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数学A 図形の性質「平面図形」の問題21 解説

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数学A 図形の性質 平面図形 問題21の問題画像
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解説

方針・初手

6個の円の中心は、半径 $a$ の円に内接する正六角形の頂点である。隣り合う中心の距離は $a$ なので、隣り合う2つの円は中心どうしの距離も半径も $a$ である。

太線で囲まれる領域は、外側の6つの交点を頂点とする正六角形と、その各辺の外側につく6つの円弧部分に分けて面積を求める。

解法1

6個の円の中心を順に $A_1,A_2,\dots,A_6$ とし、もとの半径 $a$ の円の中心を $O$ とする。

隣り合う中心 $A_i,A_{i+1}$ について、

$$ OA_i=OA_{i+1}=A_iA_{i+1}=a

$$

であるから、三角形 $OA_iA_{i+1}$ は正三角形である。

円 $A_i$ と円 $A_{i+1}$ は、点 $O$ ともう1点 $P_i$ で交わる。$P_i$ は外側の交点である。この $P_i$ たちは中心 $O$ のまわりに等間隔に並ぶ。

例えば $A_i,A_{i+1}$ に対応する外側の交点 $P_i$ について、$OP_i$ は角 $\angle A_iOA_{i+1}=60^\circ$ の二等分線上にある。また、座標で見ると

$$ OP_i=\sqrt{3}a

$$

である。

したがって、6点 $P_1,P_2,\dots,P_6$ は、半径 $\sqrt{3}a$ の円に内接する正六角形の頂点である。

よって、この正六角形の面積は

$$ \begin{aligned} \frac{3\sqrt{3}}{2}(\sqrt{3}a)^2 &= \frac{9\sqrt{3}}{2}a^2 \end{aligned} $$

である。

次に、この正六角形の各辺の外側に付く円弧部分の面積を求める。

1つの円、例えば中心 $A_i$ の円を考える。この円の外側の境界弧は、隣の円との外側の交点 $P_{i-1}$ と $P_i$ を結ぶ弧である。

このとき

$$ A_iP_{i-1}=A_iP_i=a

$$

であり、弧 $P_{i-1}P_i$ が中心 $A_i$ で張る角は $120^\circ=\frac{2\pi}{3}$ である。

したがって、1つの円弧部分の面積は、中心角 $\frac{2\pi}{3}$ の扇形から二等辺三角形 $A_iP_{i-1}P_i$ を引いたものである。

扇形の面積は

$$ \begin{aligned} \frac{1}{2}a^2\cdot\frac{2\pi}{3} &= \frac{\pi}{3}a^2 \end{aligned} $$

である。

また、三角形 $A_iP_{i-1}P_i$ の面積は

$$ \begin{aligned} \frac{1}{2}a^2\sin\frac{2\pi}{3} &= \frac{\sqrt{3}}{4}a^2 \end{aligned} $$

である。

よって、1つの円弧部分の面積は

$$ \frac{\pi}{3}a^2-\frac{\sqrt{3}}{4}a^2

$$

である。

これが6個あるので、太線で囲まれた範囲の面積は

$$ \frac{9\sqrt{3}}{2}a^2 + 6\left( \frac{\pi}{3}a^2-\frac{\sqrt{3}}{4}a^2 \right)

$$

である。整理すると、

$$ \begin{aligned} \frac{9\sqrt{3}}{2}a^2 + 6\left( \frac{\pi}{3}a^2-\frac{\sqrt{3}}{4}a^2 \right) &= \frac{9\sqrt{3}}{2}a^2 + 2\pi a^2 &=

\frac{3\sqrt{3}}{2}a^2 \\ &= 2\pi a^2+3\sqrt{3}a^2 \end{aligned}

$$

となる。

解法2

中心 $O$ を原点とし、6個の円の中心の1つが方向 $\theta=0$ にあるとする。対称性により、角度幅 $60^\circ$ の部分を求めて6倍すればよい。

方向 $\theta$ の半直線上で、中心が方向 $0$ にある円の内部に入る条件を求める。点を極座標で $(r,\theta)$ とすると、その円の中心は $O$ から距離 $a$ の点であるから、

$$ r^2+a^2-2ar\cos\theta\leqq a^2

$$

となる。これより

$$ r\leqq 2a\cos\theta

$$

である。

中心方向から左右に $30^\circ$、すなわち

$$ -\frac{\pi}{6}\leqq \theta \leqq \frac{\pi}{6}

$$

の範囲では、この円がその方向で最も外側の境界を与える。したがって、1つの扇状部分の面積は

$$ \frac{1}{2}\int_{-\pi/6}^{\pi/6}(2a\cos\theta)^2,d\theta

$$

である。

計算すると、

$$ \begin{aligned} \frac{1}{2}\int_{-\pi/6}^{\pi/6}(2a\cos\theta)^2,d\theta &= 2a^2\int_{-\pi/6}^{\pi/6}\cos^2\theta,d\theta \\ &= 2a^2\int_{-\pi/6}^{\pi/6}\frac{1+\cos2\theta}{2},d\theta \\ &= 2a^2\left[\frac{\theta}{2}+\frac{\sin2\theta}{4}\right]_{-\pi/6}^{\pi/6} \\ &= 2a^2\left(\frac{\pi}{6}+\frac{\sqrt{3}}{4}\right) \\ &= \left(\frac{\pi}{3}+\frac{\sqrt{3}}{2}\right)a^2 \end{aligned}

$$

これを6倍して、

$$ \begin{aligned} 6\left(\frac{\pi}{3}+\frac{\sqrt{3}}{2}\right)a^2 &= 2\pi a^2+3\sqrt{3}a^2 \end{aligned} $$

を得る。

解説

隣り合う中心どうしの距離が半径 $a$ に等しい点が本質である。これにより、隣り合う2円の中心と共通点 $O$ は正三角形を作る。

幾何的には、外側の交点6個が半径 $\sqrt{3}a$ の正六角形を作ることを見抜けば、あとは「正六角形の面積」と「6個の円弧部分の面積」に分けて処理できる。

極座標を使う解法では、各方向における最外周までの距離が $r=2a\cos\theta$ と表せるため、積分で一気に面積が出る。計算は短いが、どの円が境界を与えるかを角度ごとに正しく見る必要がある。

答え

$$ \boxed{(2\pi+3\sqrt{3})a^2}

$$

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