基礎問題集
数学A 確率「数列・確率(数B)」の問題17 解説
数学Aの確率「数列・確率(数B)」にある問題17の基礎問題と解説ページです。問題と保存済み解説を公開し、ログイン後はAI質問と学習履歴も利用できます。
MathGrAIl の基礎問題集にある公開問題ページです。ログイン前でも問題と保存済み解説を確認でき、ログイン後はAI質問と学習履歴の保存を利用できます。
- 基礎問題の問題画像と保存済み解説を公開
- ログイン後にAI質問で復習
- ログイン後に学習履歴を保存
解説
方針・初手
各頂点での移動規則は対称である。現在 $A_k$ にいるとき、次も同じ頂点にいる確率は、出た目が $k,5,6$ の場合なので
$$ \frac{3}{6}=\frac{1}{2}
$$
であり、他の各頂点へ移る確率はそれぞれ $\frac{1}{6}$ である。
求めたいのは $A_1$ にいる確率 $p_n$ であるから、「直前に $A_1$ にいた場合」と「直前に $A_1$ 以外にいた場合」に分けて考える。
解法1
まず、最初は $Q$ は $A_1$ にあるので
$$ p_0=1
$$
である。
1回投げた後に $A_1$ にいるのは、出た目が $1,5,6$ の場合である。したがって
$$ p_1=\frac{3}{6}=\frac{1}{2}
$$
である。
次に $p_2$ を求める。1回目の後も $A_1$ にいて、2回目の後も $A_1$ にいる確率は
$$ \frac{1}{2}\cdot \frac{1}{2}=\frac{1}{4}
$$
である。また、1回目で $A_1$ 以外の頂点へ移り、2回目で $A_1$ に戻る確率は
$$ \frac{1}{2}\cdot \frac{1}{6}=\frac{1}{12}
$$
である。よって
$$ p_2=\frac{1}{4}+\frac{1}{12}=\frac{1}{3}
$$
である。
次に漸化式を作る。$n$ 回投げた後に $A_1$ にいる確率は $p_n$ であり、$A_1$ 以外にいる確率は $1-p_n$ である。
$n+1$ 回目の後に $A_1$ にいる場合は、次の2通りである。
**(i)**
$n$ 回目の後に $A_1$ にいて、そのまま $A_1$ にとどまる。
この確率は
$$ p_n\cdot \frac{1}{2}
$$
である。
**(ii)**
$n$ 回目の後に $A_1$ 以外にいて、$A_1$ へ移る。
現在どの $A_k\ (k\neq 1)$ にいても、$A_1$ へ移るには出た目が $1$ であればよいので、その確率は $\frac{1}{6}$ である。したがってこの確率は
$$ (1-p_n)\cdot \frac{1}{6}
$$
である。
よって
$$ \begin{aligned} p_{n+1} &= \frac{1}{2}p_n+\frac{1}{6}(1-p_n) \\ \frac{1}{3}p_n+\frac{1}{6} \end{aligned} $$
である。
この漸化式を解く。定数項があるので、定常値を求める。$p_{n+1}=p_n=x$ とおくと
$$ x=\frac{1}{3}x+\frac{1}{6}
$$
より
$$ \frac{2}{3}x=\frac{1}{6}
$$
したがって
$$ x=\frac{1}{4}
$$
である。
そこで
$$ \begin{aligned} p_{n+1}-\frac{1}{4} &= \frac{1}{3}\left(p_n-\frac{1}{4}\right) \end{aligned} $$
となる。$p_0=1$ だから
$$ p_0-\frac{1}{4}=\frac{3}{4}
$$
である。よって
$$ \begin{aligned} p_n-\frac{1}{4} &= \frac{3}{4}\left(\frac{1}{3}\right)^n \end{aligned} $$
となる。したがって
$$ \begin{aligned} p_n &= \frac{1}{4}+\frac{3}{4}\left(\frac{1}{3}\right)^n \end{aligned} $$
である。
これを整理すると
$$ \begin{aligned} p_n &= \frac{1}{4}+\frac{1}{4\cdot 3^{n-1}} \\ \frac{1+3^{1-n}}{4} \end{aligned} $$
である。ただし、この形は $n\geqq 1$ で自然に用いられる。
解説
この問題は、四面体の頂点上の移動を確率漸化式として処理する問題である。
重要なのは、$A_1$ 以外の3頂点を個別に追いかける必要がない点である。どの頂点にいても、同じ頂点にとどまる確率は $\frac{1}{2}$、指定した別の頂点へ移る確率は $\frac{1}{6}$ である。そのため、$A_1$ にいるかどうかだけを見れば十分である。
漸化式
$$ p_{n+1}=\frac{1}{3}p_n+\frac{1}{6}
$$
を作れれば、あとは定数解 $\frac{1}{4}$ を引いて等比型に直すのが標準的な処理である。
答え
**(1)**
$$ p_1=\frac{1}{2},\qquad p_2=\frac{1}{3}
$$
**(2)**
$$ p_{n+1}=\frac{1}{3}p_n+\frac{1}{6}
$$
**(3)**
$$ p_n=\frac{1}{4}+\frac{3}{4}\left(\frac{1}{3}\right)^n
$$
すなわち、$n\geqq 1$ では
$$ p_n=\frac{1+3^{1-n}}{4}
$$