基礎問題集
数学A 整数問題「整数問題」の問題97 解説
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解説
方針・初手
直接「$3^n-2^n$ が素数ならば $n$ も素数」と示すより、対偶を示す。
すなわち、$n$ が合成数ならば $3^n-2^n$ は素数でないことを示せばよい。合成数 $n$ を $n=ab$ と分解し、差の累乗の因数分解を用いる。
解法1
$n$ が合成数であると仮定する。
このとき、$2$ 以上の整数 $a,b$ を用いて
$$ n=ab
$$
と表せる。
すると
$$ 3^n-2^n=3^{ab}-2^{ab}
$$
である。ここで
$$ 3^{ab}=(3^a)^b,\qquad 2^{ab}=(2^a)^b
$$
だから、
$$ 3^{ab}-2^{ab}=(3^a)^b-(2^a)^b
$$
となる。
差の累乗の公式
$$ X^b-Y^b=(X-Y)(X^{b-1}+X^{b-2}Y+\cdots+XY^{b-2}+Y^{b-1})
$$
を、$X=3^a,\ Y=2^a$ に適用すると、
$$ \begin{aligned} 3^{ab}-2^{ab} &= (3^a-2^a) \left\{ (3^a)^{b-1}+(3^a)^{b-2}2^a+\cdots+3^a(2^a)^{b-2}+(2^a)^{b-1} \right\} \end{aligned} $$
と因数分解できる。
ここで $a\geqq 2$ であるから、
$$ 3^a-2^a\geqq 3^2-2^2=5>1
$$
である。
また、$b\geqq 2$ であり、括弧内は正の整数の和である。特に
$$ (3^a)^{b-1}+(2^a)^{b-1}\geqq 3^a+2^a>1
$$
だから、括弧内も $1$ より大きい整数である。
したがって、$3^n-2^n$ は $1$ より大きい整数同士の積として表されるので、素数ではない。
よって、対偶が示されたため、
$$ 3^n-2^n \text{ が素数ならば } n \text{ も素数}
$$
である。
解説
この問題の核心は、$n$ が合成数のときに指数を $n=ab$ と分解し、$X^b-Y^b$ の形に持ち込むことである。
$3^n-2^n$ の形を見ると、$n$ が積に分解できる場合には
$$ 3^{ab}-2^{ab}=(3^a)^b-(2^a)^b
$$
となり、差の累乗として必ず因数分解できる。このとき、両方の因数が $1$ より大きいことを確認するのが重要である。
単に因数分解できるだけでは、片方の因数が $1$ になる可能性を排除できないため、$a\geqq2,\ b\geqq2$ から各因数が確かに $1$ より大きいことを明記する必要がある。
答え
$n$ が合成数ならば、$n=ab\ (a,b\geqq2)$ と書ける。このとき
$$ 3^n-2^n=(3^a)^b-(2^a)^b
$$
は $3^a-2^a$ を因数にもつ。さらに $3^a-2^a>1$ であり、もう一方の因数も $1$ より大きい整数である。
したがって $3^n-2^n$ は素数でない。よって対偶により、$3^n-2^n$ が素数ならば $n$ も素数である。