基礎問題集
数学A 整数問題「整数問題」の問題73 解説
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解説
方針・初手
条件は $a,b,c$ の入れ替えで変わらないので、まず $x\geqq y\geqq z$ と並べ替えて考える。
このとき、辺の長さが $x,y,z$ である三角形が存在する条件は
$$ x<y+z
$$
である。
また、辺の長さが $\dfrac1x,\dfrac1y,\dfrac1z$ である三角形では、最大の辺は $\dfrac1z$ であるから、
$$ \frac1z<\frac1x+\frac1y
$$
が必要十分条件である。これを変形すると、
$$ xy<z(x+y)
$$
となる。
したがって、$x\geqq y\geqq z$ としたとき、条件 $(*)$ は
$$ x<y+z,\qquad xy<z(x+y)
$$
で判定できる。
解法1
(1) $a=b>c$ の場合
$a=b=n,\ c=m$ とおく。ただし $1\leqq m<n\leqq 7$ である。
辺の長さが $n,n,m$ である三角形については、最大の辺は $n$ なので
$$ n<n+m
$$
となり、これは常に成り立つ。
一方、辺の長さが $\dfrac1n,\dfrac1n,\dfrac1m$ である三角形では、最大の辺は $\dfrac1m$ であるから、
$$ \frac1m<\frac1n+\frac1n
$$
が必要十分条件である。よって
$$ \frac1m<\frac2n
$$
より、
$$ n<2m
$$
を得る。
したがって、$m<n\leqq 7$ かつ $n<2m$ を満たす組を数えればよい。
[ \begin{array}{c|c} m & n \\ \hline 1 & \text{なし} \\ 2 & 3 \\ 3 & 4,5 \\ 4 & 5,6,7 \\ 5 & 6,7 \\ 6 & 7 \end{array} ]
よって個数は
$$ 1+2+3+2+1=9
$$
である。
(2) $a>b>c$ の場合
この場合はすでに $a>b>c$ と並んでいるので、$x=a,\ y=b,\ z=c$ としてよい。
条件 $(*)$ は
$$ a<b+c,\qquad ab<c(a+b)
$$
である。
$1\leqq c<b<a\leqq 7$ の範囲で調べる。
[ \begin{array}{c|c|c} c & b & \text{可能な }a \\ \hline 2 & 3 & 4 \\ 3 & 4 & 5,6 \\ 3 & 5 & 6,7 \\ 4 & 5 & 6,7 \\ 4 & 6 & 7 \\ 5 & 6 & 7 \end{array} ]
したがって、条件を満たす組は
$$ (4,3,2),\ (5,4,3),\ (6,4,3),\ (6,5,3),\ (7,5,3),
$$
$$ (6,5,4),\ (7,5,4),\ (7,6,4),\ (7,6,5)
$$
の $9$ 個である。
(3) 条件 $(*)$ を満たす全体の個数
条件は $a,b,c$ の入れ替えで変わらないので、まず $x\geqq y\geqq z$ と並べ替えた形で分類する。
分類は次の4通りである。
すべて等しい場合
$$ x=y=z
$$
なら、辺の長さが $x,x,x$ の三角形も、$\dfrac1x,\dfrac1x,\dfrac1x$ の三角形も正三角形として存在する。
$x$ は $1$ から $7$ まで取れるので、個数は
$$ 7
$$
である。
最大の2つが等しい場合
$$ x=y>z
$$
とする。これは (1) と同じ形であり、個数は
$$ 9
$$
である。
この形は、もとの順序付きの組 $(a,b,c)$ としては、異なる値 $z$ の位置を3通りに選べるので、
$$ 9\cdot 3=27
$$
個である。
最小の2つが等しい場合
$$ x>y=z
$$
とする。$x=n,\ y=z=m$ とおくと、辺の長さが $n,m,m$ の三角形が存在する条件は
$$ n<2m
$$
である。
また、辺の長さが $\dfrac1n,\dfrac1m,\dfrac1m$ である三角形については、最大の辺は $\dfrac1m$ であり、
$$ \frac1m<\frac1m+\frac1n
$$
は常に成り立つ。
したがって、$m<n\leqq 7$ かつ $n<2m$ を満たす組を数えればよい。これは (1) と同じ数え上げになり、個数は
$$ 9
$$
である。
この形も、もとの順序付きの組 $(a,b,c)$ としては、異なる値 $x$ の位置を3通りに選べるので、
$$ 9\cdot 3=27
$$
個である。
すべて異なる場合
$$ x>y>z
$$
の場合は (2) と同じ形であり、個数は
$$ 9
$$
である。
この形は $3$ つの値がすべて異なるので、順序付きの組 $(a,b,c)$ としては $3!=6$ 通りずつ対応する。よって
$$ 9\cdot 6=54
$$
個である。
以上より、全体の個数は
$$ 7+27+27+54=115
$$
である。
解説
この問題の中心は、三角形の成立条件を「最大辺が他の2辺の和より小さい」として処理する点である。
特に、逆数の三角形では大小関係が逆転するため、$x\geqq y\geqq z$ と並べたとき、最大辺は $\dfrac1z$ になる。したがって
$$ \frac1z<\frac1x+\frac1y
$$
を立てる必要がある。
全体の個数を数えるときは、直接 $7^3=343$ 通りを調べるよりも、条件の対称性を使って
$$ x=y=z,\quad x=y>z,\quad x>y=z,\quad x>y>z
$$
に分けると見通しがよい。
答え
**(1)**
$9$ 個
**(2)**
$9$ 個
**(3)**
$115$ 個