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数学A 図形の性質「平面図形」の問題41 解説

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数学A図形の性質平面図形問題41
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数学A 図形の性質 平面図形 問題41の問題画像
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解説

方針・初手

3辺がそれぞれ対応する辺に平行で、しかも対応する辺どうしの距離がすべて同じ $h$ であるから、$\triangle A'B'C'$ は $\triangle ABC$ の各辺を内側へ同じ距離だけ平行移動してできる三角形である。

このとき、内心を中心とする相似を考えると、周の比から $h$ は内接円の半径 $r$ によって求められる。

解法1

$\triangle ABC$ の内心を $I$、内接円の半径を $r$ とする。

辺 $BC$ と、それに対応する辺 $B'C'$ との距離は $h$ である。したがって、$B'C'$ は $BC$ を三角形の内側へ距離 $h$ だけ平行移動した直線上にある。

内心 $I$ から辺 $BC$ までの距離は $r$ であるから、内側の平行線 $B'C'$ までの距離は $r-h$ である。同様に、$A'B'$ $C'A'$ についても、内心 $I$ からの距離はすべて $r-h$ である。

よって、$\triangle A'B'C'$ は、$\triangle ABC$ を内心 $I$ を中心として相似比

$$ \frac{r-h}{r}

$$

で縮小した三角形である。

したがって、周の比も同じである。条件より

$$ \frac{\text{周 }A'B'C'}{\text{周 }ABC}=\frac{1}{2}

$$

だから、

$$ \frac{r-h}{r}=\frac{1}{2}

$$

である。これを解くと

$$ 2(r-h)=r

$$

より

$$ h=\frac{r}{2}

$$

である。

次に、$r$ を $a,b,c$ で表す。半周長を

$$ s=\frac{a+b+c}{2}

$$

とする。$\triangle ABC$ の面積を $S$ とすると、内接円の半径 $r$ は

$$ S=rs

$$

を満たすので、

$$ r=\frac{S}{s}

$$

である。

ヘロンの公式より

$$ S=\sqrt{s(s-a)(s-b)(s-c)}

$$

だから、

$$ r=\sqrt{\frac{(s-a)(s-b)(s-c)}{s}}

$$

である。したがって

$$ h=\frac{1}{2}\sqrt{\frac{(s-a)(s-b)(s-c)}{s}}

$$

となる。

ここで $s=\dfrac{a+b+c}{2}$ を代入すると、

$$ h=\frac{1}{4}\sqrt{\frac{(-a+b+c)(a-b+c)(a+b-c)}{a+b+c}}

$$

である。

解法2

内側に平行移動した各辺の長さを直接考える。

辺 $BC$ に平行な辺 $B'C'$ の長さは、もとの長さ $a$ から、両端で削られる長さを引いたものになる。頂点 $B$ 付近で削られる長さは $h\cot\dfrac{B}{2}$、頂点 $C$ 付近で削られる長さは $h\cot\dfrac{C}{2}$ である。

よって

$$ B'C'=a-h\left(\cot\frac{B}{2}+\cot\frac{C}{2}\right)

$$

である。同様に、

$$ C'A'=b-h\left(\cot\frac{C}{2}+\cot\frac{A}{2}\right)

$$

$$ A'B'=c-h\left(\cot\frac{A}{2}+\cot\frac{B}{2}\right)

$$

である。

これらを足すと、$\triangle A'B'C'$ の周は

$$ a+b+c-2h\left(\cot\frac{A}{2}+\cot\frac{B}{2}+\cot\frac{C}{2}\right)

$$

となる。

条件より、これは $\triangle ABC$ の周 $a+b+c$ の半分であるから、

$$ a+b+c-2h\left(\cot\frac{A}{2}+\cot\frac{B}{2}+\cot\frac{C}{2}\right)=\frac{a+b+c}{2}

$$

である。

ここで、内接円の半径を $r$、半周長を $s$ とすると、

$$ \tan\frac{A}{2}=\frac{r}{s-a}

$$

より

$$ \cot\frac{A}{2}=\frac{s-a}{r}

$$

である。同様にして、

$$ \cot\frac{B}{2}=\frac{s-b}{r},\qquad \cot\frac{C}{2}=\frac{s-c}{r}

$$

である。

したがって

$$ \cot\frac{A}{2}+\cot\frac{B}{2}+\cot\frac{C}{2} =\frac{(s-a)+(s-b)+(s-c)}{r}

$$

ここで

$$ (s-a)+(s-b)+(s-c)=3s-(a+b+c)=3s-2s=s

$$

だから、

$$ \cot\frac{A}{2}+\cot\frac{B}{2}+\cot\frac{C}{2}=\frac{s}{r}

$$

である。

また $a+b+c=2s$ なので、周の条件は

$$ 2s-2h\cdot\frac{s}{r}=s

$$

となる。これより

$$ 2h\cdot\frac{s}{r}=s

$$

であり、

$$ h=\frac{r}{2}

$$

を得る。

あとは解法1と同様に、ヘロンの公式を用いて

$$ r=\sqrt{\frac{(s-a)(s-b)(s-c)}{s}}

$$

であるから、

$$ h=\frac{1}{2}\sqrt{\frac{(s-a)(s-b)(s-c)}{s}}

$$

となる。

解説

この問題の本質は、「3辺を同じ距離だけ内側へ平行移動した三角形」は、もとの三角形と内心を中心として相似であるという点である。

平行移動の距離がすべて等しいため、各辺から等距離にある点である内心が自然に現れる。内心からもとの各辺までの距離は $r$、内側の各辺までの距離は $r-h$ であるから、相似比は $\dfrac{r-h}{r}$ となる。

周の比が $\dfrac{1}{2}$ であることから、ただちに $h=\dfrac{r}{2}$ が得られる。最後に $r$ を三辺 $a,b,c$ で表すために、ヘロンの公式と $S=rs$ を用いればよい。

答え

$$ \boxed{ h=\frac{1}{2}\sqrt{\frac{(s-a)(s-b)(s-c)}{s}} } \qquad \left(s=\frac{a+b+c}{2}\right)

$$

すなわち、

$$ \boxed{ h=\frac{1}{4}\sqrt{\frac{(-a+b+c)(a-b+c)(a+b-c)}{a+b+c}} }

$$

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