基礎問題集
数学A 整数問題「合同式」の問題11 解説
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解説
方針・初手
$A(m,n)=B(f(m,n))$ は、$f(m,n)$ が $3$ で何回割れるかを表す量である。
まず $f(m,n)$ を $3$ で割った余りから、$A(m,n)\geqq 1$ となる場合を絞る。その後、$m,n$ を $3$ の倍数を含む形で置き直し、さらに高い $3$ の累乗で割れる条件を調べる。
解法1
$f(m,n)=m^3+n^2+n+3$ とおく。
まず $n$ は $3$ で割り切れないので、$n\equiv 1,2 \pmod 3$ のいずれかである。
**(i)**
$n\equiv 1\pmod 3$ のとき
このとき
$$ n^2+n+3\equiv 1+1+0\equiv 2\pmod 3
$$
であり、また $m^3\equiv m\pmod 3$ だから、
$$ f(m,n)\equiv m+2\pmod 3
$$
である。したがって $3\mid f(m,n)$ となるには $m\equiv 1\pmod 3$ が必要である。
そこで
$$ m=3u+1,\qquad n=3v+1
$$
とおくと、
$$ \begin{aligned} f(m,n) &=(3u+1)^3+(3v+1)^2+(3v+1)+3\\ &=27u^3+27u^2+9u+1+9v^2+9v+5\\ &=3(9u^3+9u^2+3u+3v^2+3v+2) \end{aligned}
$$
となる。括弧内は $3$ で割った余りが $2$ であるから、$3$ では割り切れない。
よってこの場合は、$3\mid f(m,n)$ であっても
$$ B(f(m,n))=1
$$
にとどまる。
**(ii)**
$n\equiv 2\pmod 3$ のとき
このとき
$$ n^2+n+3\equiv 4+2+0\equiv 0\pmod 3
$$
であるから、
$$ f(m,n)\equiv m^3\equiv m\pmod 3
$$
である。したがって $3\mid f(m,n)$ となるには $m\equiv 0\pmod 3$ が必要である。
そこで
$$ m=3r,\qquad n=3s+2
$$
とおく。条件より
$$ 1\leqq r\leqq 10,\qquad 0\leqq s\leqq 9
$$
である。
このとき
$$ \begin{aligned} f(m,n) &=(3r)^3+(3s+2)^2+(3s+2)+3\\ &=27r^3+9s^2+15s+9\\ &=3(9r^3+3s^2+5s+3) \end{aligned}
$$
となる。
ここで
$$ 9r^3+3s^2+5s+3\equiv 2s\pmod 3
$$
である。したがって、さらに $3$ で割れるためには
$$ s\equiv 0\pmod 3
$$
が必要である。
$s=3t$ とおくと、$0\leqq s\leqq 9$ より
$$ t=0,1,2,3
$$
である。このとき
$$ \begin{aligned} f(m,n) &=3(9r^3+27t^2+15t+3)\\ &=9(3r^3+9t^2+5t+1) \end{aligned}
$$
となる。
ここで
$$ q=3r^3+9t^2+5t+1
$$
とおくと、
$$ A(m,n)=2+B(q)
$$
である。
次に $q$ が $9$ で割り切れる条件を調べる。$9t^2\equiv 0\pmod 9$ なので、
$$ q\equiv 3r^3+5t+1\pmod 9
$$
である。
$r$ を $3$ で割った余りで分けると、
$$ \begin{aligned} r\equiv 0\pmod 3&:\quad q\equiv 5t+1\equiv 1,6,2,7\pmod 9,\\ r\equiv 1\pmod 3&:\quad q\equiv 5t+4\equiv 4,0,5,1\pmod 9,\\ r\equiv 2\pmod 3&:\quad q\equiv 5t+7\equiv 7,3,8,4\pmod 9. \end{aligned}
$$
ただし、各行の $4$ つの余りは $t=0,1,2,3$ に対応している。
したがって、$9\mid q$ となるのは
$$ r\equiv 1\pmod 3,\qquad t=1
$$
のときに限られる。
このとき $r=3u+1$ とおけるので、
$$ \begin{aligned} q &=3(3u+1)^3+9+5+1\\ &=81u^3+81u^2+27u+18\\ &=9(9u^3+9u^2+3u+2) \end{aligned}
$$
となる。括弧内は $3$ で割った余りが $2$ であるから、$q$ は $9$ では割り切れるが $27$ では割り切れない。
よってこの場合
$$ B(q)=2
$$
であり、
$$ A(m,n)=2+B(q)=4
$$
となる。
条件 $1\leqq r\leqq 10$ のもとで $r\equiv 1\pmod 3$ を満たすものは
$$ r=1,4,7,10
$$
である。また $t=1$ だから
$$ s=3t=3
$$
であり、
$$ n=3s+2=11
$$
である。
さらに $m=3r$ より、
$$ m=3,12,21,30
$$
となる。
以上より、最大値を与える組は
$$ (m,n)=(3,11),(12,11),(21,11),(30,11)
$$
である。
解説
この問題では、$f(m,n)$ を直接計算して調べるのではなく、$3$ 進的な割り切れ方を段階的に追うことが重要である。
最初に $n\pmod 3$ で場合分けすると、$n\equiv 1\pmod 3$ の場合は高い冪まで割れないことが分かる。したがって、最大値を狙うべき本命は $n\equiv 2\pmod 3,\ m\equiv 0\pmod 3$ の場合である。
そこから $m=3r,\ n=3s+2$ と置き換えることで、$3$ の因子を外に出しながら、残った部分がさらに $3$ で割れる条件を順に調べられる。最終的に $q=3r^3+9t^2+5t+1$ の $9$ での割り切れ条件まで絞れば、最大値とその達成条件が同時に決まる。
答え
$$ \boxed{A(m,n)\text{ の最大値は }4}
$$
最大値を与える $(m,n)$ は
$$ \boxed{(m,n)=(3,11),(12,11),(21,11),(30,11)}
$$