これを整理すると
$$ \begin{aligned} \frac{1-8^{1-m}}{1-8^{1-m}+4(1-8^{-m})} &= \frac{8^m-8}{5\cdot 8^m-12} \end{aligned} $$
となる。
解説
この問題の要点は、2連勝で終了するため、「試合が続く」という条件が非常に強い制約をもつことである。
2試合目以降に優勝が決まらないためには、直前の勝者が必ず負けなければならない。そのため、試合が続く限り、勝者候補のチームは周期 $3$ で回る。
また、A が優勝する試合番号によって最後の対戦相手が決まる。$n\equiv 2\pmod3$ の場合は最後の相手が C、$n\equiv 1\pmod3$ の場合は最後の相手が B である。この対応を押さえれば、あとは等比数列の和に帰着する。
答え
**(1)**
$$ \begin{cases} 2^{-n} & (n\equiv 1,2 \pmod 3),\\ 0 & (n\equiv 0 \pmod 3) \end{cases}
$$
**(2)**
$$ \frac{8^m-8}{5\cdot 8^m-12}
$$