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数学A 確率「数列・確率(数B)」の問題7 解説

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数学A確率数列・確率(数B)問題7
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数学A 確率 数列・確率(数B) 問題7の問題画像
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解説

方針・初手

$P_n$ は「$2n$ 回中、表が $n+1$ 回以上出る確率」であるから、二項分布で直接表せる。

ただし、後半では $P_{n+1}-P_n$ の符号を調べることが重要である。$2n+2$ 回の試行を、はじめの $2n$ 回と追加の $2$ 回に分けて考えると、差分が簡単に求まる。

解法1

表の出る確率を $p$、裏の出る確率を $q=1-p$ とおく。

$P_n$ は

$$ P_n=\sum_{k=n+1}^{2n} {}_{2n}C_k p^k q^{2n-k}

$$

である。

まず $P_2$ を求める。$4$ 回投げて表が $3$ 回以上出ればよいから、

$$ P_2={}_4C_3p^3q+{}_4C_4p^4

$$

である。したがって

$$ \begin{aligned} P_2 &=4p^3(1-p)+p^4 \\ &=4p^3-3p^4 \\ &=p^3(4-3p) \end{aligned}

$$

となる。

次に $P_3$ を求める。$6$ 回投げて表が $4$ 回以上出ればよいから、

$$ P_3={}_6C_4p^4q^2+{}_6C_5p^5q+{}_6C_6p^6

$$

である。よって

$$ \begin{aligned} P_3 &=15p^4(1-p)^2+6p^5(1-p)+p^6 \\ &=p^4{15(1-p)^2+6p(1-p)+p^2} \\ &=p^4(15-24p+10p^2) \end{aligned}

$$

となる。

次に $P_3>P_2$ となる $p$ の範囲を求める。$0<p<1$ より $p^3>0$ であるから、

$$ P_3>P_2

$$

$$ p^4(15-24p+10p^2)>p^3(4-3p)

$$

と同値である。両辺を $p^3$ で割ると、

$$ p(15-24p+10p^2)>4-3p

$$

すなわち

$$ 10p^3-24p^2+18p-4>0

$$

である。左辺を因数分解すると、

$$ 10p^3-24p^2+18p-4=2(p-1)^2(5p-2)

$$

となる。$0<p<1$ では $(p-1)^2>0$ であるから、

$$ P_3>P_2

$$

となる条件は

$$ 5p-2>0

$$

である。したがって

$$ \frac{2}{5}<p<1

$$

である。

次に $P_{n+1}-P_n$ を求める。はじめの $2n$ 回で表が出る回数を $X$、追加の $2$ 回で表が出る回数を $Y$ とする。

$P_n$ は $X\geqq n+1$ の確率であり、$P_{n+1}$ は $X+Y\geqq n+2$ の確率である。

このとき、差が生じるのは次の二つの場合だけである。

**(i)**

$X=n$ のとき、$P_n$ では数えられないが、追加の $2$ 回がともに表なら $P_{n+1}$ で数えられる。

**(ii)**

$X=n+1$ のとき、$P_n$ では数えられるが、追加の $2$ 回がともに裏なら $P_{n+1}$ では数えられない。

したがって

$$ P_{n+1}-P_n=p^2\Pr(X=n)-q^2\Pr(X=n+1)

$$

である。ここで $X$ は $2n$ 回の二項分布に従うから、

$$ \Pr(X=n)={}_{2n}C_np^nq^n

$$

また

$$ \Pr(X=n+1)={}*{2n}C*{n+1}p^{n+1}q^{n-1}

$$

である。よって

$$ \begin{aligned} P_{n+1}-P_n &=p^2{}*{2n}C_np^nq^n-q^2{}*{2n}C_{n+1}p^{n+1}q^{n-1} \\ &={}*{2n}C_np^{n+2}q^n-{}*{2n}C_{n+1}p^{n+1}q^{n+1} \\ &=p^{n+1}q^n\left\{{}*{2n}C_np-{}*{2n}C_{n+1}q\right\} \end{aligned}

$$

である。$q=1-p$ を代入すると、

$$ \begin{aligned} P_{n+1}-P_n &=p^{n+1}(1-p)^n\left\{{}*{2n}C_np-{}*{2n}C_{n+1}(1-p)\right\} \\ &=p^{n+1}(1-p)^n\left\{\left({}*{2n}C_n+{}*{2n}C_{n+1}\right)p-{}*{2n}C*{n+1}\right\} \end{aligned}

$$

となる。ここで

$$ {}*{2n}C_n+{}*{2n}C_{n+1}={}_{2n+1}C_n

$$

であるから、

$$ P_{n+1}-P_n=p^{n+1}(1-p)^n\left({}*{2n+1}C_np-{}*{2n}C_{n+1}\right)

$$

となる。

したがって

$$ a={}*{2n+1}C_n,\qquad b=-{}*{2n}C_{n+1}

$$

である。

最後に $p=\dfrac{7}{16}$ のときを考える。上で求めた式より、

$$ P_{n+1}-P_n =p^{n+1}(1-p)^n\left\{{}*{2n+1}C_np-{}*{2n}C_{n+1}\right\}

$$

である。ここで

$$ {}*{2n+1}C_n=\frac{2n+1}{n+1}{}*{2n}C_n

$$

また

$$ {}*{2n}C*{n+1}=\frac{n}{n+1}{}_{2n}C_n

$$

であるから、

$$ \begin{aligned} {}*{2n+1}C_np-{}*{2n}C_{n+1} &=\frac{{}_{2n}C_n}{n+1}{(2n+1)p-n} \end{aligned}

$$

となる。したがって $P_{n+1}-P_n$ の符号は

$$ (2n+1)p-n

$$

の符号と一致する。

$p=\dfrac{7}{16}$ を代入すると、

$$ \begin{aligned} (2n+1)\frac{7}{16}-n &=\frac{14n+7-16n}{16} \\ &=\frac{7-2n}{16} \end{aligned}

$$

である。よって

$$ P_{n+1}-P_n>0

$$

となるのは

$$ 7-2n>0

$$

すなわち

$$ n<\frac{7}{2}

$$

のときである。

したがって、自然数 $n$ について

$$ P_1<P_2<P_3<P_4

$$

かつ

$$ P_4>P_5>P_6>\cdots

$$

となる。ゆえに $P_n$ を最大にする $n$ は

$$ n=4

$$

である。

解説

この問題の中心は、$P_n$ を二項分布の和として直接扱うだけでなく、$P_{n+1}-P_n$ を調べることである。

$P_{n+1}$ は $2n+2$ 回の試行、$P_n$ は $2n$ 回の試行なので、単純に式を並べて比較すると煩雑になる。しかし、追加の $2$ 回に注目すると、差が生じるのは「はじめの $2n$ 回で表がちょうど $n$ 回」または「ちょうど $n+1$ 回」の場合だけである。

この処理により、

$$ P_{n+1}-P_n

$$

の符号判定が一次式

$$ (2n+1)p-n

$$

に帰着する。特に $p=\dfrac{7}{16}$ のときは、増減が $n=4$ を境に切り替わることが分かる。

答え

**(1)**

$$ P_2=p^3(4-3p)

$$

$$ P_3=p^4(15-24p+10p^2)

$$

**(2)**

$$ \frac{2}{5}<p<1

$$

**(3)**

$$ P_{n+1}-P_n=p^{n+1}(1-p)^n\left({}*{2n+1}C_np-{}*{2n}C_{n+1}\right)

$$

したがって

$$ a={}*{2n+1}C_n,\qquad b=-{}*{2n}C_{n+1}

$$

**(4)**

$$ n=4

$$

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