基礎問題集
数学A 整数問題「整数問題」の問題76 解説
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解説
方針・初手
条件 $x\leqq y\leqq z$ を利用して、まず最小の変数 $x$ の範囲を絞る。対称式の問題では、最小値を使って全体を下から評価すると、候補が有限個に減る。
解法1
与えられた式は
$$ 7(x+y+z)=2(xy+yz+zx)
$$
である。ここで $x\leqq y\leqq z$ より、$y\geqq x,\ z\geqq x$ であるから
$$ xy+yz+zx-x(x+y+z)=yz-x^2\geqq 0
$$
となる。したがって
$$ xy+yz+zx\geqq x(x+y+z)
$$
である。
よって、もとの式から
$$ 7(x+y+z)=2(xy+yz+zx)\geqq 2x(x+y+z)
$$
が成り立つ。自然数なので $x+y+z>0$ より、両辺を $x+y+z$ で割ると
$$ 7\geqq 2x
$$
すなわち
$$ x\leqq 3
$$
である。したがって $x=1,2,3$ の場合を調べればよい。
もとの式を $z$ について整理する。
$$ 7x+7y+7z=2xy+2yz+2zx
$$
より
$$ z(2x+2y-7)=7x+7y-2xy
$$
である。
**(i)**
$x=1$ のとき
$$ z(2y-5)=5y+7
$$
である。$z$ は自然数で、右辺 $5y+7$ は正であるから、$2y-5>0$ が必要である。よって $y\geqq 3$ である。
また $y\leqq z$ より
$$ y\leqq \frac{5y+7}{2y-5}
$$
である。$2y-5>0$ なので両辺に掛けて
$$ y(2y-5)\leqq 5y+7
$$
すなわち
$$ 2y^2-10y-7\leqq 0
$$
を得る。これより $y\leqq 5$ である。
したがって $y=3,4,5$ を調べる。
$$ \begin{array}{c|c} y & z=\dfrac{5y+7}{2y-5} \\ \hline 3 & 22 \\ 4 & 9 \\ 5 & \dfrac{32}{5} \end{array}
$$
よって
$$ (x,y,z)=(1,3,22),(1,4,9)
$$
を得る。
**(ii)**
$x=2$ のとき
$$ z(2y-3)=3y+14
$$
である。$y\geqq 2$ なので $2y-3>0$ である。
また $y\leqq z$ より
$$ y\leqq \frac{3y+14}{2y-3}
$$
である。よって
$$ y(2y-3)\leqq 3y+14
$$
すなわち
$$ 2y^2-6y-14\leqq 0
$$
である。これより $y\leqq 4$ である。
したがって $y=2,3,4$ を調べる。
$$ \begin{array}{c|c} y & z=\dfrac{3y+14}{2y-3} \\ \hline 2 & 20 \\ 3 & \dfrac{23}{3} \\ 4 & \dfrac{26}{5} \end{array}
$$
よって
$$ (x,y,z)=(2,2,20)
$$
を得る。
**(iii)**
$x=3$ のとき
$$ z(2y-1)=y+21
$$
である。$y\geqq 3$ なので $2y-1>0$ である。
また $y\leqq z$ より
$$ y\leqq \frac{y+21}{2y-1}
$$
である。よって
$$ y(2y-1)\leqq y+21
$$
すなわち
$$ 2y^2-2y-21\leqq 0
$$
である。これより $y\leqq 3$ である。
したがって $y=3$ のみを調べればよいが、
$$ z=\frac{3+21}{2\cdot 3-1}=\frac{24}{5}
$$
となり、自然数ではない。
以上より、条件を満たす組は
$$ (1,3,22),\ (1,4,9),\ (2,2,20)
$$
である。
解説
この問題の要点は、対称式であることと $x\leqq y\leqq z$ という順序条件を組み合わせて、最小の変数 $x$ を先に絞ることである。
いきなり三変数の自然数解を探すと候補が多く見えるが、
$$ xy+yz+zx\geqq x(x+y+z)
$$
を使うと $x\leqq 3$ まで一気に絞れる。その後は $z$ について解き、さらに $y\leqq z$ を使って $y$ の範囲も有限個にできる。
分母が正であることを確認してから不等式を処理する点が重要である。
答え
$$ (x,y,z)=(1,3,22),\ (1,4,9),\ (2,2,20)
$$