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数学A 整数問題「整数問題」の問題44 解説

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解説

方針・初手

連続する整数値 $f(0),f(1),\dots,f(n)$ が整数であることから、差

$$ g(x)=f(x+1)-f(x)

$$

を考える。これは次数が $1$ 下がるので、数学的帰納法に適している。

$g(k)=f(k+1)-f(k)$ は $k=0,1,\dots,n-1$ で整数となる。したがって帰納法の仮定を $g(x)$ に適用できる。あとは、任意の整数 $m$ に対して $f(m)$ を $f(0)$ と差の和で表す。

解法1

命題 $A_n$ を次のように定める。

$A_n$:$f(x)$ が $x$ の $n$ 次の多項式であり、$0$ 以上 $n$ 以下のすべての整数 $k$ について $f(k)$ が整数ならば、任意の整数 $m$ について $f(m)$ は整数である。

これを $n$ について数学的帰納法で証明する。

まず $n=0$ のとき、$f(x)$ は定数多項式である。条件より $f(0)$ は整数であるから、任意の整数 $m$ に対して

$$ f(m)=f(0)

$$

であり、$f(m)$ は整数である。よって $A_0$ は成り立つ。

次に、ある $n-1$ について命題が成り立つと仮定し、$A_n$ を示す。

$f(x)$ を $x$ の $n$ 次の多項式とし、$k=0,1,\dots,n$ について $f(k)$ が整数であるとする。

ここで

$$ g(x)=f(x+1)-f(x)

$$

とおく。$f(x)$ が $n$ 次多項式であるから、最高次の項は差を取ることで消え、$g(x)$ は $n-1$ 次以下の多項式である。

また、$k=0,1,\dots,n-1$ に対して

$$ g(k)=f(k+1)-f(k)

$$

である。仮定より $f(k+1)$ と $f(k)$ はともに整数なので、$g(k)$ も整数である。

したがって、帰納法の仮定より、任意の整数 $r$ に対して $g(r)$ は整数である。

あとは任意の整数 $m$ に対して $f(m)$ が整数であることを示す。

**(i)**

$m>0$ のとき

$$ \begin{aligned} f(m)-f(0) &={f(m)-f(m-1)}+{f(m-1)-f(m-2)}+\cdots+{f(1)-f(0)} \\ &=g(m-1)+g(m-2)+\cdots+g(0) \end{aligned}

$$

である。右辺は整数の和であり、$f(0)$ も整数であるから、$f(m)$ は整数である。

**(ii)**

$m=0$ のとき

条件より $f(0)$ は整数である。

**(iii)**

$m<0$ のとき

$$ \begin{aligned} f(0)-f(m) &={f(0)-f(-1)}+{f(-1)-f(-2)}+\cdots+{f(m+1)-f(m)} \\ &=g(-1)+g(-2)+\cdots+g(m) \end{aligned}

$$

である。右辺は整数の和であり、$f(0)$ も整数であるから、$f(m)$ は整数である。

以上より、任意の整数 $m$ について $f(m)$ は整数である。よって $A_n$ が成り立つ。

数学的帰納法により、すべての自然数 $n$ について命題は成り立つ。

解説

この問題の核心は、$n$ 次多項式そのものを直接扱うのではなく、差分

$$ f(x+1)-f(x)

$$

を考えて次数を $1$ 下げることである。

連続する整数点での値が整数であるなら、その差も整数になる。差分多項式に帰納法を適用すれば、すべての整数点で差分が整数であることが分かる。そこから $f(m)$ は $f(0)$ に差分を足し引きした形で表せるため、整数値性が従う。

負の整数 $m$ についても同じ差分の和で扱う必要がある。ここを省くと「任意の整数」に対する証明として不完全になる。

答え

命題

$$ f(0),f(1),\dots,f(n)\in\mathbb{Z} \quad\Longrightarrow\quad f(m)\in\mathbb{Z}\quad(m\in\mathbb{Z})

$$

は、差分 $g(x)=f(x+1)-f(x)$ を用いた数学的帰納法により証明された。

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