基礎問題集
数学A 整数問題「整数問題」の問題5 解説
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解説
方針・初手
平方数の $4$ で割った余りは $0$ または $1$ だけである。したがって、$n \geqq 2$ のとき右辺 $2^n$ が $4$ の倍数であることを利用して、まず $a,b$ の偶奇を調べる。
その後、$a,b$ がともに偶数であることから、$a=2a_1,\ b=2b_1$ とおいて指数を $2$ だけ下げる。この操作を繰り返して、最後に $n=0$ または $n=1$ の場合へ帰着させる。
解法1
平方数を $4$ で割った余りは、整数 $x$ について
$$ x^2 \equiv 0,\ 1 \pmod{4}
$$
のいずれかである。
(1) の証明
$n \geqq 2$ であるから、$2^n$ は $4$ の倍数である。したがって
$$ a^2+b^2=2^n
$$
より
$$ a^2+b^2 \equiv 0 \pmod{4}
$$
である。
一方、$a^2,b^2$ はそれぞれ $0$ または $1$ に合同であるから、$a^2+b^2$ の $4$ で割った余りは
$$ 0,\ 1,\ 2
$$
のいずれかである。このうち $0$ になるのは
$$ a^2 \equiv 0 \pmod{4},\quad b^2 \equiv 0 \pmod{4}
$$
の場合だけである。
よって $a,b$ はともに偶数である。ただし、$0$ も偶数に含める。
(2) の解
まず、小さい $n$ の場合を確認する。
$n=0$ のとき、
$$ a^2+b^2=1
$$
であるから、非負整数解は
$$ (a,b)=(1,0),(0,1)
$$
である。
$n=1$ のとき、
$$ a^2+b^2=2
$$
であるから、非負整数解は
$$ (a,b)=(1,1)
$$
である。
次に $n \geqq 2$ とする。(1) より、解 $(a,b)$ は必ず
$$ a=2a_1,\quad b=2b_1
$$
と表せる。これを代入すると
$$ (2a_1)^2+(2b_1)^2=2^n
$$
より
$$ 4(a_1^2+b_1^2)=2^n
$$
である。したがって
$$ a_1^2+b_1^2=2^{n-2}
$$
を得る。
つまり、$n \geqq 2$ の解は、指数を $2$ 下げた方程式の解を $2$ 倍したものに一致する。この操作を繰り返せば、$n$ の偶奇によって $n=0$ または $n=1$ の場合に帰着する。
**(i)**
$n$ が偶数のとき
$n=2m\ (m \geqq 0)$ とおく。上の操作を $m$ 回繰り返すと、
$$ \left(\frac{a}{2^m}\right)^2+\left(\frac{b}{2^m}\right)^2=1
$$
となる。非負整数解は
$$ \left(\frac{a}{2^m},\frac{b}{2^m}\right)=(1,0),(0,1)
$$
であるから、
$$ (a,b)=(2^m,0),(0,2^m)
$$
である。
**(ii)**
$n$ が奇数のとき
$n=2m+1\ (m \geqq 0)$ とおく。上の操作を $m$ 回繰り返すと、
$$ \left(\frac{a}{2^m}\right)^2+\left(\frac{b}{2^m}\right)^2=2
$$
となる。非負整数解は
$$ \left(\frac{a}{2^m},\frac{b}{2^m}\right)=(1,1)
$$
であるから、
$$ (a,b)=(2^m,2^m)
$$
である。
以上で、すべての $n \geqq 0$ に対する解が求まった。
解説
この問題の核心は、平方数の $4$ で割った余りに注目することである。$n \geqq 2$ では右辺が $4$ の倍数になるため、$a^2+b^2$ も $4$ の倍数でなければならない。平方数の余りが $0$ または $1$ に限られることから、両方とも偶数であることが従う。
そこから先は、$a,b$ をともに $2$ で割ることで、方程式
$$ a^2+b^2=2^n
$$
の指数 $n$ を $2$ ずつ下げる処理である。最終的に $n=0$ または $n=1$ まで下がるので、偶数指数と奇数指数で答えが分かれる。
答え
**(1)**
$n \geqq 2$ のとき、$a,b$ はともに偶数である。
**(2)**
$n \geqq 0$ に対するすべての非負整数解は、次の通りである。
**(i)**
$n=2m\ (m \geqq 0)$ のとき
$$ (a,b)=(2^m,0),(0,2^m)
$$
**(ii)**
$n=2m+1\ (m \geqq 0)$ のとき
$$ (a,b)=(2^m,2^m)
$$