基礎問題集
数学A 整数問題「整数問題」の問題36 解説
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解説
方針・初手
(1) は有理数を既約分数で表し、分母が消える条件を調べる。
(2) は平方数の $4$ で割った余りが $0$ または $1$ であることを使う。
(3) は与式を $4$ 倍して、(1) と (2) に帰着する。
解法1
(1)
$x$ は有理数なので、互いに素な整数 $m,n$ を用いて
$$ x=\frac{m}{n}\quad (n>0,\ \gcd(m,n)=1)
$$
と表せる。
$7x^2$ が整数であるから、
$$ 7x^2=\frac{7m^2}{n^2}
$$
が整数である。よって
$$ n^2 \mid 7m^2
$$
である。
ここで $\gcd(m,n)=1$ だから、$\gcd(m^2,n^2)=1$ である。したがって、$n^2$ は $7$ を割り切る。
$7$ は素数であり、正の平方数で $7$ を割り切るものは $1$ だけであるから、
$$ n^2=1
$$
である。よって $n=1$ となり、$x=m$ は整数である。
したがって、$7x^2$ が整数ならば、$x$ は整数である。
(2)
任意の整数 $u$ について、$u^2$ を $4$ で割った余りは $0$ または $1$ である。
$a^2-7b^2$ が $4$ の倍数であるから、
$$ a^2-7b^2\equiv 0 \pmod{4}
$$
である。ここで $7\equiv 3\pmod{4}$ より、
$$ a^2-3b^2\equiv 0 \pmod{4}
$$
である。
まず $b$ が奇数であると仮定する。このとき
$$ b^2\equiv 1 \pmod{4}
$$
であるから、
$$ a^2-3\equiv 0 \pmod{4}
$$
すなわち
$$ a^2\equiv 3 \pmod{4}
$$
となる。しかし、平方数の $4$ で割った余りは $0$ または $1$ であるから、これは不可能である。
よって $b$ は偶数である。
$b$ が偶数なので、
$$ b^2\equiv 0 \pmod{4}
$$
である。これを $a^2-7b^2\equiv 0\pmod{4}$ に代入すると、
$$ a^2\equiv 0 \pmod{4}
$$
となる。したがって $a$ も偶数である。
よって、$a$ と $b$ はともに偶数である。
(3)
条件より、
$$ \left(\frac{r}{2}\right)^2-7s^2
$$
は整数である。これを $4$ 倍すると、
$$ r^2-28s^2
$$
は $4$ の倍数である。
ここで
$$ r^2-28s^2=r^2-7(2s)^2
$$
と書ける。$r$ は整数であるから、$r^2$ も整数である。また、$r^2-7(2s)^2$ は整数であるので、
$$ 7(2s)^2
$$
も整数である。
$2s$ は有理数であるから、(1) より
$$ 2s
$$
は整数である。
ここで、$a=r,\ b=2s$ とおくと、$a,b$ は整数であり、
$$ a^2-7b^2=r^2-7(2s)^2
$$
は $4$ の倍数である。したがって (2) より、$a$ と $b$ はともに偶数である。
特に $b=2s$ は偶数であるから、ある整数 $k$ を用いて
$$ 2s=2k
$$
と書ける。よって
$$ s=k
$$
となり、$s$ は整数である。
解説
(1) は「有理数の平方に素数を掛けて整数になるなら、分母は消えなければならない」という処理である。既約分数で書いたとき、分母 $n^2$ は分子 $m^2$ と互いに素なので、$n^2$ は $7$ だけを割り切る必要がある。ここから $n=1$ が従う。
(2) は合同式の基本である。平方数の $4$ で割った余りは $0,1$ のみであり、$3$ にはならない。この事実から、まず $b$ が奇数である場合を排除し、その後 $a$ も偶数であることを示す。
(3) はそのままでは $\frac{r}{2}$ が整数とは限らないため、まず式全体を $4$ 倍するのが自然である。すると
$$ r^2-7(2s)^2
$$
という形になり、(1) によって $2s$ が整数であること、さらに (2) によって $2s$ が偶数であることが分かる。最後に $2s$ が偶数なら $s$ は整数である。
答え
**(1)**
$x$ は整数である。
**(2)**
$a$ と $b$ はともに偶数である。
**(3)**
$s$ は整数である。