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数学A 図形の性質「平面図形」の問題35 解説
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解説
方針・初手
対角線 $BD=x$ は、三角形 $ABD$ と三角形 $BCD$ の両方に現れる。四角形 $ABCD$ は円に内接しているので、対角の和は $\pi$ であり、
$$ \angle BAD+\angle BCD=\pi
$$
が使える。したがって、まず $x^2$ を余弦定理で2通りに表し、$\cos\theta$ を消去する。
解法1
(1) 三角形 $ABD$ に注目する。$AB=a,\ DA=d,\ \angle BAD=\theta,\ BD=x$ であるから、余弦定理より
$$ x^2=a^2+d^2-2ad\cos\theta
$$
である。
(2) 四角形 $ABCD$ は円に内接しているので、向かい合う角の和は $\pi$ である。したがって
$$ \angle BCD=\pi-\theta
$$
である。
三角形 $BCD$ に余弦定理を用いると、$BC=b,\ CD=c,\ BD=x$ より
$$ x^2=b^2+c^2-2bc\cos(\pi-\theta)
$$
である。ここで $\cos(\pi-\theta)=-\cos\theta$ だから、
$$ x^2=b^2+c^2+2bc\cos\theta
$$
となる。
一方、(1) より
$$ x^2=a^2+d^2-2ad\cos\theta
$$
であるから、2つの式を等しくおくと
$$ a^2+d^2-2ad\cos\theta=b^2+c^2+2bc\cos\theta
$$
である。これを $\cos\theta$ について解くと、
$$ 2(ad+bc)\cos\theta=a^2+d^2-b^2-c^2
$$
より
$$ \cos\theta=\frac{a^2+d^2-b^2-c^2}{2(ad+bc)}
$$
である。
これを
$$ x^2=a^2+d^2-2ad\cos\theta
$$
に代入する。
$$ \begin{aligned} x^2 &=a^2+d^2 -2ad\cdot \frac{a^2+d^2-b^2-c^2}{2(ad+bc)}\\ &=\frac{(a^2+d^2)(ad+bc)-ad(a^2+d^2-b^2-c^2)}{ad+bc}\\ &=\frac{bc(a^2+d^2)+ad(b^2+c^2)}{ad+bc}\\ &=\frac{a^2bc+bcd^2+ab^2d+ac^2d}{ad+bc}\\ &=\frac{(ab+cd)(ac+bd)}{ad+bc}. \end{aligned}
$$
よって、
$$ x^2=\frac{(ab+cd)(ac+bd)}{ad+bc}
$$
が示された。
(3) (2) の結果を、同じ円に内接する四角形 $BCDA$ に対して用いる。
四角形 $BCDA$ の辺の長さは順に
$$ BC=b,\quad CD=c,\quad DA=d,\quad AB=a
$$
であり、その対角線 $CA$ が $y$ である。したがって、(2) の式より
$$ y^2=\frac{(bc+da)(bd+ca)}{ba+cd}
$$
すなわち
$$ y^2=\frac{(ad+bc)(ac+bd)}{ab+cd}
$$
である。
また、(2) より
$$ x^2=\frac{(ab+cd)(ac+bd)}{ad+bc}
$$
であった。これらを掛け合わせると、
$$ \begin{aligned} x^2y^2 &=\frac{(ab+cd)(ac+bd)}{ad+bc} \cdot \frac{(ad+bc)(ac+bd)}{ab+cd}\\ &=(ac+bd)^2. \end{aligned}
$$
ここで $x,y$ は対角線の長さであるから $x>0,\ y>0$ であり、また $a,b,c,d$ は辺の長さなので $ac+bd>0$ である。よって両辺の正の平方根をとることができ、
$$ xy=ac+bd
$$
が得られる。
解説
この問題の中心は、円に内接する四角形では対角の和が $\pi$ になることを、余弦定理と組み合わせる点にある。
(2) では、同じ対角線 $BD$ を含む2つの三角形 $ABD,\ BCD$ に余弦定理を使い、$\cos\theta$ を消去することで、対角線の長さを4辺だけで表している。
(3) はトレミーの定理
$$ AC\cdot BD=AB\cdot CD+BC\cdot DA
$$
そのものである。ただし、ここでは (2) の結果を別の頂点の並びに適用し、2つの対角線の2乗の公式を掛け合わせることで証明している。
答え
**(1)**
$$ x^2=a^2+d^2-2ad\cos\theta
$$
**(2)**
$$ x^2=\frac{(ab+cd)(ac+bd)}{ad+bc}
$$
**(3)**
$$ xy=ac+bd
$$