基礎問題集
数学A 整数問題「整数問題」の問題43 解説
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解説
方針・初手
割り切れる条件は、合同式で余りの条件に置き換える。
(1) では、$n$ を $5$ で割った余りごとに $n^2+1$ の余りを調べればよい。
(2) では、$p=a^2+1$ より
$$ a^2 \equiv -1 \pmod p
$$
であることを利用し、$n^2+1 \equiv 0 \pmod p$ を $n^2 \equiv a^2 \pmod p$ に変形する。
解法1
(1)
$n$ を $5$ で割った余りは $0,1,2,3,4$ のいずれかである。
それぞれの場合について $n^2+1$ を $5$ で割った余りを調べる。
$$ \begin{array}{c|ccccc} n \pmod 5 & 0 & 1 & 2 & 3 & 4 \\ \hline n^2 \pmod 5 & 0 & 1 & 4 & 4 & 1 \\ n^2+1 \pmod 5 & 1 & 2 & 0 & 0 & 2 \end{array}
$$
したがって、$n^2+1$ が $5$ の倍数であるのは、$n^2+1 \equiv 0 \pmod 5$ のときであり、それは $n \equiv 2,3 \pmod 5$ の場合に限られる。
よって、$n^2+1$ が $5$ の倍数であることと、$n$ を $5$ で割ったときの余りが $2$ または $3$ であることは同値である。
(2)
$p=a^2+1$ であるから、
$$ a^2+1 \equiv 0 \pmod p
$$
すなわち
$$ a^2 \equiv -1 \pmod p
$$
である。
まず、$n^2+1$ が $p$ の倍数であるとする。このとき
$$ n^2+1 \equiv 0 \pmod p
$$
より
$$ n^2 \equiv -1 \pmod p
$$
である。一方、上で見たように $a^2 \equiv -1 \pmod p$ なので、
$$ n^2 \equiv a^2 \pmod p
$$
が成り立つ。したがって
$$ n^2-a^2 \equiv 0 \pmod p
$$
であり、
$$ (n-a)(n+a) \equiv 0 \pmod p
$$
となる。
ここで $p$ は素数であるから、積 $(n-a)(n+a)$ が $p$ で割り切れるならば、
$$ n-a \equiv 0 \pmod p
$$
または
$$ n+a \equiv 0 \pmod p
$$
である。
よって、
$$ n \equiv a \pmod p
$$
または
$$ n \equiv -a \pmod p
$$
である。$-a \equiv p-a \pmod p$ だから、$n$ を $p$ で割った余りは $a$ または $p-a$ である。
逆に、$n$ を $p$ で割った余りが $a$ または $p-a$ であるとする。
**(i)**
$n \equiv a \pmod p$ のとき、
$$ n^2+1 \equiv a^2+1 \equiv p \equiv 0 \pmod p
$$
である。
**(ii)**
$n \equiv p-a \pmod p$ のとき、$p-a \equiv -a \pmod p$ だから、
$$ n^2+1 \equiv (-a)^2+1=a^2+1=p \equiv 0 \pmod p
$$
である。
したがって、いずれの場合も $n^2+1$ は $p$ の倍数である。
以上より、$n^2+1$ が $p$ の倍数であることと、$n$ を $p$ で割ったときの余りが $a$ または $p-a$ であることは同値である。
解説
(1) は平方数の余りを調べる基本問題である。$5$ で割った余りだけを考えれば十分で、$n$ そのものの大きさは関係ない。
(2) の中心は、$p=a^2+1$ から $a^2 \equiv -1 \pmod p$ を作ることである。すると、$n^2+1 \equiv 0 \pmod p$ は $n^2 \equiv a^2 \pmod p$ に変わり、差の平方として
$$ n^2-a^2=(n-a)(n+a)
$$
を利用できる。
ここで $p$ が素数であることが重要である。素数 $p$ が積を割り切るなら、そのどちらか一方を割り切る、という性質を使うためである。
答え
**(1)**
$n^2+1$ が $5$ の倍数であることと、$n$ を $5$ で割ったときの余りが $2$ または $3$ であることは同値である。
**(2)**
$p=a^2+1$ が素数であるとき、$n^2+1$ が $p$ の倍数であることと、$n$ を $p$ で割ったときの余りが $a$ または $p-a$ であることは同値である。