基礎問題集
数学A 図形の性質「平面図形」の問題34 解説
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解説
方針・初手
$AM$ を軸として対称な配置になるので,座標を置くのが最も直接的である。
$BC$ を $x$ 軸上に置き,$M$ を原点とする。$P$ の位置を $AP:PM=1:t$ から求め,直線 $BP$ と $AC$ の交点 $Q$,直線 $CP$ と $AB$ の交点 $R$ を座標で表す。
解法1
$M=(0,0)$ とし,
$$ A=(0,h),\quad B=(-a,0),\quad C=(a,0)
$$
とおく。$\triangle ABC$ の面積は $1$ であるから,
$$ \frac{1}{2}\cdot 2a\cdot h=ah=1
$$
である。
$P$ は $AM$ を $AP:PM=1:t$ に内分する点なので,
$$ P=\left(0,\frac{t}{1+t}h\right)
$$
である。
まず $Q$ を求める。$Q$ は辺 $AC$ 上の点なので,$AQ:QC=v:(1-v)$ となるように
$$ Q=(0,h)+v(a,-h)=(av,h(1-v))
$$
とおける。このとき
$$ v=\frac{AQ}{AC}
$$
である。
一方,$Q$ は直線 $BP$ 上にもある。直線 $BP$ 上の点は
$$ \begin{aligned} (-a,0)+u\left(a,\frac{t}{1+t}h\right) &= (a(u-1),\frac{ut}{1+t}h) \end{aligned} $$
と表せる。
これが $Q=(av,h(1-v))$ と一致するから,$x$ 座標より
$$ v=u-1
$$
すなわち $u=v+1$ である。$y$ 座標を比較すると,
$$ h(1-v)=\frac{(v+1)t}{1+t}h
$$
となる。$h>0$ より両辺を $h$ で割って整理すると,
$$ 1-v=\frac{t(v+1)}{1+t}
$$
である。したがって,
$$ (1+t)(1-v)=t(v+1)
$$
$$ 1+t-(1+t)v=tv+t
$$
$$ 1=(1+2t)v
$$
より,
$$ v=\frac{1}{1+2t}
$$
を得る。
よって
$$ \frac{AQ}{AC}=\frac{1}{1+2t}
$$
であるから,
$$ \begin{aligned} \frac{QC}{AQ} &= \frac{AC-AQ}{AQ} \\ \frac{1-\frac{1}{1+2t}}{\frac{1}{1+2t}} \\ 2t \end{aligned} $$
となる。
次に $\triangle MQR$ の面積を求める。対称性より,$R$ は $Q$ と $y$ 座標が等しく,$x$ 座標の符号だけが反対である。したがって,
$$ Q=\left(\frac{a}{1+2t},\frac{2th}{1+2t}\right), \quad R=\left(-\frac{a}{1+2t},\frac{2th}{1+2t}\right)
$$
である。
よって $QR$ は水平な線分で,
$$ QR=\frac{2a}{1+2t}
$$
である。また,$M$ から直線 $QR$ までの高さは
$$ \frac{2th}{1+2t}
$$
である。
したがって,$\triangle MQR$ の面積を $S(t)$ とすると,
$$ \begin{aligned} S(t) &= \frac{1}{2}\cdot \frac{2a}{1+2t}\cdot \frac{2th}{1+2t} \\ \frac{2tah}{(1+2t)^2} \end{aligned} $$
である。$ah=1$ より,
$$ S(t)=\frac{2t}{(1+2t)^2}
$$
となる。
これを $t>0$ で最大化する。微分すると,
$$ \begin{aligned} S'(t) &= \frac{2(1-2t)}{(1+2t)^3} \end{aligned} $$
である。
分母は常に正なので,$S'(t)$ の符号は $1-2t$ の符号で決まる。したがって,$S(t)$ は
$$ 0<t<\frac{1}{2}
$$
で増加し,
$$ t>\frac{1}{2}
$$
で減少する。
よって最大となるのは
$$ t=\frac{1}{2}
$$
のときである。このとき,
$$ \begin{aligned} S\left(\frac{1}{2}\right) &= \frac{2\cdot \frac{1}{2}}{(1+2\cdot \frac{1}{2})^2} \\ \frac{1}{4} \end{aligned} $$
である。
解説
この問題では,正三角形の具体的な辺の長さを求める必要はない。重要なのは,$M$ が $BC$ の中点であり,$AM$ が対称軸になることである。
$Q$ の位置を $AC$ 上の比 $v=AQ/AC$ で表すと,直線 $BP$ 上にある条件から $v$ が一気に決まる。ここで $QC/AQ$ を求めるので,$v$ を求めたあとに比を取り違えないことが重要である。
また,$Q$ と $R$ は対称な位置にあるため,$\triangle MQR$ の面積は「底辺 $QR$」と「原点 $M$ から $QR$ への高さ」で簡単に表せる。面積 $1$ の条件は最後に $ah=1$ として使えばよい。
答え
**(1)**
$$ \frac{QC}{AQ}=2t
$$
**(2)**
$$ t=\frac{1}{2}
$$
のとき,$\triangle MQR$ の面積は最大となり,その最大値は
$$ \frac{1}{4}
$$
である。