基礎問題集
数学A 整数問題「不定方程式」の問題10 解説
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解説
方針・初手
係数 $70,130$ の最大公約数を見る。整数解の存在は最大公約数で判定できる。
また、正の整数解の個数を数える部分では、両辺を $10$ で割って
$$ 7x+13y=n
$$
の正の整数解の個数を考えればよい。
解法1
**(1)**
方程式
$$ 70x+130y=m
$$
が整数解をもつための必要十分条件は、$\gcd(70,130)$ が $m$ を割り切ることである。
ここで
$$ \gcd(70,130)=10
$$
であるから、整数解をもつ $m$ は $10$ の倍数である。
実際、
$$ 70\cdot 2+130\cdot(-1)=140-130=10
$$
より、$m=10$ のとき整数解をもつ。
したがって、$m$ の最小値は
$$ m_0=10
$$
である。
**(2)**
$m_0=10$ であるから、
$$ 70x+130y=10
$$
を解く。
両辺を $10$ で割ると
$$ 7x+13y=1
$$
である。
一つの整数解は
$$ x=2,\quad y=-1
$$
である。実際、
$$ 7\cdot 2+13\cdot(-1)=14-13=1
$$
となる。
一般解を求める。$7x+13y=1$ と $7\cdot 2+13\cdot(-1)=1$ を引くと、
$$ 7(x-2)+13(y+1)=0
$$
である。よって
$$ 7(x-2)=-13(y+1)
$$
となる。
$7$ と $13$ は互いに素であるから、$x-2$ は $13$ の倍数である。整数 $t$ を用いて
$$ x-2=13t
$$
とおくと、
$$ y+1=-7t
$$
である。
したがって、すべての整数解は
$$ x=2+13t,\quad y=-1-7t \quad (t\in\mathbb{Z})
$$
である。
**(3)**
正の整数解を考える。左辺 $70x+130y$ は常に $10$ の倍数であるから、解をもつ $m$ は $10$ の倍数である。
そこで
$$ m=10n
$$
とおくと、方程式は
$$ 7x+13y=n
$$
となる。この方程式が正の整数解をちょうど $3$ 組もつような $n$ の最小値を求めればよい。
正の整数解 $(x,y)$ があるとき、
$$ 7x+13y=n
$$
より、$x$ は $13$ を法として一つの合同類に限られる。実際、
$$ 7x\equiv n \pmod{13}
$$
であり、$7$ と $13$ は互いに素である。
したがって、正の整数解に現れる $x$ の値は、ある正の整数 $r$ を用いて
$$ r,\ r+13,\ r+26,\ \dots
$$
の形で並ぶ。
正の整数解がちょうど $3$ 組あるなら、少なくとも $3$ 番目の解が存在する。そのとき、$3$ 番目の $x$ は $r+26$ であり、$r\geqq 1$ だから
$$ x\geqq 27
$$
である。
また、正の整数解なので $y\geqq 1$ である。したがって、その解に対して
$$ n=7x+13y\geqq 7\cdot 27+13\cdot 1=202
$$
となる。よって、条件を満たす $n$ は少なくとも $202$ 以上である。
次に、$n=202$ のとき実際に正の整数解がちょうど $3$ 組あることを確認する。
$$ 7x+13y=202
$$
を考える。$13$ を法として見ると、
$$ 7x\equiv 202 \pmod{13}
$$
である。$202\equiv 7\pmod{13}$ だから、
$$ 7x\equiv 7 \pmod{13}
$$
より
$$ x\equiv 1 \pmod{13}
$$
である。
また、$y$ が正の整数であるためには
$$ 202-7x\geqq 13
$$
でなければならない。よって
$$ x\leqq 27
$$
である。
したがって、正の整数 $x$ は
$$ x=1,\ 14,\ 27
$$
に限られる。それぞれに対応する $y$ は
$$ (x,y)=(1,15),\ (14,8),\ (27,1)
$$
である。
よって、$n=202$ のとき正の整数解はちょうど $3$ 組である。
したがって
$$ m=10n=10\cdot 202=2020
$$
である。
解説
整数解の存在は、係数の最大公約数で判定するのが基本である。
一方、正の整数解の個数を数える部分では、単に最大公約数を見るだけでは不十分である。$70x+130y=m$ を $10$ で割り、$7x+13y=n$ としてから、$x$ の合同条件を見るのが自然である。
$7x+13y=n$ では、$x$ は $13$ を法として一つの合同類に固定される。そのため、解に現れる $x$ は $13$ ずつ増える。この構造を使うと、「ちょうど $3$ 組」の最小値を効率よく調べられる。
答え
**(1)**
$$ m_0=10
$$
**(2)**
$$ x=2+13t,\quad y=-1-7t \quad (t\in\mathbb{Z})
$$
**(3)**
$$ m=2020
$$