基礎問題集
数学A 整数問題「整数問題」の問題67 解説
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解説
方針・初手
二次関数 $y=ax^2+bx$ は常に $(0,0)$ を通る。そこで、$(0,0)$ 以外の格子点が存在するとは、$0$ でない整数 $x$ に対して $y$ も整数になることを意味する。
(1) は、$x$ を適切な倍数に限定して $y$ が整数になることを示せばよい。
(2) は、$(0,0)$ 以外の格子点が2つあることから、係数 $a,b$ が有理数であることを導く。その後、分母を消すように $x$ を選べば、無限個の格子点が得られる。
解法1
(1)
与えられたグラフは
$$ y=\frac{1}{3}x^2+\frac{1}{2}x
$$
である。
$x$ を $6$ の倍数として
$$ x=6n \quad (n\in\mathbb{Z})
$$
とおく。このとき
$$ \begin{aligned} y &=\frac{1}{3}(6n)^2+\frac{1}{2}(6n)\\ &=12n^2+3n \end{aligned}
$$
となる。
$12n^2+3n$ は整数であるから、任意の整数 $n$ に対して
$$ (6n,\ 12n^2+3n)
$$
は格子点である。
$n$ は整数全体を動くので、このような点は無限個存在する。したがって、グラフ上には無限個の格子点が存在する。
(2)
$y=ax^2+bx$ のグラフ上に、$(0,0)$ 以外の格子点が2つ存在するとする。それらを
$$ (m,n),\quad (p,q)
$$
とおく。ただし
$$ m,p,n,q\in\mathbb{Z}
$$
である。
$(0,0)$ 以外の点であるから、$x=0$ ならば $y=0$ となってしまうので、
$$ m\neq 0,\quad p\neq 0
$$
である。また、2点は異なる点であり、関数のグラフ上では同じ $x$ 座標に対して $y$ 座標は1つに定まるので、
$$ m\neq p
$$
である。
この2点がグラフ上にあるから、
$$ n=am^2+bm
$$
$$ q=ap^2+bp
$$
が成り立つ。
$m\neq 0,\ p\neq 0$ なので、それぞれ $m,p$ で割ると、
$$ \frac{n}{m}=am+b
$$
$$ \frac{q}{p}=ap+b
$$
である。両式を引くと、
$$ \frac{n}{m}-\frac{q}{p}=a(m-p)
$$
となる。$m\neq p$ より、
$$ a=\frac{\frac{n}{m}-\frac{q}{p}}{m-p}
$$
である。
ここで $m,p,n,q$ はすべて整数であり、$m,p,m-p$ は $0$ でない整数であるから、右辺は有理数である。したがって
$$ a\in\mathbb{Q}
$$
である。
また、
$$ b=\frac{n}{m}-am
$$
であり、$\frac{n}{m}$ と $am$ はともに有理数なので、
$$ b\in\mathbb{Q}
$$
である。
よって、$a,b$ はともに有理数である。したがって、ある整数 $A,B,D$ を用いて
$$ a=\frac{A}{D},\quad b=\frac{B}{D}
$$
と表せる。ただし $D$ は正の整数としてよい。
ここで
$$ x=Dt \quad (t\in\mathbb{Z})
$$
とおくと、
$$ \begin{aligned} y &=a(Dt)^2+b(Dt)\\ &=\frac{A}{D}D^2t^2+\frac{B}{D}Dt\\ &=ADt^2+Bt \end{aligned}
$$
となる。
$ADt^2+Bt$ は整数であるから、任意の整数 $t$ に対して
$$ (Dt,\ ADt^2+Bt)
$$
は格子点である。
$t$ は整数全体を動くので、このような格子点は無限個存在する。したがって、グラフ上には無限個の格子点が存在する。
解説
(1) は「すべての整数 $x$ で $y$ が整数になる」と考える必要はない。無限個を示せばよいので、$x$ を分母 $3,2$ を同時に消せる $6$ の倍数に限定すれば十分である。
(2) の核心は、$(0,0)$ 以外の格子点が2つあると、係数 $a,b$ が有理数に決まる点である。$y=ax^2+bx$ は $(0,0)$ を必ず通るため、原点以外の2つの格子点と合わせて、実質的に3つの格子点がある。この条件が係数の有理性を強制している。
係数が有理数であると分かれば、$x$ を共通分母の倍数に取ることで $y$ の分母を消せる。これにより無限個の格子点が得られる。
答え
**(1)**
$x=6n\ (n\in\mathbb{Z})$ とすれば
$$ y=12n^2+3n
$$
となるので、グラフ上には無限個の格子点が存在する。
**(2)**
$(0,0)$ 以外の2つの格子点を用いると $a,b$ はともに有理数である。したがって、$a=\frac{A}{D},\ b=\frac{B}{D}$ と表せ、$x=Dt\ (t\in\mathbb{Z})$ とすれば
$$ y=ADt^2+Bt
$$
は整数となる。よって、グラフ上には無限個の格子点が存在する。