基礎問題集
数学A 整数問題「整数問題」の問題77 解説
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解説
方針・初手
(1) は $2^2=4\equiv 1 \pmod{3}$ を使う。
(2) は $2^n+1$ と $2^n-1$ の差が $2$ であることに注目する。共通約数は $2$ を割り切るが、両方とも奇数である。
(3) はまず偶奇から $p,q$ がともに奇素数であることを確認し、(1) により $3$ が右辺 $pq^2$ を割り切ることを利用する。
解法1
(1)
$n$ は正の偶数なので、ある正の整数 $k$ を用いて
$$ n=2k
$$
と表せる。
このとき
$$ 2^n=2^{2k}=4^k
$$
である。ここで
$$ 4\equiv 1 \pmod{3}
$$
だから、
$$ 4^k\equiv 1^k\equiv 1 \pmod{3}
$$
となる。したがって
$$ 2^n-1\equiv 0 \pmod{3}
$$
である。
よって、$2^n-1$ は $3$ の倍数である。
(2)
ここでは自然数を正の整数とする。
$2^n+1$ と $2^n-1$ の正の公約数を $d$ とする。このとき
$$ d\mid 2^n+1,\qquad d\mid 2^n-1
$$
であるから、その差も $d$ で割り切れる。よって
$$ d\mid {(2^n+1)-(2^n-1)}
$$
すなわち
$$ d\mid 2
$$
である。
一方、$2^n$ は偶数であるから、$2^n+1$ と $2^n-1$ はともに奇数である。したがって、両者の公約数 $d$ も奇数である。
$d\mid 2$ かつ $d$ は奇数なので、
$$ d=1
$$
でなければならない。
よって、$2^n+1$ と $2^n-1$ は互いに素である。
(3)
まず $p=2$ のとき、
$$ 2^{p-1}-1=2^1-1=1
$$
であるが、右辺は
$$ pq^2=2q^2
$$
となり $1$ にはならない。よって $p\neq 2$ である。
また、$q=2$ のとき、右辺 $pq^2=4p$ は偶数であるが、左辺 $2^{p-1}-1$ は奇数である。よって矛盾する。したがって $q\neq 2$ である。
よって、$p,q$ はともに奇素数である。
$p$ は奇素数なので、$p-1$ は正の偶数である。したがって (1) より
$$ 3\mid 2^{p-1}-1
$$
である。
条件
$$ 2^{p-1}-1=pq^2
$$
より、
$$ 3\mid pq^2
$$
である。$p,q$ は素数だから、
$$ p=3 \quad \text{または} \quad q=3
$$
である。
**(i) $p=3$ の場合**
このとき
$$ 2^{p-1}-1=2^2-1=3
$$
である。一方、右辺は
$$ pq^2=3q^2
$$
だから、
$$ 3=3q^2
$$
となる。よって
$$ q^2=1
$$
となるが、$q$ は素数なので不可能である。
したがって、$p=3$ は成り立たない。
**(ii) $q=3$ の場合**
条件式は
$$ 2^{p-1}-1=9p
$$
となる。すなわち
$$ 2^{p-1}=9p+1
$$
である。
$p$ は $3$ ではない奇素数なので、
$$ p=5,\ 7,\ \text{または }p\geq 11
$$
である。
$p=5$ のとき、
$$ 2^{p-1}=2^4=16,\qquad 9p+1=46
$$
であり、成り立たない。
$p=7$ のとき、
$$ 2^{p-1}=2^6=64,\qquad 9p+1=64
$$
であり、成り立つ。
次に $p\geq 11$ の場合を考える。$p=11$ のとき
$$ 2^{p-1}=2^{10}=1024>100=9\cdot 11+1
$$
である。また、$m\geq 11$ のとき
$$ 2^m-9>0
$$
だから、
$$ {2^m-(9(m+1)+1)}-{2^{m-1}-(9m+1)}=2^{m-1}-9>0
$$
である。したがって、$2^{p-1}-(9p+1)$ は $p\geq 11$ で正であり、
$$ 2^{p-1}>9p+1
$$
となる。よって $p\geq 11$ では等式
$$ 2^{p-1}=9p+1
$$
は成り立たない。
以上より、
$$ p=7,\qquad q=3
$$
だけが条件を満たす。
実際に
$$ 2^{7-1}-1=2^6-1=63=7\cdot 3^2
$$
であるから、確かに成り立つ。
解説
(1) は偶数乗を $2^{2k}=4^k$ と見て、$4\equiv 1\pmod{3}$ を使う典型問題である。
(2) は「互いに素」を示すときの基本で、共通約数を $d$ と置き、差を取る。差が $2$ であり、かつ両方が奇数であることから、共通約数は $1$ に限られる。
(3) では、まず偶奇で $p,q$ が奇素数であることを確定する。その後、$p-1$ が偶数になるため (1) が使える。これにより $3$ が $pq^2$ を割り切るので、$p=3$ または $q=3$ に絞れる。最後は $p=3$ を排除し、$q=3$ として $2^{p-1}=9p+1$ を調べればよい。
答え
**(1)**
$n$ が正の偶数のとき、$2^n-1$ は $3$ の倍数である。
**(2)**
自然数 $n$ に対して、$2^n+1$ と $2^n-1$ は互いに素である。
**(3)**
$$ (p,q)=(7,3)
$$